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医学生・若手医師のための 誰も教えてくれなかったノンテクニカルスキル

  • ページ数 : 128頁
  • 書籍発行日 : 2019年5月
  • 電子版発売日 : 2019年5月24日
¥3,080(税込)
ポイント : 56 pt (2%)
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商品情報

内容

「テクニカルスキル×ノンテクニカルスキル=最強」

「あの時に知っておけば…」なんて後悔したくない方に。
大学の講義や研修では学べない「行動計画」「情報収集」「時間管理」などの自己研鑽に必要なノウハウやコミュニケーション・プレゼン、イベントの制作・運営管理といったノンテクニカルスキルを、著者の豊富な経験や実例をもとにわかりやすく紹介。テクニックだけでは乗り越えられない壁を突破するために今すぐ役立つ実践的なヒントやアドバイスが満載の1冊です。

序文

はじめに

この書籍では、主に医学生や若手医師向けに今知っておくとおトクに実践できるノンテクニカルスキルをまとめています。

なぜノンテクニカルスキルが必要なのか。僕はテクニカルスキルに裏打ちされたノンテクニカルスキルを持つ人が最強だと考えます。テクニカルスキル、つまり専門的な知識や能力は当たり前に持っていて、その上にプレゼンテーション(プレゼン)やコミュニケーションという潤滑油となる能力、つまりノンテクニカルスキルをあわせると、いろいろな人に専門的能力のメリットを伝えられたり、広めたり、適応できたりと叡智のシェアにつながると考えています。医療では今、テクニカルスキルとノンテクニカルスキルの融合が大切だと考えています。

しかし、今の教育のほとんどはテクニカルスキルに偏っていて、ノンテクニカルスキルを軽視さえすることになっています。コミュニケーションの軽視は医療事故を大きくしてしまうと考えます。なのになぜ、コミュニケーションやプレゼンの方法を正しく、それもレベルの高い方法を教えないのか。医師は医療のことだけをしていればいいのか。僕は37 歳の研修医になったときにとても困りました。自分の倍ほど生きてきた人にどうやって病態をわかりやすく説明し、治療方針を「医者にお任せ」ではなく一緒に考えてもらうようにするにはどうすればいいのかと真剣に悩みました。周りを見ても答えがあるわけではなく、先輩の真似をしても知識量が絶対的に不足している状態ではうまくいかなかったのです。

そんなとき、自分が好きで進めてきたプレゼンのワークショップで自分が言っていたことを思い出しました。

「相手の頭の中の言葉で語る」これを実践しようと思いました。

病態説明の時にたとえ話を使い、相手が知りたいことを予想して正しく伝え、治療の方法も選択肢がある場合は図を書いて説明するなど、相手の能力に沿った説明をするようになりました。

話すときはその場にあった表情を作りながら、ペースも相手に合わせるなどコミュニケーションの手法を実践で使うようになりました。看護師さんをはじめとした病院スタッフには共通認識がある分野は専門用語で、医療職でない方々にはわかりやすい言葉を使って正しく伝達することをモットーとしました。

そうするとだんだんと悩みが消えてきてある程度考えなくても自然にうまく伝えることができるようになりました。机上の理論を重視するのではなく、どんどん実践で使ってTry & error で正しいものを見つけにいくようにすることが、結局は一番いいコミュニケーションの形を得ることを体験しました。

研修医は時間が足りません。時間管理をしっかりしないといろいろと後手に回ることも経験しました。最短距離を見つける方法も大切ということに気づき、ひたすらに効率化する方法も考えました。効率化しすぎると失うものもあるということにも気づきながらいろいろな方法をシンプルに考えました。

結局は「本質」を知ることが大切ということに最終的に気づきました。どんな事象にも、どんな言葉 にも本質が必ずあり、それを理解する方向に向かっていけばよいということに気づいたあとは、かなり研修生活が楽になりました。

その本質を知るために大量の本を読み、知識を入れながらも、自分の考え方の軸(行動指針の枠組み)をシンプルに持つようにしました。それらがこの書籍で何回も出てくる「ヒト・モノ・カネ」、「彼を知り己を知れば百戦殆あやうからず」、「2W1H」です。今もこの3つをベースでほとんどのことを判断しています。自分の軸を手に入れた時、体が軽くなったような気がしました。本当に楽になったのでしょう。本書ではそんな僕の行動指針をはじめとして、ノンテクニカルスキルを実戦形式で紹介しています。エビデンスがほしい方は成書と一緒にお読みください。しかし、エビデンスだけで行動するとなかなかうまいこといかないノンテクニカルスキルが必要となる場面では、ぜひ本書を参考にしてみてください。


2019年4月

笹本 浩平

目次

はじめに

序章:本書の目的

1.新たな気づきを持ち帰ってほしい

ノンテクニカルスキルの話

自己紹介

2.行動指針の枠組み(自分の軸)を持とう

ヒト・モノ・カネ

彼を知り己を知れば百戦殆うからず

2W1H

第1章:自己研鑽編

1.行動計画の策定法~すべて目標からの引き算で考えて行動しよう~

目標の探し方

情報をまとめてTodoリストを作る

いざ実践!手段の目的化には要注意

[応用編]臨床研修病院も目標からの引き算で

2.学習効率の高め方~「学ぶ」ということを因数分解してみよう~

Learning Pyramid の良いとこ取り

Input-Output をできるだけ高速に回そう

すべての知識は役に立つ~Positive Thinking のススメ~

学ぶ目標を明確にもって勉強しよう

[応用編]国試勉強会

3.時間の最適化~時間を3次元に展開して上手に使おう~

時間の3次元化とは

良質な休憩と睡眠は本領発揮のための準備時間

他力本願の重要性

他力を味方につけよう

[応用編]医療現場で用いる伝達方法

4.自己ブランド化~己を知り、自己肯定感を持とう~

第一に自分を理解する=バックグラウンドを長所として活かす

きわめる=自分の長所を極限まで追い続ける

メンテナンスするためのOutput

第2章:コミュニケーション・プレゼン編

1.コミュニケーションに必要な3つのチカラ

コミュニケーション・プレゼンテーションの重要性

コミュニケーションを素因数分解する

自分のチカラ(≒アイデンティティ)

相手へのチカラ( ≒配慮する心配り)

伝達のチカラ( ≒伝える方法や態度・空間づくり)

2.Presentation WorkShop

第1幕:プレゼンのマインド

第2幕:プレゼンのアイデア

第3幕:プレゼンのデザイン

第4幕:プレゼンの伝達について

[応用編]ショートプレゼンテーションの型を身につける

第3章:共同事業編

1.イベント参加者のニーズを把握し動機を高める宣伝術

Audience-centered Event

イベント運営の「ヒト・モノ・カネ」

ニーズ調査目的で、まずは参加してみよう

ニーズを理解して提供することで参加動機へ昇華させる

参加動機を高める宣伝

2.イベント運営力を高めるコツとイベント開催実例

人脈を含めた運営力を高める

全体を俯瞰する能力

イベント創りには人々のつながりが基本となる

メンバー(仲間)に伝わるコミュニケーション

コミュニケーション・プレゼン、その前に知っておいてほしいこと

[応用編]「大阪どまんなか」


おわりに

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  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784765317849
  • ページ数:128頁
  • 書籍発行日:2019年5月
  • 電子版発売日:2019年5月24日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


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