• 書籍発行日 : 2019年12月
  • 電子版発売日 : 2020年2月5日
¥5,720(税込)
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商品情報

内容

第3版から11年ぶりの改訂.近年,海外渡航者の増加に伴い,寄生虫病が持ち込まれるケースや,分類・学名の変更,遺伝子検査などによる診断・治療法の進歩など,寄生虫学を取り巻く環境は大きく変わってきている.第4版では,最新の知見を盛り込み,重要度の高い疾患を中心に解説.コラムや貴重な写真も豊富に掲載し,学生が効果的に学習できる工夫を施している.

序文

第4版の序

このたび,11年ぶりに寄生虫学テキストの改訂版を刊行する運びとなった.その間,世界各地から入国してくる外国人が急増し,持ち込まれる寄生虫病への対処に苦慮する事態が生じている.日本人観光客が帰国して寄生虫病を発症する事例も散見される.毒グモなど外来種の侵入,ペットや野生動物由来の人獣共通感染症,マダニなどの衛生動物性疾患も増加している.学問的には分子生物学が進展し,DNA解析によって原虫類などの分類体系が大幅に見直されている.薬剤抵抗性への対応,新薬開発や遺伝子診断などで,診断・治療法や駆除法なども改められてきた.一方,世界は大きく動き,寄生虫問題を克服してきた日本の呼びかけで,開発途上国の「顧みられない熱帯病」にも光があてられ,先進国や製薬企業などの協力で世界的に寄生虫病制圧が促進している.そのため,国際医療協力に貢献できる人材育成が求められている.

このような時にあたり,時代の変化に対応して全面的に本書を改稿することになった.初版から本書発刊に尽力いただいてきた井関基弘博士の後任に金子 明博士,所 正治博士,3版執筆の福本宗嗣博士の後任に丸山治彦博士,大槻 均博士が加わり,各人が得意とする分野を分担執筆した.さらに総論と各論の原稿について全員で幾度も意見を交換しあい,最新の知見を加え,偏りのないわかりやすい記述となるように努めた.寄生虫学の最新の教科書として,この分野を学ぶ医学生はじめ関連分野の方々に本書が愛用されることを願ってやみません.

今回の第4版刊行にあたって,多くの学兄からご教示やご鞭撻を賜り,貴重な資料や図版を提供いただき,厚くお礼申し上げます.また編集・制作の労をとられた文光堂の末冨 聡氏はじめ編集企画部の各位に心から感謝いたします.

2019年12月

執筆者を代表して
上村 清

目次

【総 論】

1.寄生虫と寄生虫学の概念

 1.寄生と寄生虫

 2.寄生虫学とその守備範囲

2.寄生虫病の過去と現在

 1.日本における寄生虫病への取組み

 2.世界における寄生虫病への取組み

 3.寄生虫学の重要性

3.寄生虫の分類

 1.分類および同定

 2.寄生虫学で扱う代表的な動物

4.発育と生活史

 1.生殖方法

 2.発育過程と伝播様式

 3.生活史と宿主の役割

 4.寄生部位の特異性

5.寄生虫感染と病態

 1.寄生虫の感染経路

 2.寄生虫の病害作用

 3.宿主の防御反応

6.臨床症状と治療

 1.寄生虫病の症状と診断

 2.治療と治療薬

7.寄生虫病の感染・伝搬要因と予防対策

 1.自然環境の影響

 2.人間活動の影響

 3.個人的予防

 4.地域社会での予防と法規

【各 論】

Ⅰ 原虫類

1 原虫類概論

2 消化管寄生

 1.赤痢アメーバ

 2.ジアルジア(ランブル鞭毛虫)

 3.クリプトスポリジウム

 4.戦争シストイソスポーラとサイクロスポーラ

 5.肉胞子虫と大腸バランチジウム

 6.ブラストシスチスと微胞子虫

3 泌尿生殖器寄生

 腟トリコモナ

4 血液・組織寄生

 1.マラリア原虫とバベシア

 2.トリパノソーマ

 3.リーシュマニア

 4.トキソプラズマ

 5.病原性自由生活性アメーバ類

Ⅱ 吸虫類

1 吸虫類概論

2 消化管寄生(成虫)

 1.異形吸虫類

 2.肥大吸虫と浅田棘口吸虫

3 肝・胆管寄生(成虫)

 1.肝吸虫類

 2.肝蛭と巨大肝蛭

4 組織寄生(成虫)

 1.肺吸虫類

 2.住血吸虫類

Ⅲ 条虫類

1 条虫類概論

2 消化管寄生(成虫)

 1.日本海裂頭条虫と海洋性裂頭条虫類

 2.大複殖門条虫

 3.無鉤条虫と有鉤条虫

 4.小形条虫と縮小条虫

 5.瓜実条虫と有線条虫

3 組織寄生(幼虫)

 1.マンソン裂頭条虫と芽殖孤虫

 2.エキノコックス(単包条虫と多包条虫)

Ⅳ 線虫類

1 線虫類概論

2 成虫が消化管寄生

 1.回 虫

 2.鞭 虫

 3.蟯 虫

 4.ズビニ鉤虫とアメリカ鉤虫

 5.糞線虫

 6.東洋毛様線虫

 7.旋毛虫

 8.フィリピン毛細線虫

3 成虫が組織寄生

 1.バンクロフト糸状虫とマレー糸状虫

 2.回旋糸状虫(オンコセルカ)

 3.ロア糸状虫とマンソネラ属糸状虫

 4.東洋眼虫

 5.肝毛細線虫

 6.メジナ虫

4 幼虫が組織寄生

 1.イヌ回虫

 2.ブタ回虫とアライグマ回虫

 3.イヌ糸状虫とその他の動物寄生糸状虫

 4.アニサキス類

 5.有棘顎口虫とその他の顎口虫類

 6.広東住血線虫

 7.旋尾線虫

 8.ブラジル鉤虫とイヌ鉤虫

Ⅴ 鉤頭虫類

鉤頭虫類

Ⅵ 衛生動物類

1 衛生動物類概論

2 吸血昆虫類

3 ダニ類

4 有毒動物類

5 不快動物類

6 ネズミ類および人獣共通感染症

7 衛生動物類の防除

Ⅶ 診断・検査法

1 寄生虫病の診断

2 原虫検査法

3 蠕虫検査法

4 抗体検査法

5 遺伝子診断法

6 衛生動物検査法

Ⅷ 寄生虫病の治療

1 主な原虫症の治療法

2 主な蠕虫症の治療法

3 主な衛生動物疾患の治療法

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書籍情報

  • ISBN:9784830605192
  • ページ数:0頁
  • 書籍発行日:2019年12月
  • 電子版発売日:2020年2月5日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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