認知症の人の「想い」からつくるケア 在宅ケア・介護施設・療養型病院編

井藤 英喜 (監修) / 伊東 美緒 (編著)

株式会社 インターメディカ

192 頁  (2017年7月)

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リリース日: 2018年12月12日

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様々な介護場面での認知症ケア改善の実例を掲載。認知症ケアに悩むケアスタッフの方々へのヒントがこの1冊に。

優れた認知症ケアを実践する在宅・介護施設・療養型病院の現場で集めた明日のケアに活かすヒントを収載。認知症の人の「想い(気持ち)」を理解し、その人の「機能」を考慮したケアを実践することが、尊厳を守るケアにつながることをわかりやすく解説します。

急性期病院編

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様々な介護場面での認知症ケア改善の実例を掲載。

認知症ケアに悩むケアスタッフの方々へのヒントがこの1冊に。


認知症の人へのケアは、尊厳を守るケアを提供することが重要といわれます。

しかし、現場のスタッフは、尊厳を守るケアを実践しているつもりでも、実はうまくいっていないケースが少なくありません。

本書は、45年にわたる東京都健康長寿医療センターでの研究や臨床経験を中心に、在宅・施設・療養型病院での優れたケアの実践をまとめたものです。

認知症の人の「想い(気持ち)」を理解し、その人の「機能」を考慮したケアを実践することが、尊厳を守るケアにつながることをわかりやすく解説します。


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監修者のことば

わが国は、4人に1人は65歳以上という超高齢社会を迎えています。社会の高齢化は、誰が、どのように、どこで高齢者を支えていくのかといった社会・経済的問題をもたらしますので、わが国がどのようにこの問題を解決していくのか、世界が注目しています。

また、社会の高齢化は医療の面では、認知症、生活習慣病、骨・関節疾患といった慢性疾患の増加をもたらしますので、急性期疾患への対処を中心とした"治す医療"から、慢性疾患への対処を中心とした"治し支える医療"へといった医療のパラダイムの変更が必要となってきます。"治し支える医療"といった考え方が必要な疾患の代表的なものは認知症です。わが国の認知症患者は2012年段階で約460万人と言われていましたが、2025年には700万人を超え、65歳以上の5人にひとりは認知症という時代を迎えると予想されています。

認知症のケアに関する経験の集積や研究の進歩は目覚ましいものがあり、穏やかな生活を送っておられる認知症の方が多くなっています。一方で、残念なことに、いまだに認知症があるというだけで受診を断られたり、入院してもすぐに退院させられたといった方もおられます。

東京都健康長寿医療センターは、昭和47年に設立されて以来45年間にわたって、認知症の方の介護施設あるいは急性期病院でのケアのあり方を研究所と病院が一体となって研究し、経験を積んでまいりました。現在、当センターは、地域のなかで、高齢者への急性期医療を分担しています。当センターの入院患者の約30%は認知症を合併されていますが、認知症であるが故に急性期医療に支障がでるということはありませんし、平均在院日数も12日前後で推移しています。また、認知症を合併した高齢者の急性期医療につきものとされる拘束も、短時間の拘束を除き、ほとんど必要がなくなっています。

このように認知症患者が、穏やかに、難なく妥当な急性期医療が受けられるということの裏には、当センターの看護師、医師、その他の職種のスタッフの認知症ケア能力が極めて高いということがあげられます。

本書は、「在宅ケア・介護施設・療養型病院編」ですが、姉妹書である「急性期病院編」とともに、それぞれの場での認知症のケアに活かしていただくことを目的に、東京都健康長寿医療センターでの研究や経験で得たエッセンスを中心にまとめたものです。本書、および姉妹書である「急性期病院編」を活用することにより、いままで"面倒"と感じていた認知症ケアが"やりがいのあるケア"に変わることと思います。

本書および姉妹書である「急性期病院編」が、多くの心ある人に活用され、認知症の方がより良いケア、より良い医療を受けられることを心より願っています。

最後になりますが、本書の制作にあたり編集に多大な労力を割いていただいた東京都健康長寿医療センター研究所・伊東美緒研究員、そして多忙ななか、すばらしい原稿を執筆していただいたセンター職員の方々、他施設・他機関の方々、またインターメディカの方々にあらためて深謝申し上げます。


2017年7月

地方独立行政法人

東京都健康長寿医療センター 理事長

井藤英喜


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本書を読む前に

フローチャート[生活の場面別]ケアのヒント

CHAPTER 1 認知症に気づき受け入れることの難しさを理解する

Section 1 「いまのケア」を振り返る

●ケアの理念と実践をつなぐために

●ケアする人=支援する人?

●「時間がない」との思いが生み出すもの

●「できること」と「できないこと」のとらえ方

●認知症ケア技術の基本 1 非言語コミュニケーション

●認知症ケア技術の基本 2 言語コミュニケーション

●認知症の人を驚かせないケアの実践

Section 2 身近な人が気づきやすい変化と症状の進行

●アルツハイマー型認知症の初期症状と症状の進行

●レビー小体型認知症の初期症状と症状の進行

●血管性認知症の初期症状と症状の進行

Section 3 身内の認知症に直面した家族の想い

●認知症であることを受け入れられない家族への対応

●家族が認知症に気づくことの難しさ ―介護の「入口」に立つうえで

●家族が専門職に憤るとき ―「あなたは認知症をわかっていない」

Section 4 受診を嫌がる本人の想い

●家族が認めても本人が受診したがらない理由

●かかりつけ医がいない場合の困難 ―介護認定審査を申請できない

Section 5 ケアをつなぐサービス

●もの忘れ外来の取り組み

●サービスをどうしても受け入れられない場合

●介護認定審査とケアプランの作成

CHAPTER.2 各介護保険サービスにおける認知症ケア

Section 1 通所系・訪問系サービスにおける認知症ケア

●自宅から通いながら利用する通所系サービス

●サービス利用を嫌がる気持ちを理解する

●地域での生活を支える訪問系サービス

●訪問の基本は信頼関係を築くこと

●家族へのサポートが必要な場合

●訪問介護員と訪問看護師、往診医の連携

●地域で生活しながらときどき活用するショートスティ

Section 2 入所施設における認知症ケア

●入所施設ならではのケアの課題

●大規模・中規模施設への入所

●少人数で生活する場への入所

Section 3 療養型病院における認知症ケア

●療養型病院における認知症ケアのカギ

●療養病棟の介護とスタッフの葛藤

●倫理的側面からケアを選択するとは

Section 4 急性期病院における認知症ケア

●急性期病院における認知症ケアの重要性

CHAPTER.3 認知症の人の看取りケア

Section 1 認知症の人の最期と看取りケアの基本

●認知症の人の最期

●看取りケアの基本

Section 2 看取りケアのプロセス

●最期が来る前にするべきこと

●アドバンスケアプランニングの進め方

●最期が近くなってからできること

Section 3 介護施設の看取りに必要な医療観

●介護施設での看取りケアにおける看護師の役割

特記事項

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