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腫瘍病理鑑別診断アトラス 皮膚腫瘍I

真鍋 俊明, 清水 道生 (編)

株式会社 文光堂

322 頁  (2010年11月)

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リリース日: 2019年02月06日

皮膚腫瘍の病理診断のスタンダードをめざした腫瘍病理鑑別診断アトラス!

皮膚腫瘍は,組織学的にも多彩であると同時に腫瘍概念も多彩で,WHO分類でもさまざまな問題点を内包している.そこで本書は,その矛盾点を整理し訂正した形で組織分類を提示し,アトラスとして明快に解説した.2分冊の1冊目となる『皮膚腫瘍Ⅰ』では,角化細胞性腫瘍,付属器系腫瘍と皮膚特有の間葉系腫瘍を取り上げる.皮膚科医と病理医にとって皮膚腫瘍に関するひとつの「共通語」を提供し,相互理解を促進するとともに,研修医にも役立つ病理学的ガイドラインとした.

>『腫瘍病理鑑別診断アトラス』シリーズ

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皮膚腫瘍は,組織学的にも多彩であると同時に腫瘍概念も多彩で,WHO分類でもさまざまな問題点を内包している.そこで本書は,その矛盾点を整理し訂正した形で組織分類を提示し,アトラスとして明快に解説した.2分冊の1冊目となる『皮膚腫瘍Ⅰ』では,角化細胞性腫瘍,付属器系腫瘍と皮膚特有の間葉系腫瘍を取り上げる.皮膚科医と病理医にとって皮膚腫瘍に関するひとつの「共通語」を提供し,相互理解を促進するとともに,研修医にも役立つ病理学的ガイドラインとした.


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皮膚腫瘍は,臨床的に気づかれやすく,生検されやすい位置にあるため,病理に提出される材料は多く,組織学的にその種類も多彩である.また,他臓器に同様の腫瘍があるとしても,その生物学的特性は皮膚特有で,取扱いも異なることが多い.それは,その発生母体となる細胞の種類が多いことに加え,様々な成分が混在する腫瘍が多いことにもよる.そのため,腫瘍概念も多彩で,これまで様々なものが提唱されてきた.同一の腫瘍でありながら,名称の異なるものもある.近年,これらを統廃合し,もっと発生学的に理解しやすい皮膚腫瘍分類を作る試みがなされてきたが,いまだ十分に合意の得られたものはない.2006年に提出されたWHO分類は様々な問題点を内包しているものの,すでに確立された概念を選び出しまとめたため,ある程度多くの研究者に支持され得る分類となっていると言えよう.一方,日本皮膚悪性腫瘍学会による「皮膚悪性腫瘍取扱い規約」は組織分類を提示するよりも,皮膚原発悪性腫瘍の診断へのアプローチの仕方と,病期分類や治療内容を正確に記載するための基準を指し示すにとどまっている.

そこで,本書では,WHO分類を中心としながらも,その矛盾点を少し訂正した形で組織分類を提示し,それぞれを解説していくこととした.しかし,かなり整理された分類であるといっても,すべての腫瘍を網羅しようとすると1冊の本にまとめることが困難となる.したがって,本皮膚腫瘍病理アトラスを2分冊として編集させて頂くことにした.第一編では角化細胞性腫瘍,付属器系腫瘍と皮膚特有の間葉系腫瘍を取り上げ,メラノサイト系腫瘍とリンパ・組織球・造血系腫瘍を第二編として別に取り扱うこととした.そのため,基本的な領域に関しては多少重複させ,それぞれまとまった形で提示し,持ち歩きやすく使いやすいように配慮した.各分冊とも「検鏡前の確認事項」,「組織型と診断の実際」,「鑑別ポイント」,「臨床との連携」の4部に分かれている.それぞれの病変での病理検体の取り扱いから,組織分類に沿った各腫瘍の解説,類似病変とその鑑別法,知っておくべき臨床上の取扱いと治療法など,多くを記載した.それに加え,分類や概説では表せない必要事項や最近の知見を「トピックス」として随所に盛り込むことにした.本編は「Ⅰ.角化細胞性腫瘍,付属器系腫瘍と皮膚特有の間葉系腫瘍」を取り扱ったものである.

皮膚病理の分野では,いまだに臨床と病理との間でお互い理解の及びがたいところが存在している.本書が,皮膚科医と病理医にとって皮膚腫瘍に関するひとつの"共通語"を提供し,相互理解を促進するとともに,研修医にとっても役立つ病理学的ガイドラインとなることを期待している.


平成22年11月

真鍋 俊明
清水 道生


この「腫瘍病理鑑別診断アトラスシリーズ」は日本病理学会の編集協力のもと,刊行委員会を設置し,本シリーズが日本の病理学の標準的なガイドラインとなるよう,各巻ごとの編集者選定をはじめ取りまとめをおこなっています.

