• m3.com 電子書籍
  • 画像診断 2019年1月号(Vol.39 No.1) 画像診断においてピットフォールに陥らないために

画像診断 2019年1月号(Vol.39 No.1) 画像診断においてピットフォールに陥らないために

  • ページ数 : 138頁
  • 書籍発行日 : 2018年12月
  • 電子版発売日 : 2019年4月26日
¥2,640(税込)
ポイント : 48 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

画像診断において陥りやすいピットフォールについて,中枢神経系,消化管,胸部,肝臓,泌尿器系,女性骨盤,骨軟部の7領域を取り上げ解説.解剖学的・撮像法・偽病変によるものなど様々なアプローチで,伝えておきたいピットフォールとその回避策を力説.

>『 画像診断』最新号・バックナンバー・増刊号はこちら

序文

序説

1月号の特集のテーマとして,"画像診断においてピットフォールに陥らないために"を企画させていただいた.そのきっかけは,第77回日本医学放射線学会総会(2018年)の研修医セミナーでの"画像診断入門:ピットフォールに落ちないために"にある.私自身も国立大ホールの中で研修医に交じり拝聴していたが,周りを見回すとベテランの先生方も多く,たくさんの方がホールを埋め尽くしていた.この時は,中枢神経,胸部,消化管,泌尿器,女性骨盤領域のエキスパートの先生方が,診断する過程で陥りやすいピットフォールやそれを回避するためのポイントを短い時間で的確にお話しされ,それを聞き入ってメモする自分がいた.

画像診断のピットフォールは,本特集で椎名丈城先生が書かれているように,不十分な情報・コミュニケーションや関心領域外の不十分な観察,知識不足あるいはひとつの病変をみつけて安心してしまうこと(satisfaction of search;SOS)などにある.よく経験することに,ある所見を拾い上げては頭の中である疾患を思い浮かべ,それに都合のよい所見ばかりを拾い,都合のよい解釈をして誤った診断に猛進する医師がいる.それらピットフォールを回避する要素として,私は知識(knowledge),経験(experience),想像力(imagination),集中力(concentration)が重要と考え,そのように指導してきた.

最近,当施設にてここ5年間に卵巣腫瘍疑いでMRIが依頼された症例に対し,画像診断と病理所見を対比し,悪性,境界悪性,良性腫瘍,非腫瘍の4つに分けて集計し,診断能を求め,興味深い結果を得た.婦人科領域に精通していない医師は嚢胞性病変に充実成分をみた場合,卵巣癌と診断する傾向にあり,卵巣甲状腺腫や上皮性境界悪性腫瘍(serous or seromucinous borderline tumor)などを悪性と診断した.このピットフォールに陥った原因は,やはり知識(knowledge)不足にある.一方,私自身も自分が陥りやすいピットフォールに気づかされた,いや再認識させられた.チョコレート嚢胞に合併した卵巣明細胞腺癌(clear cell adenocarcinoma)は診断に迷うことはないが,色々な顔つきをする明細胞腺癌は厄介であると常々感じていた.今回の結果から,血腫に混在した明細胞腺癌,漿膜下筋腫のような明細胞腺癌,成熟奇形腫と明細胞腺癌の衝突腫瘍症例でピットフォールに落ちてしまった.retrospectiveに観察すると,共通しているのは癒着などの骨盤内膜症の存在が疑われることである.もし,骨盤内膜症の所見を拾い上げていたら,そのピットフォールを回避できた可能性がある.これは経験(experience),集中力(concentration)の不足が原因と考えられる.つまり,ピットフォールは決して研修医だけのものではなく,各医師のレベルに合ったピットフォールがあり,研修医セミナーでメモする自分は,このセミナーを通して,ふとピットフォールに気づき,陥らないよう無意識に行っているのであろう.

本特集では,肝,骨軟部領域に精通しているエキスパートの先生にも加わっていただいた.各エキスパートの先生方からのアドバイスを基に,今一度自分自身の診断を振り返っていただきたい.系統立った診断方法は難しいが,日常の臨床で自分のブラインドスポットに気づき,そこを重点的に観察するように心がけることは今からでも可能である.ぜひ,本特集を読んで,画像診断の過程でピットフォールを回避できる手掛かりになれば幸いである.


松木 充

目次

【特集】

序説

中枢神経−ピットフォールを知る!系統的に読影する!−

胸部−胸部画像診断のピットフォール集−

肝臓−CT,MRIにだまされるな−

消化管−管を追えば診えてくる−

腎・上部尿路−適切なマネージメントにつなげるためのminimum essence−

女性骨盤−臨床家の要求に応えよう−

骨軟部−いつもの病気のつもりでいた−

【連載】

すとらびすむす

AI時代の放射線科医

画像診断と病理

骨芽細胞腫

画像診断2018年8月号特集

「画像診断医のための認知症画像診断」

CASE OF THE MONTH

Case of January

The Key to Case of November

Picked-up Knowledge from Foreign Journals

CTによるfractional flow reserve(FFR-CT)

General Radiology診断演習

骨肉の争い

他科のエキスパートにお尋ねします-ここを教えていただけますか?

泌尿器編

Refresher Course

遺伝性消化管疾患および関連疾患の画像診断

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:28.8MB以上(インストール時:60.6MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:115.2MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:43.4MB以上(インストール時:89.5MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:173.6MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784780905120
  • ページ数:138頁
  • 書籍発行日:2018年12月
  • 電子版発売日:2019年4月26日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。


※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcher(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。