ICUスタッフのための人工呼吸ケア

  • ページ数 : 256頁
  • 書籍発行日 : 2015年8月
  • 電子版発売日 : 2015年9月18日
¥3,520(税込)
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商品情報

内容

最重要症例でがっちり読みとく!最新のICUチーム医療がここにある!

他のメンバーの足りない点をカバーできる強いチームになるために、医師、ナース、臨床工学技士、薬剤師、理学療法士の各執筆者と対話形式で、様々な場面での対応を解説。
強いチームメンバーになるための基礎知識が得られます。
Dr.讃井の集中治療哲学が随所にあふれる、すべてのICUスタッフ必読の一冊!

序文

はじめに 強いチームとは

皆さん,"強いチーム"と聞くとどのようなチームを思い浮かべるでしょうか.考えてみると会社,学校,家庭など,どのような大きさの集団にもさまざまなチームがあります.良いチーム,賢いチーム,楽しいチームなど,その特徴はさまざまです.もし自分たちの望む成果が上がり人間関係も良好であれば,それは少なくとも"良いチーム"であると言えるでしょう.しかし,"良いチーム=強いチーム"ではありません.強いチームは,良いチームであることに加えて,他のメンバーの足りない点をカバーできるチームではないでしょうか.

ICU,救急病棟,急性期病棟では,重症患者診療にナース,医師,臨床工学技士,薬剤師,理学療法士を含めて多くの職種が関わっています.人間関係が良好で治るべき患者さんが治り,患者さんに害が及ばなければ"良いチーム"と呼べるでしょう.しかし,もしチーム内の各職種が他職種の仕事に無関心でお互いの尊敬もなく,「○○は××の仕事だから関係ない」という気持ちでいたら,強いチームとは呼べないのではないでしょうか.強いチームとは,他職種を「自分ができないこんな素晴らしいことができるんだ」と素直に尊敬し,お互いのやることや考えていることに関心があって,足りないところがあればカバーすることができるチームだと思います.

例えば,医師が手術中,検査中,外来中に人工呼吸患者さんが急変したとき,医師が到着する前にナースが主体的に動いて対応しないと患者さんは助からないかもしれません.ショック患者さんの蘇生中に,ナースに「血液培養出さなくていいですか?」と言われて,ハッとしたことがある医師も多いはずです.週末のリハビリが中断しないように,できる範囲で理学療法士の代わりにナースがリハビリを進める病院もあるでしょう.「○○は××の仕事だから」と無関心を装うのは簡単ですが,もし自分や自分の家族が患者として入院するとしたら,どのようなチームに診てもらいたいでしょうか.

本書では,呼吸療法を中心に,重症患者管理全般に関して毎日の診療の中で比較的よく出くわす場面を設定し,私が医師,ナース,臨床工学技士,薬剤師,理学療法士の各執筆者と対話する中で,それぞれの職種がどう考え,どう対応するかを語ってもらいました.読者の皆さんは,そのような対話を読み進んでいくうちに他職種の頭の中を覗くことができ,強いチームメンバーになるための基礎知識を得ることができるはずです.そして「自分は知らなかったけどこういうことを考えていたんだ」と気づき,自分のやっている看護や診療の意味がより深くわかるようになるはずです.自分もこの本を作りながら,ナースはチームの中で患者さんに接する時間が最も長く,その観察や看護から得られる情報を十分に活かすことが大切であることを再認識しました.

本書は,2010年10月号から2012年11月号までメディカ出版の『呼吸器ケア』誌に掲載された連載「チームで読みとく!人工呼吸ケア」を執筆していただいたメンバーの数人にご協力いただき,構成を組み直し,新たに執筆していただいたものです.執筆者の皆さんや連載を担当してくれた多くの仲間にこの場を借りて感謝の気持ちをお伝えしたいと思います.また,私の遅々として進まない編集作業に辛抱強く付き合ってくださった山川賢治さんをはじめとする編集部の皆さんに心からありがとうと言いたいと思います.

"強い重症患者診療チーム"のメンバーになりたいと思うナース,医師,臨床工学技士,薬剤師,理学療法士の皆さん,どうか手にとって読んでみてください.


自治医科大学附属さいたま医療センター
集中治療部 教授
讃井 將満

目次

・はじめに 強いチームとは

・執筆者一覧

1 肺炎・敗血症性ショック

場面1 入院0時間後~初期評価

場面2 入院30分後~循環蘇生

場面3 入院30分後~感染症治療

場面4 入院30分後~人工呼吸器初期設定

2 ARDS

場面1 治療開始24時間後~診断と人工呼吸器設定

場面2 ICU 第3病日~全身の見かたと管理

場面3 ICU 第5病日~ARDSが良くならない.さあ,どうする?

場面4 ICU 第7病日~現代ICUにおける鎮静の基本

場面5 ICU 第8病日~せん妄の診断と対応

場面6 ICU 第9病日~人工呼吸器離脱

3 COPD

場面1 救急外来に来た慢性呼吸不全急性増悪患者

場面2 NPPV開始2時間後

場面3 ICU 第7病日~人工呼吸器離脱困難

場面4 気管切開から離脱後

4 術後呼吸不全

場面1 術前評価と管理

場面2 冠動脈バイパス術後5日~人工呼吸器アラーム対応

場面3 ICUにおける急激な呼吸不全の鑑別

場面4 抜管と抜管後呼吸不全


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書籍情報

  • ISBN:9784840444828
  • ページ数:256頁
  • 書籍発行日:2015年8月
  • 電子版発売日:2015年9月18日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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