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服薬指導のリスクマネジメント2―ヒヤリハット事例に学ぶ (日経DI)

澤田 康文 (著)

日経BP社

296 頁  (2008年7月)

Android 対応製品 iOS/iPhoneOS対応製品

eBook Price(ダウンロード販売): ¥3,703 (税込) 

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リリース日: 2012年07月06日

予想外の事態は常に起こり得ます。ヒヤリハット事例を130件、掲載。
患者さんは薬剤師の思いもよらない行動をする場合があることを認識できる一冊です。 患者の誤解、服薬ミスによる事故をいかに回避すべきか。これからの服薬指導に欠かせないリスクマネジメントの実践書です。

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iPad

iPhone4


澤田康文先生著の大好評書籍の第2弾です。前作同様、不十分・不適切な服薬指導が原因となり、実際に起きた「ヒヤリハット事例」と薬学的知識に基づき、ミスを回避するために必要な指導のコツや指導例を解説しています。患者さんは薬剤師の思いもよらない行動をする場合があることを認識できる一冊です。


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近年、副作用が少なく切れ味の鋭い新薬が続々と登場し、薬物治療は目覚ましい進歩を遂げました。今もゲノム創薬など最先端の知識・技術を駆使して、分子標的薬の開発やテーラーメードの薬物療法が推し進められています。近い将来、医療の電子化・自動化により処方・調剤ミスが回避されれば、薬物治療上の問題はほとんど解決する!と思われるかもしれません。しかしそれは大間違いで、まだまだ危険な要素が残されています。

その危険な要素の一つが、「服薬ノンコンプライアンス」です。日本語では服薬不遵守などと訳されますが、簡単に言えば、患者さんが決められた通りに薬を使用しないことです。また、患者さんが自分の体調を見ながら、薬の服用量を自己判断で増やしたり減らしたり、服薬を中止したりするのも服薬ノンコンプライアンスです。これは最先端の知識・技術では対応・解決できない、人の心にかかわる大きな問題です。筆者にとっても、服薬ノンコンプライアンスの回避は最大の研究テーマの一つになっています。

服薬ノンコンプライアンスはなぜ起こるのでしょうか。その原因はさまざまですが、例えば、患者さんの薬への関心・知識の不足、あるいは医療そのもの、医療従事者への不信などによって起こります。処方ミス、調剤ミスなどへの不安感、恐怖感、怒りなども、その大きな原因となります。

薬を飲み過ぎてしまった場合には有害事象が起こりますし、薬の服用を忘れてしまったり、故意に中止した場合には、十分な治療効果が得られません。一方、服薬に対する誤解から、生活パターンを無理に変えてしまったり、経済的損失を引き起こしたり、他人に迷惑を掛けたりすることもあります。服薬ノンコンプライアンスが引き起こすトラブルは、まさに人生のトラブルそのものなのです。

服薬ノンコンプライアンスを回避するためには、医師や薬剤師の的確な服薬指導が必須です。では、その服薬指導を的確に、かつ適正に行うには何が必要でしょうか。よくいわれるように個々の医師、薬剤師の技能・コミュニケーションスキルは欠かせませんが、豊富な「薬学的知識」が基盤となっていなければ、指導内容も薄っぺらなものになって患者さんからの評価は得られず、最終的には信頼を失うことになってしまいます。服薬指導を充実させるには、薬学的知識のブラッシュアップが必要なのです。

もちろん、そのために既に多数の服薬指導の関連書籍、論文などが著されていますが、その多くは、疾患ごと、あるいは医薬品ごとに服薬指導方法を羅列したものであり、知識がすぐに身に付き現場に応用できるような形には必ずしもなっていません。

本書は、前作「ヒヤリハット事例に学ぶ 服薬指導のリスクマネジメント」と同様、筆者らがインターネット上で運営している薬剤師間情報交換システムに寄せられた「ヒヤリハット事例」(事故には至っていないものの、ミスに気付いてヒヤリとしたり、ハッとした例)などの中から、服薬指導に問題があった事例に必要に応じて加筆修正を施した上で、カテゴリー分類したものです。さまざまな「服薬指導ミス」をカテゴリー分類した後に、ミスを回避するために必要な知識を規格化・標準化して習得することが重要であり、このようなシステマティックな理解が、服薬指導ミスによる事故を網羅的かつ完璧に回避する最も効率的な方法だと考えたからです。さらに将来、どのような服薬指導ミスが起こるかを予測し、それを事前に回避するための有用なリスクマネジメント法になると思っています。

患者さんのために、昼夜を問わず情報収集を重ね、的確で適正な「服薬指導」を実践しようと日々奮闘されている方々に、この本が少しでもお役に立てれば望外の喜びです。

最後に、本書の校正時に細部にわたってチェックしていただいた東京大学大学院薬学系研究科医薬品情報学講座准教授の大谷壽一氏、双和薬局(福岡市博多区)の森千江子氏に深く感謝を申し上げます。また、執筆に当たり貴重な意見をいただいた東京大学大学院薬学系研究科医薬品情報学講座講師の三木晶子・堀里子の両氏、そして、服薬指導の経験談などを多数お聞かせいただきました全国の薬剤師の先生方に、心からお礼を申し上げます。


