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認知症と機能性食品

吉川 敏一 (編集)

有限会社 フジメディカル出版

176 頁  (2018年7月)

Android 対応製品 iOS/iPhoneOS対応製品

eBook Price(ダウンロード販売): ¥4,968 (税込) 

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リリース日: 2019年04月17日

超高齢社会が直面する課題「認知症」の予防に向けて、食品がもつこれだけのポテンシャルをご覧ください。

認知機能低下の予防および認知機能の改善に資することが報告されている24の食品因子について、機能性食品の開発の最前線で活躍中の執筆陣が、基礎研究データやヒトでの臨床データの最新動向を紹介。

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●認知機能低下の予防および認知機能の改善に資することが報告されている24の食品因子について、機能性食品の開発の最前線で活躍中の執筆陣が、基礎研究データやヒトでの臨床データの最新動向を紹介。

●超高齢社会が直面する課題「認知症」の予防に向けて、食品がもつこれだけのポテンシャルをご覧ください。


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わが国の平均寿命は飛躍的に延伸し,いよいよ人生百年時代が到来した。健康で長生きする健康寿命の延長は望ましいが,寝たきりや認知症を有した長寿には疑問が残る。しかし,現在の平均寿命と健康寿命との差は男性で約9年,女性では約11年存在し,この期間は介護を要する。この差を短縮するには介護予防が必要であり,なかでも認知症の予防は急務と言える。

認知症にはアルツハイマー型や脳血管型があり,いずれも発症後の飛躍的回復は困難であると考えられている。すなわち発症前からの予防や軽症の間に進行を遅延させる治療が必要となる。発症を予測させるバイオマーカーが確立されれば,それを目安にして予防法を見出すことができる。ところが現時点では,はっきりとした予防効果を証明する手段はなく,治験においても認知症の改善や進行を遅らせる効果でその有効性を推察しているに過ぎない。

一方,コホート研究などの疫学調査によって,臨床的な認知症改善作用を推察できる手段がいくつか報告され始めている。最近になって,運動や会話,食品などによって認知症の進行を遅らせることが可能であるとの報告が相次いで出現している。しかし,多施設二重盲検などの臨床試験を遂行するには時間がかかるとともに,人種や遺伝的背景が異なる人々に共通な科学的エビデンスを構築するには,さらに時間がかかりそうである。

最近の医学の発展には目を見張るものがあり,遺伝子治療や再生医療がいよいよ臨床応用されようとしている。失われた細胞や組織を再生して,元の若々しいものに替えることができれば,当然のことながら認知症も改善できるかもしれない。また,残存している細胞をさらに活性化することによって,失われた機能を代償することが可能となる。このような新しい臨床技術や手法を用いれば,近いうちに認知症の予防だけでなく,治療も可能となるであろう。

また,ITやロボット工学の著しい進歩によって,認知症の診断や治療法が変化してきた。わずかな日常生活での異常な兆候を把握し,ごく初期の発症前の状態を知ることによって,治療を早期から始めることができる。さらに,認知症の介護や治療訓練にもロッボットを使えば,効率の良いリハビリが可能となる。さらに,認知症を疾病ととらえるのではなく,正常な,やや問題を抱えた病態と考え,生活自体のサポート体制が整えられようとしている。また,認知症の人々が暮らす小さな村のようなものの建設も試みられている。ここでは認知症の人々が主体であり,すべての生活システムが認知症を前提に構築されている。すなわち,認知症ではなく,いわゆる正常な人は,ここでは少数の異端者となる。

このように認知症を取りまく環境は,その患者の急速な増加によって大きく変わろうとしている。いまや70歳を超えた団塊の世代も,あと20年もすれば90歳となり,社会は高齢者が主体となる。このようななか,認知症の予防は日本社会にとっての急務であり,とりわけ食事に関する研究はますますその重要度を増してくる。本書では認知症の予防や治療に役立つと思われる栄養素や,食品,食事などについて詳しく解説した。これらの研究成果をもとに,安全性がすでに確立している食品などによる,予防を中心とした臨床応用が始まろうとしている。本書を参考にして,認知症の予防法や治療法がいち早く確立されることを期待している。


2018年5月

京都府立医科大学前学長/ルイ・パストゥール医学研究センター理事長
吉川 敏一


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第1章 認知症の基本知識

1.認知症とその予防・進行抑制

2.認知症と抗酸化-Overview

第2章 認知機能に対する食品因子のエビデンス

1.ビタミンE-トコフェロール,トコトリエノール

2.テアニン

3.緑茶カテキン

4.β-クリプトキサンチン

5.ノビレチン

6.レスベラトロール

7.アスタキサンチン

8.ケルセチン

9.認知症とリコペン

10.認知症とフェルラ酸

11.ゴマリグナン

12.クルクミン

13.ホップの抗アルツハイマー病作用

14.イチョウ葉エキス

15.トウゲシバ(ヒューペルジンA)

16.PUFA(多価不飽和脂肪酸)

17.GABA(γ-アミノ酪酸)

18.ホスファチジルセリン-高齢者の認知機能の改善

19.カルニチン

20.コエンザイムQ10

21.α-リポ酸

22.ローヤルゼリー

23.ラクトノナデカペプチド

24.プラズマローゲン

第3章 認知症予防における食品の健康機能の展望

1.ブレインフード・ムードフードと予防医学-今後の展開

2.認知症と医農連携

特記事項

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