査読者が伝授する論文投稿・査読のコツ

  • ページ数 : 120頁
  • 書籍発行日 : 2017年4月
  • 電子版発売日 : 2018年11月2日
¥2,750(税込)
ポイント : 75 pt (3%)
この出版社は全書籍ポイント1.5倍 4/8 まで
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

新・専門医制度に備える! 症例報告が書ける!

初めて論文投稿を行うドクターのために、基本的な論文執筆の進め方、投稿の重要なポイントを解説。また査読についての基本的なルールがわかります。Q&A形式で気になる疑問を解決!

■オススメ書籍
アクセプト率をグッとアップさせるネイティブ発想の医学英語論文

序文

はじめに

2014年から日本小児科学会雑誌編集委員長に就任し、論文執筆・査読のセミナーを行い、いろいろな立場の先生と話をする中で論文執筆・指導および査読の仕方で皆さんが悩んでいる点は多くの点で共通していました。そのため、本書は、以下のような3つのパターンの人のために書きました。①論文を初めて書く人、②論文の指導をしなければならなくなった人、③初めて査読の招待が来た人です。

投稿論文は、原著論文と症例報告とに大別されます。初学者が初めて執筆する論文は、症例報告がほとんどだと思います。しかし、筆頭著者として症例報告を多数執筆している指導医は多くはありません。一方、2017年から始まる小児科新専門医制度では、「論文執筆経験を受験の必須項目として義務化し、査読制度のある雑誌に掲載された論文のみをカウントする」とされました。また指導医においては、「査読制度のある雑誌に、筆頭著者もしくはコレスポンディングオーサー(責任著者)として、小児科関連論文を1編以上掲載済みであること」を認定要件としています。従って、指導医を更新するためにも、自身も5年ごとに最低1本の論文を執筆するか、コレスポンディングオーサーとしての論文指導が必要になります。また、周産期専門医(新生児)の受験申請時には、小児科学会専門医であることが必須なので、ますます論文執筆の重要性が増してきています。

スポーツを学ぶ過程でも、技術書を読み、コーチに習って学び、ステップアップしていきます。論文執筆も同様です。本書が少しでも皆さんの論文執筆・査読のために役立てば、著者として幸いです。


2017年4月

日本大学医学部診療教授
細野 茂春

目次

【第1章 論文投稿・査読のいろは】

〔1〕論文執筆:テーマ探しと決定

<「テーマ」はどのように見つければいいのでしょうか?>

 1.なぜ論文発表が義務化されつつあるのか

 2.学会報告だけではいけない理由

 3.症例報告とは

 4.症例報告の位置付け

 5.accept されるテーマとは

 6.「稀少性」ではいけない理由

 7.accept されないテーマとは

 8.テーマは誰が決めるのか

 9.テーマが与えられたら、まずするべきこと

<「テーマ」が決まったら何をすればよいのでしょうか?>

 1.文献検索を徹底的に行う

 2.投稿先の決め方

 3.書き始める前に準備するもの

 4.患者・代諾者によるインフォームドコンセント(説明と許諾)

 5.論文の構成

 6.緒言(はじめに)の構成

 7.症例の構成

 8.考察の構成

 9.タイトルの決め方

〔2〕論文執筆:図表の正しい表記

<図表の正しい表記について教えてください>

 1.図と表の違いと使い分け

 2.誤った表と正しい表

 3.誤った図と正しい図

 4.figure legend

 5.参考文献

〔3〕完成度を高める論文指導

<投稿原稿の完成度を高めるには、どのように直せばよいのでしょうか?>

 1.事例で解説するaccept への近道

 2.accept されやすいタイトルとは

 3.ここを直そう!「緒言(はじめに)」

 4.ここを直そう!「症例」

 5.ここを直そう!「考察」

 6.論文の基本ルールを学ぶ重要性

〔4〕査読の進め方

<査読が実際にはどのように行われているか教えてください>

 1.まずは何をチェックすればよいのか

 2.なぜ論文に不備があった場合に査読に進まず編集委員会へ差し戻すのか

 3.査読者の意思決定

<査読レポートは実際にはどのように作成すればよいか教えてください>

 1.査読レポートのフォーマット

 2.掲載可否の判断

 3.査読者の心構え

〔5〕査読・投稿のご法度

<著者と査読者がやってはいけない「ご法度」は何でしょうか?>

 1.倫理に関わるご法度

 2.大人としてのご法度

 3.査読者のご法度

 4.違反行為への対応

【第2章 論文投稿・査読で疑問に思ったこと、対応に困ったことQ&A】

[Q1]キーワードはどのように決めればいいでしょうか?

[Q2]要旨(abstract)をより良くするためのコツはありますか?

[Q3]「はじめに」「症例」「考察」の、それぞれの文章の長さの比率はどのくらいがいいですか?

[Q4]斜体の使い方や、大文字/小文字の使い方、太字の使い方で注意することはありますか?

[Q5]検査結果を図表にまとめるときに注意することはありますか?

[Q6]図と表の違いについて教えてください

[Q7]参考文献はどのような文章で必要ですか?

[Q8]財政的支援の記述はどのようなときに必要で、どのように記載したらいいですか?

[Q9]共著者はどのように決めればよいでしょうか?また、その順番はどうすればよいでしょうか?

[Q10]謝辞はどのようなときに必要で、どのように記載したらいいですか?

[Q11]英文校正は必要ですか?

[Q12]英文校正を行うのに注意することは何ですか?

[Q13]英文校正はどの段階で行うのがいいですか?

[Q14]本文以外も、英文校正を行った方がいいですか?

[Q15]投稿先はどのように選んだらいいのでしょうか?

[Q16]投稿時に共著者のサインが必要なのはどういう場合ですか?

[Q17]査読者の推薦はどのような人を選べばいいのでしょうか?

[Q18]カバーレターの書き方や長さで注意することは何ですか?

[Q19]open access journalって何ですか?

[Q20]article processing charge(APC)と、open access fee(OAF)はどう違うのですか?

[Q21]ハゲタカ出版社に引っかからないために、注意することは何ですか?

[Q22]二重投稿と二次出版はどう違うのですか?

[Q23]すでに日本語で発表している論文を、似ている内容で英語論文として発表することはできますか?

[Q24]査読者への返事の書き方で注意することはありますか?

[Q25]査読者の指摘が多過ぎて改訂稿が期日まで間に合いそうもありません。どうすればよいでしょうか?

[Q26]論文発表後、生データはいつまで保存しておかなければなりませんか?

[Q27]何度もrejectされているのですが......。どうすればいいのでしょうか?

[Q28]論文作成で後輩を指導するときのポイントは何ですか?

[Q29]症例報告はどこから書き始めればいいですか?

[Q30]論文作成能力を高める指導法はありますか?

[Q31]査読をしていて剽窃と思える部分がありますが、確実な証拠がありません。

[Q32]構造化抄録(structured abstract)と非構造化抄録(non-structured abstract)はどう違うのですか?

[Q33]症例報告の英文タイトルで気を付けることは何ですか?

[Q34]症例報告の英文抄録で注意することは何ですか?

[Q35]英文抄録だけでも英文校正を行った方がよいのでしょうか?

[Q36]英文誌の査読で査読者のコメントがよく分からない場合はどうしたらよいのでしょうか?

[Q37]英文のカバーレターはどのように書けばよいのでしょうか?

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:13.2MB以上(インストール時:28.7MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:52.8MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:12.7MB以上(インストール時:31.7MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:50.8MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784840461665
  • ページ数:120頁
  • 書籍発行日:2017年4月
  • 電子版発売日:2018年11月2日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。


※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcher(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。