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脊髄病理学

橋詰 良夫, 吉田 眞理 (著)

株式会社 三輪書店

336 頁  (2019年5月)

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リリース日: 2019年09月11日

900点以上の画像とともに病理を学べば、脊椎脊髄診療は発見に満ちている !

脊椎脊髄疾患は、日常生活動作に重大な影響を与えます。医学の進歩により、診断所見、分子・遺伝子レベルでの病態の把握、治療法の開発が進み、これらを総合的に理解して脊髄の変化を正確に捉えることが求められています。  三輪書店が刊行している「脊椎脊髄ジャーナル」で好評をいただいた連載カラーアトラス「脊髄の病理」に約8年間にわたって掲載された内容を基本として作成.
本書では上部頸髄から馬尾に至るまで、硬膜を破らず、後根神経節を含めて採取する脊髄採取方法について、初心者にもわかりやすいように紹介.  脊髄の病理の理解は、脳神経内科、脳神経外科、整形外科、小児神経科、放射線科、病理科の医師のみならず、医学部の学生、患者の看護、リハビリテーションにかかわる看護師、理学療法士、作業療法士などの方々にも必要です。

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900点以上の画像とともに病理を学べば、脊椎脊髄診療は発見に満ちている !


脊椎脊髄疾患は、日常生活動作に重大な影響を与えます。医学の進歩により、診断所見、分子・遺伝子レベルでの病態の把握、治療法の開発が進み、これらを総合的に理解して脊髄の変化を正確に捉えることが求められています。しかし現在まで脊髄の病理に特化した専門書はないのが現状です。われわれは剖検時、「発生から老化まで」を合言葉に、人生において生じてくるさまざまな脊椎脊髄疾患の病態の理解のため、ほぼ全例で脊髄の検索を行ってきました。脊髄はその全長を脊柱管に囲まれ、慣れないと剖検において採取することが困難であり、神経病理を専門としない一般病理の分野では検索することが少ない臓器です。本書では上部頸髄から馬尾に至るまで、硬膜を破らず、後根神経節を含めて採取する脊髄採取方法について、初心者にもわかりやすいように紹介しています。脊髄の検索では、頭蓋内病変、脊柱管を構成する椎骨とその周囲組織、全身臓器の病変との関連で行う必要があり、単に脊髄を採取するだけでは疾患の正確な理解ができないことに留意すべきです。

本書は三輪書店が刊行している「脊椎脊髄ジャーナル」で好評をいただいた連載カラーアトラス「脊髄の病理」に約8年間にわたって掲載された内容を基本として作成しました。

脊髄の病理の理解は、脳神経内科、脳神経外科、整形外科、小児神経科、放射線科、病理科の医師のみならず、医学部の学生、患者の看護、リハビリテーションにかかわる看護師、理学療法士、作業療法士などの方々にも必要です。本書が脊椎脊髄疾患の臨床、病理、基礎研究に携わる方々に参考になれば、著者として大変うれしく思います。


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巻頭言

本書は人の発生から老化に至る過程において生じてくるさまざまな脊椎脊髄疾患の剖検で認められた病理所見を記載し,脊椎脊髄疾患の臨床,病理,基礎研究に従事する方々に情報を提供することを目的としています.

脊髄は頭蓋内の中枢神経と脊柱管外の末梢神経の情報伝達路を構成する重要な臓器であり,脳からの運動情報は脊髄を下行して骨格筋に,疼痛などの感覚情報は脊髄を上行して脳に伝えられます.自律神経系においても,脊髄には交感神経,副交感神経の節前線維を含み,内臓や血管,腺に分布し,生命維持にかかわる呼吸・循環・消化機能などの調節を行っています.さらに脊髄は伸張反射や逃避反射という脊髄反射の中枢でもあり,生命維持に必須の役割を果たしています.

脊椎脊髄疾患では臨床的に四肢の運動障害と感覚障害に加えて,膀胱直腸障害などの自律神経障害が生じ,日常生活動作に重大な影響を与えます.医学の進歩により,脊椎脊髄疾患の神経学的所見や電気生理学的所見,MRIなどの画像所見,血液や脳脊髄液などの生化学的所見,分子・遺伝子レベルでの病態などの把握,治療法の開発が進み,これらを総合的に理解して脊髄の変化を正確に捉えることが求められています.しかし現在まで脊髄の病理に特化した専門書はないのが現状です.われわれは剖検時,「発生から老化まで」を合言葉に,人生において生じてくるさまざまな脊椎脊髄疾患の病態の理解のため,ほぼ全例で脊髄の検索を行ってきました.脊髄はその全長を脊柱管に囲まれ,慣れないと剖検において採取することが困難であり,神経病理を専門としない一般病理の分野では検索することが少ない臓器です.本書では上部頸髄から馬尾に至るまで,硬膜を破らず,後根神経節を含めて採取する脊髄採取方法について,初心者にもわかりやすいように紹介しています.

脊髄の検索では,頭蓋内病変,脊柱管を構成する椎骨とその周囲組織,全身臓器の病変との関連で行う必要があり,単に脊髄を採取するだけでは疾患の正確な理解ができないことに留意すべきです.

脊髄の病理の理解は,脳神経内科,脳神経外科,整形外科,小児神経科,放射線科,病理科の医師のみならず,医学部の学生,患者の看護,リハビリテーションにかかわる看護師,理学療法士,作業療法士などの方々にも必要です.

