• ページ数 : 176頁
  • 書籍発行日 : 2016年11月
  • 電子版発売日 : 2018年3月16日
¥5,060(税込)
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商品情報

内容

蘇生・診断・穿刺・モニタリング…迅速に、的確に。

もはや当たり前の診察手段、視診・聴診・…“超音波診”!!
いつ、どこで、どんな部位に?エコーの活かせる場面、エコーの限界とは?Point of Careの概念を取り入れた、実践的な救急超音波診の解説書。

序文

救急医療の場を傷病と「闘う」という視点から『サッカーの試合』に,そして救急医を『フットボールプレーヤー』に例えるならば,そのポジションは5つです.ドクターカーやドクターヘリを中心にした病院前診療,メディカルコントロール,災害医療は,攻めるポジションすなわち『フォワード』の仕事です.ERで初期診療にあたる人は,攻守を連係し,ゲームコントロールする『ミッドフィルダー』といったところでしょうか.Acute caresurgeonや外傷外科,IVRや緊急内視鏡を主たるサブスペシャリティとする人は,止血や傷病の病勢を抑えて守りを固める『ディフェンダー』.そしてクリティカルケアを担当する人は,傷病に点をとられて負けぬよう最後方で構える『ゴールキーパー』です.さらに,もう1つの重要なポジションはトレーニングを司る『コーチ』です.「急な傷病の予防」のために,救急蘇生法の普及,データバンクに基づく新たな提唱などが役目になります.

どのポジションにおいても共通して求められていることは,「緊急度の高い症例に対する時間との闘い」,すなわち迅速性です.そこで,超音波装置です.従前より,迅速性のみならず,簡便性,非侵襲性からPoint of Care Testing(被検者の傍らで医療従事者が行う検査)の代表格とされてきました.傷病者が動くのではなく,医療従事者が自在に動いて検査を行う.これこそが,限られた時間のなかで対応を強いられる「救急医療」の強力な武器であることは論を俟ちません.

本書では,超音波装置を検査の手技ではなく,診察の一法として用いるように位置づけました.問診,視診,聴診,打診,触診,そして,「超音波診」.聴診器を胸に当てて呼吸音を聴くのが「聴診」,超音波を当てて画像を視るのが「超音波診」です.救急医療における超音波診を「救急超音波診」と呼称し,それにかかわる知識と技能をできるだけ実践的に解説しました.救急医療に携わるすべての人に,そして初学者からエキスパートまで多くの方々にご活用いただければ幸いです.


2016年11月

横浜市立大学医学部救急医学教室
東京大学大学院医学系研究科救急医学
森村 尚登

目次

救急超音波トレーニングコース(J-POCKEYSコース)の始動にあたって

1章 総論:救急超音波診

1.救急診療の類型化と救急超音波診

2.救急超音波診のアルゴリズム

3.救急超音波診とその4つの軸~救急医が実施するPoint of Care Ultrasound

4.ショックにおける救急超音波診

2章 診療場面に応じた救急超音波診を実施する

1.救急外来(ER)

①胸痛

②腹痛

2.Critical Care(蘇生処置)

①ショック患者の初期対応

3.集中治療室(ICU)

①volume評価

②心機能評価

③肺エコーと呼吸機能評価(気胸,肺水腫,無気肺を同定する)

④頭蓋内圧評価(ONSD)

⑤深部静脈塞栓症(DVT)評価

⑥チューブ位置確認(挿管チューブ)

3章 マイナーエマージェンシーと救急超音波診

1.マイナーエマージェンシー領域で救急超音波診を行うにあたって

2.筋骨格系

①骨折:橈骨遠位端骨折

②足関節:前距腓靱帯損傷

③アキレス腱断裂

④下腿三頭筋断裂

⑤膝関節:関節水腫

⑥膝関節:Baker囊胞

⑦股関節:limping child(小児股関節痛)

⑧肩関節:腱板(棘上筋腱)断裂

⑨肩関節:石灰沈着性腱板炎

⑩肩関節:三角筋下滑液包炎

3.皮膚軟部組織

①蜂窩織炎

②感染性粉瘤

③皮下異物

4.眼科領域

○眼球エコーを行う前に~眼球エコーで生じる合併症に気をつける

①頭蓋内圧亢進

②網膜剥離,後部硝子体剥離

③網膜中心動脈閉塞症

④眼球破裂

⑤水晶体脱臼

⑥硝子体出血

⑦眼内異物

5.耳鼻咽喉科領域

①副鼻腔炎(上顎洞炎)

②唾石症と顎下腺炎

③扁桃周囲膿瘍

6.泌尿器科領域

①尿管結石・水腎症

②神経因性膀胱:残尿量測定

③精巣捻転(急性陰囊痛)

④精巣上体炎・精巣炎

⑤精巣垂捻転

⑥精巣破裂・挫傷(陰囊外傷)

⑦虚血性/非虚血性持続陰茎勃起症

7.産婦人科領域

①異所性妊娠破裂

②卵巣茎捻転

4章 侵襲的処置の補助的検査としての救急超音波診

1.内頸静脈穿刺

2.鎖骨下静脈穿刺

3.大腿静脈穿刺

4.肘静脈穿刺

5.大腿動脈穿刺

6.橈骨動脈穿刺

7.もっとエコーが使える場所を知ろう!

腰椎穿刺

気管挿管/輪状甲状間膜穿刺

心囊穿刺

胸腔穿刺

腹腔穿刺

5章 超音波検査の基本的知識とリスクマネジメント

おわりに:救急超音波診の普及と今後の展望

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書籍情報

  • ISBN:9784758117999
  • ページ数:176頁
  • 書籍発行日:2016年11月
  • 電子版発売日:2018年3月16日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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