腫瘍病理鑑別診断アトラス刊行委員会
坂本 穆彦,深山 正久,真鍋 俊明,森永 正二郎


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第1部 検鏡前の確認事項

I.角化細胞性腫瘍,付属器系腫瘍と皮膚特有の間葉系腫瘍の分類 II.病理標本の取扱い方

第2部 組織型と診断の実際

I.角化細胞性腫瘍

総論

各論

1.良性腫瘍

(1)疣贅

(2)棘細胞腫

2.悪性腫瘍

(1)扁平上皮癌

(2)Bowen病

(3)日光角化症

II.皮膚付属器系腫瘍

総論

各論

A.腺および導管系腫瘍(アポクリン・エックリン系腫瘍)

1.良性腫瘍

(1)汗嚢腫

(2)汗管腫

(3)汗孔腫

(4)エックリン汗管線維腺腫

(5)汗腺腫

(6)らせん腺腫

(7)円柱腫

(8)腺管腺腫・腺管乳頭状腺腫

(9)乳頭状汗管嚢胞状腺腫

(10)乳頭状汗腺腫

(11)混合腫瘍

2.悪性腫瘍

(1)管状癌

(2)小嚢胞状付属器癌

(3)悪性混合腫瘍

(4)汗管癌

(5)らせん腺癌

(6)汗腺癌

(7)粘液癌

(8)指趾乳頭状癌

(9)腺様嚢胞癌

(10)アポクリン癌

(11)Paget病および乳房外Paget病

B.毛包系腫瘍

1.良性腫瘍および腫瘍類似病変

(1)毛芽腫

(2)毛母腫

(3)外毛根鞘腫

(4)毛包腫

(5)毛包棘細胞腫

(6)毛包漏斗部腫瘍

(7)線維毛包腫/毛盤腫

2.悪性腫瘍

(1)基底細胞癌

(2)毛母細胞癌(悪性毛母腫)

(3)増殖性外毛根鞘性腫瘍

C.脂腺系腫瘍

1.良性腫瘍

(1)脂腺腺腫

(2)脂腺腫

(3)嚢胞状脂腺系腫瘍

2.悪性腫瘍

(1)脂腺癌

III.皮膚特有の間葉系腫瘍

総論

各論

A.血管系・リンパ管系腫瘍

1.良性腫瘍および腫瘍類似病変

(1)乳児性血管腫

(2)サクランボ様血管腫

(3)洞様毛細血管腫

(4)鋲釘血管腫

(5)房状血管腫

(6)糸球体様血管腫

(7)微小細静脈血管腫

(8)好酸球増加随伴性血管類リンパ組織増殖症

(9)紡錘形細胞性血管腫

(10)桿菌性血管腫症

(11)反応性血管内皮細胞腫症

(12)疣贅性血管腫

(13)化膿性肉芽腫

(14)海綿状血管腫

(15)被角血管腫

(16)動静脈血管腫

(17)限局性リンパ管腫

(18)進行性リンパ管腫

(19)リンパ管腫症

2.悪性腫瘍

(1)皮膚血管肉腫

(2)Kaposi肉腫

(3)類上皮血管内皮腫

B.平滑筋・横紋筋腫瘍

1.良性腫瘍および腫瘍類似病変

(1)平滑筋過誤腫

(2)立毛筋平滑筋腫

(3)横紋筋腫様間葉系過誤腫

2.悪性腫瘍

(1)皮膚平滑筋肉腫

C.線維,線維組織球性および組織球性腫瘍

1.良性腫瘍および腫瘍類似病変

(1)ケロイド瘢痕

(2)肥厚性瘢痕

(3)皮膚線維腫(線維性組織球腫)

(4)皮膚筋線維腫

(5)乳児筋線維腫症

(6)硬化性線維腫

(7)指の粘液嚢胞

(8)指の線維角化腫

(9)多形性線維腫

(10)巨細胞線維芽細胞腫

2.悪性腫瘍

(1)隆起性皮膚線維肉腫

(2)異型線維黄色種

D.神経系腫瘍

1.良性腫瘍および腫瘍類似病変

(1)柵状被包性神経腫と外傷性神経腫

(2)神経鞘粘液腫/神経莢腫

(3)顆粒細胞腫

2.悪性腫瘍

(1)原始神経外胚葉性腫瘍/骨外性Ewing肉腫

(2)Merkel細胞癌

第3部 鑑別ポイント

I.角化細胞性腫瘍で問題となる疾患の鑑別

1.ケラトアカントーマと扁平上皮癌

2.扁平上皮癌と汗孔癌

3.Bowen病,Paget病,表皮内黒色腫

4.扁平苔癬と扁平苔癬様角化症

II.皮膚付属器系腫瘍で問題となる疾患の鑑別

1.らせん腺腫と円柱腫

2.毛芽腫と基底細胞癌

3.脂腺増生症,脂腺腺腫と脂腺腫

4.脂腺癌,脂腺分化を伴う基底細胞癌,毛包癌(外毛根鞘癌)

5.扁平上皮癌,増殖性外毛根鞘性腫瘍

III.皮膚特有の間葉系腫瘍および腫瘍類似病変で問題となる疾患の鑑別

1.肥厚性瘢痕とケロイド

2.皮膚線維腫と隆起性皮膚線維肉腫,異型線維黄色腫

3.Kaposi肉腫様血管内皮腫とKaposi肉腫

4.Kaposi肉腫と血管肉腫

5.好酸球増加随伴性血管リンパ組織増殖症と木村病

6.血管様扁平上皮癌と血管肉腫

IV.皮膚にみられる紡錘形細胞腫瘍の鑑別

1.紡錘細胞型扁平上皮癌,紡錘細胞型悪性黒色腫,異型線維黄色種と平滑筋肉腫

第4部 臨床との連携

I.角化細胞性腫瘍における病期の判定と病期別治療指針

II.皮膚付属器悪性腫瘍における病期の判定と病期別治療指針

III.皮膚特有の間葉系悪性腫瘍における病期の判定と病期別治療指針

IV.固形癌の化学療法の効果判定基準

V.病理診断報告書の記載


索引

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