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  • 医学論文執筆のための 臨床研究と医療統計 まずはここからはじめよう!

医学論文執筆のための 臨床研究と医療統計 まずはここからはじめよう!

  • ページ数 : 232頁
  • 書籍発行日 : 2016年3月
  • 電子版発売日 : 2017年6月30日
¥3,520(税込)
ポイント : 64 pt (2%)
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商品情報

内容

あなたのやりたい研究がきっと見つかる!できるようなる!

この本では、ストーリーに沿った会話形式で臨床研究のはじめ方・すすめ方がやさしく学べます。臨床研究成功のためのすべてがここに!リサーチクエスチョン、デザイン、統計・・・もう怖くない!

序文

はじめに

臨床研究の世界へようこそ!「臨床研究」という言葉を聞いて,皆さんはどのようなイメージをもつでしょうか?実際に,臨床研究をされている先生もいれば,これからしてみようかなと思っている先生もいらっしゃるでしょう。医療者は日々治療する際に,程度の差はあれ,診断や治療にいろいろな疑問をもっていることが多いと思います。例えば,この治療法は役に立つのだろうかとか,この診断基準はどの程度正確なのだろうかといった,日頃抱いている疑問があったときどうしますか?上司や先輩に聞いてもよいですし,論文を探してもよいでしょう。もし,上司がその答えをもっていなかったら,論文がなかったらどうしますか?自分で調べてみるしかありません。臨床研究は,治験のような大きな研究も含みますが,身近な疑問を解決するためのツールでもあります。野球,サッカー,料理など,何事も基本的な最低限の知識とコツを知って,さらに体験してみるとはじめやすくなり,結果も出しやすくなることが多いと思います。この本は,臨床研究を始めるための足掛かりになるように企画されました。若い先生が日常の疑問点から臨床研究を始め,データを収集し,統計解析の結果をまとめるまでが,ストーリーとして準備されています。きっと,読者の皆さんは,登場人物たちと一緒に学んでいくうちに,臨床研究全体の流れを大局的にとらえることができるようになり,統計手法も身につくことでしょう。

この本には,簡単なクイズと大切な項目のチェックリストも準備されており,「自分で考える」過程によって,新しい知識が身につき,理解できていなかった部分を確認することができます。また,多くの方が気軽に統計を体験できるように,いくつかの統計ソフトを使用して解析を行いました。しかし,これらのソフトをお持ちでない読者の皆さんも十分に臨床研究について理解していただけるように工夫してあります。

なお,使用したデータは私が本書のために作成したものですので,学問的な意義はありません。また, 各統計ソフトはアップデートされている可能性がありますので, 随時ご確認いただき, 最新のものをご利用ください。

臨床研究は統計解析に重点が置かれがちになりますが,その解析も無計画なデータでは台無しになってしまいます。料理でもよい素材を集めて十分下ごしらえしたのちに調理することで,美味しくかつ美しいものとなります。臨床研究も十分計画を練って,必要十分なデータを集めることで,解析も速やかに行われますし,美しい結果を得られやすくなります。自分の大切なアイディアを簡潔にかつ解析しやすいようにまとめ,研究計画を十分に練ることが大切です。

それでは,登場人物になったつもりで,臨床研究を体験してください。さあ,楽しみましょう!


東京共済病院腎臓内科部長
東京医科歯科大学生命倫理研究センター
神田英一郎

目次

Ⅰ オッズ田先生の横断研究編

1 研究を始めよう!

臨床研究をやるしかない〜オッズ田先生は学会発表デビューを目指す〜

リサーチクエスチョンとは?〜疑問を掘り下げることから臨床研究ははじまる〜

まとめよう!01

挑戦しよう!01

2 デザインの種類

どうデザインするか!? すべてはそこから

観察研究の種類

コホート研究と症例対照研究

症例対照研究をもっとくわしく

どの臨床研究のデザインにするのか

まとめよう!02

挑戦しよう!02

3 データを集めよう

データには集め方がある

まずはExcelに入力する前に

変数の種類

いよいよExcelへの入力

まとめよう!03

挑戦しよう!03

4 基本統計量

解析の強い味方・統計ソフト〜いろいろあるけどどれを使う?〜

データの特徴をつかもう

基本統計量を求めよう

まとめよう!04

挑戦しよう!04

5 仮説を立てる

じゃんけんの秘密を仮説であばく

まとめよう!05

挑戦しよう!05

6 平均値を比較しよう

データの平均はどこにある?

