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CBRレジデント・スキルアップシリーズ1 改訂 小児救急のおとし穴

  • ページ数 : 260頁
  • 書籍発行日 : 2011年2月
  • 電子版発売日 : 2012年11月10日
¥3,080(税込)
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商品情報

内容

レジデント・スキルアップ・シリーズ第一弾!

小児診療の基本手技、小児診療のミニマムリクワイアメント、リスク症例によるケーススタディ、ピットフォールとその回避法など行き届いた構成で、小児科医にのみならず、一般内科医、レジデントなどに発行以来広く、長く支持されてきた書です。

今回の改訂版では最新の知見を追加するとともに、序章に小児救急現場での正確かつ迅速な病態判断に必要な、C-PTASを用いたトリアージスキルを、カラーによるビジュアルを多用しながら、詳しく解説を加えた。


関連書
CBRレジデント・スキルアップシリーズ2 臨床力ベーシック

序文

小児救急医療を取り巻く環境は,この5~6年で随分と様変わりした.小児救急医療に興味を示す若い医師,看護師が増えていることは,日本小児救急医学会の会員数の増加を見ても明白である.また,OECD加盟国の中でもわが国は1~4歳の死亡率が高く,死亡率の低率の順では21番目と下位に位置している.さらに先進14ヵ国の中でもアメリカに次いで第2位と死亡率が高いことが周知され,重篤小児の救急医療体制の拡充が叫ばれている.小児医療専門施設における小児集中治療室(PICU)の拡充,救命救急センターにおける重篤小児の超急性期医療による病態の安定化を図り,小児医療専門施設のPICUへの搬送体制の拡充などが求められている.このような中で成人救急医療においても積極的に小児救急医療に参画するER体制,あるいはER型の救命救急センターの増加が起こっている現状である.すなわち,小児科専門医のみではなく,多くの救急医療に関わる医師,看護師が小児救急医療提供を行う時代へと変化している.

このように小児救急医療提供体制の背景が様変わりすることは喜ばしいことであり,多くの救急医療提供者が小児救急医療に興味ややりがいを感じて,その医療提供の質を高めてもらいたいと願う.専門医志向のきわめて強いわが国の国民性を考慮すれば,国民のコンセンサスを得るためにはその質の向上は不可欠である.

しかし,小児救急医療に慣れてくると(慣れれば慣れるほど),その圧倒的な軽症の多さに,つい慢心が生じ,軽症の中に紛れ込んでいる危急疾患に対して無防備な診療を行いかねない危険がある.このことは小児科専門医であろうがなかろうが,経験が短かろうが,長かろうが陥る落とし穴である.その意識を常に持って診療を行うことが,最も重要なこととなるが,わかっていてもつい,そのピットフォールを回避できないことが少なくない.このためにはわれわれ医療提供者が常に謙虚な姿勢で患児・家族と向き合うことが最も重要である.少なくとも白衣を着る限りはこの気持ちを持ち続けておかねばならないと,いつも自戒している.このような気持ちを持ち続ける意味も込めて,2004年に本書を刊行した.ピットフォールを回避するためには,心構えも重要であるが,より正確な診療スキルを身に付けることも不可欠である.そのような中で,Canadian Pediatric Triage and Acuity Scale:C-PTASが普及してきた.この診療スキルの修得と実践は緊急度優先のツールであるとともに,医療者間,あるいは医療者と患児・家族間の共通言語となり,実践することは小児救急医療の提供においてはきわめて有用であり,ピットフォール回避の重要なツールと考えられる.そこで,CBRの三輪 敏氏の力強いお勧めとご支援もいただき,本書にもそのエッセンスを入れるとともに,6年ぶりに改訂を行った.是非とも小児救急現場で,日常診療を想い出しながら,本書を紐解いていただき,小児救急医療がわが国の子どもたちと家族に与えるプラスの影響の一因になることを願っています.


平成22年 12月吉日

北九州市立八幡病院小児救急センター
市川 光太郎

目次

Introduction
小児救急現場ではC-PTASを用いてトリアージスキルを身に付けよう!

C-PTASの基本はPATである

PATに異常を認めたら,直ちにバイタルサインのチェックに進むこと!

状態が安定したら,secondary assessmentへ

C-PTASとは

1章 小児救急の基本技能:Teaching Point

肘内障

そけいヘルニア嵌頓

腸重積

3ヵ月未満児の発熱

泣き続ける乳幼児の診療

呼吸困難時の対応

咳込み

無呼吸

咽頭炎・上気道炎・扁桃炎の鑑別

喘息・喘息性気管支炎

クループ症状の鑑別

尿路感染症

川崎病を見逃さない

頭部打撲

頭痛発作

腹痛の対応

下痢の対応

嘔吐の鑑別

血便

髄膜炎の診断

歩行困難・跛行

頻尿

けいれんの対応

じんま疹・発疹

急性虫垂炎

溶連菌感染症

2章 小児救急スキルアップ

3章 小児救急のリスク症例に学ぶ

Ⅰ 診療の基本の不徹底によるリスク症例

1 初歩的なミス

2 思い込み・受け売り

3 診察の基本の不徹底

Ⅱ 日常診療で陥りやすいリスク症例

4 前駆症状の見落とし

5 検査への過信

6 問題点の先送り・判断の遅れ

7 インフォームド・コンセントの不備

8 前医診断への偏重

9 非典型例の見落とし

Ⅲ 複合要因によるリスク症例

10 複合要因

11 アレルギー・薬物による危急症

12 電話相談・電話指導

13 その他

4章 リスク分析からの教訓

終章 小児救急医療ガイドラインの陥りやすいおとし穴とその回避法

1 内因性危急疾患

2 外因性危急疾患

文献

索引

付表1 小児救急の基本16か条

付表2 リスク症例とそのマネジメント

付表3 小児救急における注意点

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書籍情報

  • ISBN:9784902470680
  • ページ数:260頁
  • 書籍発行日:2011年2月
  • 電子版発売日:2012年11月10日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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