2008年 6月

東京大学大学院情報学環・薬学系研究科
医薬品情報学講座
澤田 康文


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第1章 医薬品の名称の説明・確認

OTCキャベジンを医療用に誤用

漢方薬を入浴剤と勘違い

第2章 薬価・調剤料の説明・確認

用法変更で負担金が増加

第3章 製剤・成分・包装の説明・確認

1回6錠を1回5錠と思った訳

空の注射器をインスリンと誤解

シートの錠数が異なり服薬拒否

外観の似た2種類の薬を混同

錠剤の含量とサイズが逆比例

後発の貼付剤への変更でクレーム

後発医薬品に変更して不便に

薬情の写真が実物と異なり混乱

錠剤の寸法が写真と違い不安に

錠剤の両面を2種類の薬と誤解

薬情の製剤写真を1回量と誤解

与薬を代理人任せにして誤服薬

添加物が変わり薬の色が変化

同じ薬の複数規格を重複服用

不完全な一包化で重複服用

便中に錠剤が出てきて不安に

薬情文書の訂正ミスで過量服用

一包化で薬の色が変わり混乱

家族への説明が患者に伝わらず

錠剤の形状が変わり不安に

錠剤の両面写真見て2剤服用

錠剤をのどに詰まらせる

普通錠を口腔内崩壊錠と誤解

包装が変わり調剤ミスと誤解

薬の口当たりが変わり服薬中止

第4章 効能効果の説明・確認

PPIが心臓に悪いと思った訳

他人のお薬手帳にシールを貼付

抗菌剤をかぜの治療目的と誤解

私はてんかんではない!

なじみの薬が出されず不安に

ほかの医師に言い付けたと怒る

薬剤師の何気ない一言に激怒

抗血栓剤が突然中止された理由

抗甲状腺剤を降圧剤と思い込む

ワーファリンを自己判断で服用

頭痛時にバイアスピリンを頓服

嫁と姑の同姓同名に要注意

患者の取り違えに気付かず

調剤ミスも患者に連絡つかず

第5章 用法用量の説明・確認

「1/2個」を「1~2個」と誤解

「1日1回貼り替え」で過量使用

ジスロマックを吐いた後の対応

規格変更により過量服用

減量のはずが錠数が増え不安に

増量のはずが錠数が減り不安に

1剤ごとに食事が必要と誤解

リレンザはベロテックの後?

ワーファリンの服用で混乱

「隔日服用」の指示で混乱

起床時服用後3時間半飲食せず

抗癌剤1日量を1回量と誤解

坐剤が途中で出てしまった

人前で服薬できず症状が悪化

睡眠剤服用後に記憶を喪失

製薬会社社員が誤服薬

絶食下で糖尿病薬飲み低血糖に

濃度高いほど作用が強いと誤解

服用回数が減って逆に混乱

服用後30分全く身動きせず

薬剤師の説明と処方が食い違い

第6章 使用法の説明・確認

PTPをそのまま嚥下し緊急手術

インスリンが変色している

うがい液をのどスプレーと誤解

スピール膏を指にぐるりと巻く

スピリーバカプセルを誤飲

テオドール錠を粉砕し痙攣

リンデロンの遮光袋を見て混乱

吸入ステロイドを完全拒否

吸入時に音が聞こえず不安に

吸入用カプセルを取り出せない

坐剤の向きを間違えて挿入

使い捨て注射針を再使用

患者の話から処方意図を誤解

コップ1杯もの水は飲めません

点鼻剤を振って噴霧不能に

用時溶解型点眼剤の調製で混乱

「もったいない」がトラブルの元

祖父母の孫への与薬でトラブル

硝酸貼付剤を発作時に頓用

第7章 相互作用の説明・確認

OTCかぜ薬を併用し成分重複

あわや併用禁忌薬を服用しそうに

クランベリー摂取で尿pH低下

スポーツ飲料摂取で高血糖に

ワーファリン服用中の納豆中止

危険な併用を繰り返しそうに

抗酒剤服用後に気分が悪化

降圧剤の作用増強を試みる

残薬を自己判断で継続使用

残薬を勝手に使用し成分が重複

糖尿病薬を変更前後で重複服用

納豆が食べられないと勘違い

第8章 疾患の説明・確認

患者の話を信じ禁忌薬を交付

甲状腺疾患に禁忌の胃薬を交付

高血圧に禁忌のOTCを見逃す

排尿障害に禁忌の薬を見逃す

薬に関する市販本を見て不安に

第9章 生理的擾乱状態の説明・確認

ビ・シフロール交付後に運転

外出ないと光線過敏症説明怠る

牛乳アレルギー禁忌薬が二度も

抗菌剤の過敏症歴を見逃す

高齢だからと避妊指導を怠る

宗教上の禁忌成分を見逃す

点眼剤の卵白成分に気付かず

乳児の卵白アレルギーを見逃す

年齢・容姿から禁忌を見逃す

第10章 副作用の説明・確認

5-FU軟膏を額全体に塗布

ARB服用中に眠気の副作用

後発品に変更も不安ぬぐえず

後発品変更後に副作用発生

口腔に薬剤が残留し潰瘍発生

重大な副作用の兆候を見逃す

大したことない副作用と放置

点眼剤の使用で眼瞼色素沈着

内出血と説明されて服薬中止

ステロイド突然中止し離脱症状

服用後の苦みが口臭恐怖に発展

夜間頻尿を恐れ利尿剤服用せず

特記事項

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