まとめよう!06

挑戦しよう!06

7 比を比較しよう

オッズ田先生は,2 群間比較に興味をもつ

まとめよう!07

挑戦しよう!07

8 オッズを求めよう

「そうである確率」って何だろう?

まとめよう!08

挑戦しよう!08

9 信頼区間を推定しよう

信頼できるのはどこからどこまで?

オッズ比の95%を求めよう

まとめよう!09

挑戦しよう!09

10 関係性をみてみよう

相関関係を評価しよう

まとめよう!10

挑戦しよう!10

11 関係を数式化しよう

データをもっと見える形にするには?

まとめよう!11

挑戦しよう!11

12 単回帰分析とダミー変数

単回帰分析とt検定

まとめよう!12

挑戦しよう!12

13 重回帰分析

重回帰分析をやってみよう

まとめよう!13

挑戦しよう!13

14 結果のまとめ

オッズ田先生, 横断研究を極める

まとめよう!14

Ⅱ p値子先生のコホート研究編

1 リサーチクエスチョンと研究デザインの選択

p値子先生の初挑戦〜臨床研究のもう1つの柱〜

あなたのリサーチクエスチョンは何?

研究デザインの選択

まとめよう!15

2 エンドポイントと指標

指標はデータ解析の道しるべ

リスク(risk)と率(rate)

指標を比較しよう

まとめよう!16

挑戦しよう!14

3 バイアスと調整

そのデータは信用できる?

因果関係(causal relationship)

妥当性(validity)と精度(precision)

バイアス(bias)

交絡(confounding)

バイアスと交絡への対応

まとめよう!17

挑戦しよう!15

4 データと基本統計量

今度はデータがどこを向いているかを考える

基本統計量

一元配置分散分析(One-way analysis of variance, one-way ANOVA)

まとめよう!18

挑戦しよう!16

5 ロジスティック回帰分析

統計どまんなか!〜でもこれまでのつみ重ねがあれば怖くない〜

調整したオッズ比を求めよう

傾向スコア(propensity score)

まとめよう!19

挑戦しよう!17

6 生存時間解析

p値子先生, 論文でよくみるあの図が作れるようになる

カプラン・マイヤー法

ハザード比を求める

まとめよう!20

挑戦しよう!18

7 カットオフポイントを知りたい

検査結果のさかい目をさがそう

まとめよう!21

挑戦しよう!19

8 結果のまとめ

これでもう怖いものなし! p値子先生, コホート研究を極める

まとめよう!22

挑戦しよう!20

Ⅲ 箱ひげ先生による介入研究とシステマティックレビュー講座

1 介入研究

箱ひげ先生の真骨頂〜ちょっと難しいけれど大切な研究〜

介入研究とはなんだろう?

患者間と患者内の比較

ランダム割り付け

マスク化(masking)

ランダム化比較試験の実施

CONSORT声明

解析方法の特徴

ランダム化比較試験の変法

まとめ

まとめよう!23

挑戦しよう!21

2 システマティックレビューとガイドライン

話の規模が大きい!? いいえ, これまでの勉強と地続きの話

レビュー(review)とシステマティックレビュー(systematic review)

システマティックレビューの流れ

メタアナリシス

ガイドラインへエビデンスをどう生かすか

まとめよう!24

挑戦しよう!22

参考資料① 臨床研究の流れ

参考資料② 本書で出てきた統計方法の分類

臨床研究 成功のヒケツ

Ⅰ章

01 臨床研究を始めるに当たって

02 研究計画書と倫理審査

03 エンドポイント

04 EZR のインストール

05 過誤

06 母集団

07 自由度

08 両側検定(two-tailed test)

09 2群の差の検定

10 検定統計量・カイ二乗

11 偏回帰係数(partial regression coefficient)

12 多重共線性

13 抄録

Ⅱ章

14 臨床研究を始めるには

15 交互作用(interaction)

16 競合リスク(competing risk)

17 パラメトリック検定とノンパラメトリック検定

18 多重比較検定(maltiple comparison test)

19 いろいろなモデルの分類

20 生存関数(survival function)

21 Cox 比例ハザードモデルの応用

22 Bayes(ベイズ)統計(Bayesian statistics)

23 観察的疫学研究報告の質改善のための声明
(Strengthening the Reporting of Observational Studies in Epidemiology[STROBE])

Ⅲ章

24 動的割り付け法

25 サンプルサイズの決定

26 文献の検索システム

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    iOS 10.0 以降

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    ダウンロード時に必要なメモリ:116.4MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784758317740
  • ページ数:232頁
  • 書籍発行日:2016年3月
  • 電子版発売日:2017年6月30日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


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※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcher(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。