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  • できる!見える!活かす!グラム染色からの感染症診断

できる!見える!活かす!グラム染色からの感染症診断

  • ページ数 : 151頁
  • 書籍発行日 : 2013年5月
  • 電子版発売日 : 2014年5月2日
¥3,630(税込)
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商品情報

内容

検体採取・染色・観察の基本とケースで身につく診断力

感染症診断に必須のグラム染色がまるごとわかる、医師のための入門実践書!
検体の取扱い・染色の原理・方法から、各感染症の診断での活かし方まで、豊富な画像・図表とともに基本からやさしく解説します。

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
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序文

はじめに

本書は,雑誌「レジデントノート」の2011年1月号から2012年6月号までの1年半に連載させていただいた「グラム染色で迫る!感染症診断」に加筆修正を行い単行本化したものです.

Part1基本編で触れたように,感染症診療では患者さんの状態を把握し的確な診断をつけることさえできれば,おのずと選択すべき抗菌薬が決まります.書物を開けば,「○○菌に対する第一選択薬は××」,「腎障害があるときには△△に減量して投与」などの情報はすぐに得ることができます.しかし,具体的な感染症の診断名や起炎菌がわからなければ,どんなに書物をあさっても,適切な治療にたどり着くことはできません.そ のため,連載時から「感染症診断」という言葉にこだわり,また的確な診断を得るために必要な「検体の採取」や「グラム染色の手技やコツ」について十分なページを割きました.ぜひ,この点を意識して本書を読み進めていただければ幸いです.

なお,本書ではさまざまな画像(身体所見,検体,グラム染色など)が掲載されています.そのほとんどは筆者自身が直接撮影したものですが,一部の症例では同じ診療科のスタッフに画像を提供していただいたり,間接的に関わった他科の症例では主治医の協力を得たりして掲載・執筆しています.本書が,決して筆者個人の力で生まれたもの ではなく,恵まれた環境(指導や協力をいただいたスタッフの存在,綺麗な写真の撮影が可能な顕微鏡の設置など)の賜物であることは強調しておきたいと思います.

本書の出版に際し,藤田次郎教授をはじめ,琉球大学大学院医学研究科 感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)の先生方,お世話になった関連病院の先生方,岡慎一先生をはじめとした国立国際医療研究センター病院 エイズ治療・研究開発センターのスタッフの皆様,それぞれの病院でご助言,ご指導をいただいた細菌検査室のスタッフの皆様に感謝申し上げます.また,筆者の執筆活動に理解を示し,いろいろな面で協力してもらった妻と2人の娘にも感謝したいと思います.

最後に,レジデントノートの連載時からご尽力をいただきました羊土社の皆様,とりわけ編集部の田中桃子様に深く御礼申し上げます.


2013年5月

琉球大学大学院医学研究科 感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)
田里大輔

目次

Part1 基本編

1 グラム染色を行う際に押さえておきたい"5つのポイント"

1)「感染症診療におけるグラム染色の位置づけ」を知っておく

2)「適切な検体を採取することの重要性」を知っておく

3)何が見えるかを前もって予想する

4)見えているものを表現する力を身につける

5)「グラム染色の限界」を知っておく

2 検体の採取と取り扱いについて

1)喀痰

2)尿

3)便

4)胸水・腹水

5)髄液

6)皮膚・軟部組織(膿汁など)

7)血液

3 グラム染色の原理と実際の染色,および観察手順

1)グラム染色の原理

2)塗抹標本の作製

3)塗抹標本の観察

4 グラム染色による起炎菌の分類

1)起炎菌を分類する目的とは?

2)グラム染色を活かした臨床的な細菌の分類

3)カテゴリーで理解する起炎菌の特徴

5 グラム染色以外の簡便かつ有用な染色法

1)抗酸菌染色

2)メチレンブルー染色

3)Diff-Quik®染色

4)好酸球染色(Hansel染色)

5)墨汁法

Part2 実践編

1 呼吸器感染症-市中肺炎① ~学ぼう!喀痰を見るための基本的な知識~

1)まずは「適切な検体」を得ることからはじめよう!

2)喀痰を客観的に評価するための分類を知っておこう!

3)主要な起炎菌のグラム染色所見を押さえよう!

2 呼吸器感染症-市中肺炎② ~起炎菌が見えないときに考えることは?~

1)検体を「採りにいく」のは,いつでも基本中の基本!

2)抗菌薬が効かない,起炎菌がわからないときのアプローチは?

3)起炎菌のふりをした常在菌に気をつけろ!

4)グラム染色で染色されない呼吸器感染症の起炎菌を知っておこう!

3 呼吸器感染症-院内肺炎 ~患者背景と耐性菌を考慮したアプローチが鍵!~

1)院内肺炎でも積極的にグラム染色を行うアプローチは同じ!

2)起炎菌は1種類とは限らない!

3)グラム染色では,患者背景も念頭におきながら観察しよう!

4)院内肺炎診療におけるグラム染色の位置づけを押さえておこう!

4 尿路感染症 ~単純? 複雑? それとも...?~

1)尿路感染症を疑ったら,まず「膿尿」と「細菌尿」を確認しよう!

2)尿路感染症のパターン分類を押さえよう!

3)腎盂腎炎の特徴と治療方針を確認しておこう!

4)カテーテル関連尿路感染症(CAUTI)の特徴と起炎菌

5)性感染症の要素がある尿路感染症のマネージメント

5 腸管感染症 ~状況に応じた下痢へのアプローチ~

1)グラム染色で診断可能な急性下痢症の起炎菌

2)院内で発症した下痢症へのアプローチ

3)性感染症としての腸管感染症

6 血流感染症 ~疑って血培をとること!それがいちばん大事~

1)発熱患者に心雑音や末梢の塞栓症状をみたときには...

2)感染性心内膜炎(IE)の診断基準と起炎菌を押さえておこう!

3)発熱の原因で忘れてはならないカテーテル関連血流感染症(CRBSI)

4)カテーテル関連血流感染症(CRBSI)の診断と治療について

7 皮膚・軟部組織感染症① ~皮膚所見に騙されてはいけない感染症~

1)下肢の症状と触診所見から疑うべき疾患は?

2)壊死性筋膜炎の診断と治療方針

8 皮膚・軟部組織感染症② ~外来で遭遇する耐性菌感染症~

1)膿痂疹から急速に進行した多発皮膚潰瘍の原因は?

2)市中感染型MRSA(CA-MRSA)とは?

9 皮膚・軟部組織感染症③ ~注意すべきβ溶血性連鎖球菌感染症~

1)血液培養をとる者は,血液培養に救われる!

2)腰痛を伴う発熱...原因は腎盂腎炎???

3)連鎖球菌の分類とその特徴

4)G群連鎖球菌による感染症の特徴

10 中枢神経感染症 ~迅速な対応が必要とされる細菌性髄膜炎~

1)疑うことからすべてが始まる内科エマージェンシー!

2)細菌性髄膜炎の診断プロセス

3)細菌性髄膜炎の治療方針


ミニコラム

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書籍情報

  • ISBN:9784758117395
  • ページ数:151頁
  • 書籍発行日:2013年5月
  • 電子版発売日:2014年5月2日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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