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- 医学のあゆみ279巻11号 基礎と臨床の両面から挑む血栓止血学
商品情報
内容
・1990年代,循環器内科領域における血栓止血領域への興味は少なかった.心筋梗塞などの血栓症を診ていたのに,血栓止血の視点が少なかったのは不思議であった.
・その後,抗血小板薬としてクロピドグレルが開発され市場が拡大した.さらに,心房細動の脳卒中予防に経口の直接的凝固因子阻害薬(DOAC)が開発され,数兆円の市場規模に至った.
・今回の特集では基礎的,臨床的視点から血栓止血学における最近の進歩をエキスパートに解説いただく.診療に役立つのみならず,読者の皆様の学術活動に資することを期待する.
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序文
はじめに
1986年に医学部を卒業し,1992年に心機能の論文で学位を取得する直前から循環器内科の診療と並行して血栓止血の研究を開始した.セクショナリズムの横行する医学界にて,血液学の池田康夫先生のところでの研究を許してくれた循環器内科の半田俊之介先生は寛容であった.所属診療科の異なる筆者を,フォン・ヴィレブランド因子(von Willebrandfactor:VWF)と血栓止血学の大御所Zaverio Ruggeri先生のところに留学させてくださった池田康夫先生も既成概念に囚われない大先生であった.VWFも何も知らない筆者を受け入れて4年も教育してくれたZarerio Ruggeri先生の忍耐力も驚くべきであった.これら3名の偉大な指導者がいなければ筆者が循環器と血栓止血学の連携研究を行うことはなかった.専門医制度がはじまって診療科への縛り付けが厳しい時代になったが,発想と行動の自由こそが学問の発展の基盤と思う.
1990年代に筆者が研究活動を本格的に開始したころ,循環器内科領域における血栓止血領域への興味は少なかった.心筋梗塞などの血栓症を診ていたのに,血栓止血の視点が少なかったのは不思議であった.その後,抗血小板薬としてクロピドグレルが開発され市場が拡大した.企業の講演会にも学術的発表を容認する寛容性があった.さらに,心房細動の脳卒中予防に経口の直接的凝固因子阻害薬(direct oral anticoagulant:DOAC)が開発され,数兆円の市場規模に至った.競争が激化した結果,企業が絡む講演会で話せる内容は厳しく制限されるようになった.薬剤開発の第Ⅲ相試験の結果を繰り返すだけでは学問は進歩しない.企業には学者のアカデミックな活動を支援する寛容性を取り戻してほしい.
今回の特集では基礎的,臨床的視点から血栓止血学における最近の進歩をエキスパートに解説いただいた.診療に役立つのみならず,読者の皆様の学術活動に資することを期待している.
後藤信哉
東海大学医学部内科学系循環器内科学
目次
特集 基礎と臨床の両面から挑む血栓止血学
はじめに 後藤信哉
血小板と血栓形成 ─ 機序と臨床的意義 横山健次
循環器領域における抗血栓治療の現状 進藤智彦・安田 聡
血栓止血におけるプロコアグラント血小板の役割 野村昌作
脳血管疾患発症制御における抗血栓療法 山崎昌子
血流下における血小板を中心とした血栓形成シミュレーター 中山正光
血栓性疾患の病理 魏 峻洸・他
COVID-19に伴う血栓症 森下英理子
フォン・ヴィレブランド因子と血栓・止血 日笠 聡・他
連載
この病気,何でしょう? 知っておくべき感染症26(最終回)
シラミ症(この白くうごめくモノは?) 松岡裕之
オンラインによる医療者教育12
診療科の魅力が伝わるオンライン実習─ 北海道大学産婦人科の事例 井平 圭
ユニークな実験動物を用いた医学研究10
ショウジョウバエから見出された非典型的ドパミン放出による学習強化モデル 齊藤 実
COVID-19診療の最前線から ─ 現場の医師による報告(4)
血栓症と炎症:多臓器不全・多様な症状への進行機序 射場敏明
特報
第58回(2021年度)ベルツ賞受賞論文1等賞
ウイルス感染症の制御機構 荒瀬 尚
第58回(2021年度)ベルツ賞受賞論文2等賞
ヒトT細胞白血病ウイルス1型の生き残り戦略と病原性 松岡雅雄
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書籍情報
- ISBN:9784006027911
- ページ数:70頁
- 書籍発行日:2021年12月
- 電子版発売日:2021年12月8日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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