本書の作成は剖検の承諾に尽力された臨床医,剖検に従事された病理医,そして膨大で,手間のかかる脊髄病理標本を作製していただいた多数の病理技師の努力がなければできなかったことであり,改めてお礼を申し上げます.できるかぎり自験例の図を使用することに努めましたが,多くの先生方から貴重な図を掲載することに同意いただき深く感謝します.

本書は三輪書店が刊行している「脊椎脊髄ジャーナル」で好評をいただいた連載カラーアトラス「脊髄の病理」に約8年間にわたって掲載された内容を基本として作成しました.本書の完成に尽力いただいた三輪書店の川村隆幸さん,青山 智代表取締役に深謝します.

本書が脊椎脊髄疾患の臨床,病理,基礎研究に携わる方々に参考になれば,著者として大変うれしく思います.


2019年4月10日

橋詰 良夫
吉田 眞理


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第I章 病理総論

1. はじめに

2. 脊髄の肉眼所見

3. 脊髄の組織学的変化

4. 脊髄の加齢性変化

5. 脊髄生検

6. 剖検での脊髄の採取, 標本作製

第II章 血管障害

1. 脊髄出血

2. 脊髄くも膜下出血, 硬膜下出血, 硬膜外出血

3. 解離性大動脈瘤による脊髄梗塞

4. アテローム塞栓症による脊髄梗塞

5. 前脊髄動脈症候群と後脊髄動脈症候群

6. 脊髄鉛筆芯状軟化

7. 脊髄周辺部輪状壊死

8. 心停止脳症

9. 脳死

10. 線維軟骨塞栓症

11. 脊髄動静脈奇形

12. 脳表ヘモジデリン沈着症

第III章 感染症

1. 化膿性髄膜炎

2. 真菌性髄膜炎

3. 結核性髄膜炎

4. 脊髄硬膜外膿瘍

5. 脊髄癆

6. ポリオ (急性灰白脊髄炎)

7. HTLV-1関連脊髄症 (HAM)

8. 進行性多巣性白質脳症 (PML)

9. 水痘・帯状疱疹ウイルスによる脊髄炎

10. 癒着性くも膜炎

11. プリオン病

第IV章 変性疾患

1. 筋萎縮性側索硬化症

2. 球脊髄性筋萎縮症

3. 脊髄性筋萎縮症

4. 前頭側頭葉変性症

5. 多系統萎縮症

6. 遺伝性脊髄小脳変性症

7. 遺伝性痙性対麻痺

8. Parkinson病

9. Alzheimer病

10. 進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症

11. 神経核内封入体病

第V章 自己免疫性疾患

1. 結節性多発動脈炎

2. 脊髄サルコイドーシス

3. 傍腫瘍性感覚性ニューロパチー

4. 脊髄肥厚性硬膜炎

5. アトピー性脊髄炎

6. 全身性エリテマトーデス (SLE)

7. Sjögren症候群

8. 神経Behçet病

第VI章 脱髄疾患・代謝疾患・中毒

1. 多発性硬化症

2. 視神経脊髄炎

3. 急性散在性脳脊髄炎 (ADEM)

4. Alexander病

5. 副腎白質ジストロフィー

6. 亜急性脊髄連合変性症

7. 肝性脊髄症

8. 空胞性脊髄症

9. SMON

10. メトトレキサートによるミエロパチー

11. 放射線脊髄症

第VII章 脊髄腫瘍

1. はじめに

2. 硬膜外腫瘍

(1) 脊索腫

(2) 転移性硬膜外腫瘍

3. 硬膜内髄外腫瘍

(1) 神経鞘腫と神経線維腫

(2) 悪性末梢神経鞘腫瘍

(3) 髄膜腫

(4) 間葉系腫瘍

(5) 髄外腫瘍

4. 髄内腫瘍

(1) 脳室上衣由来の腫瘍

(2) グリア系腫瘍

(3) 血管芽腫

(4) 髄内腫瘍の組織学的悪性度

(5) 髄内腫瘍における腫瘍と正常組織の境界

5. 悪性腫瘍による脊髄障害

(1) 髄内転移

(2) 髄膜癌腫症

6. 悪性リンパ腫による脊髄障害

(1) 悪性リンパ腫の硬膜外転移

(2) リンパ腫性髄膜炎

(3) 血管内リンパ腫による脊髄障害

(4) 神経リンパ腫症

7. 頭蓋内腫瘍による二次的脊髄障害

8. 脊柱管内嚢胞

第VIII章 脊髄損傷

1. 脊髄損傷

2. 中心性頸髄損傷

3. 脊髄再生

第IX章 発生異常

1. 脊髄の発生

2. 神経管閉鎖不全症

3. Chiari奇形 (Arnold Chiari奇形)

4. 脊髄空洞症

5. 中心管と水脊髄症

6. 錐体路形成異常

7. 神経根内異所性神経細胞, 白質内異所性神経細胞

8. くも膜下腔内のglioneuronal heterotopia

9. 神経根の走行異常

第X章 脊椎疾患

1. 脊椎の加齢性変化

2. 頸椎症

3. 後縦靱帯骨化症

4. 黄色靱帯骨化症

5. 環軸椎亜脱臼

6. 椎間板ヘルニア

7. 腰部脊柱管狭窄症

8. 脊椎腫瘍

9. 化膿性脊椎炎

10. 脊椎カリエス

11. 若年性一側上肢筋萎縮症

欧文索引

和文索引

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