抗菌薬について内心疑問に思っていることQ&A

  • ページ数 : 222頁
  • 書籍発行日 : 2009年11月
  • 電子版発売日 : 2012年12月29日
¥3,960(税込)
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商品情報

内容

感染症診断・抗菌薬治療の疑問・トラブルをすっきり解消!
初期研修医が一番知りたい疑問に答えます。

あなたはこんなケースに心当たりはありませんか・・・

・抗菌薬って、多すぎて違いがよくワカラナイ!
・とりあえずブロードスペクトラムの薬出しとけばいいんじゃないの?何かわるいことでも?
・抗菌薬の投与量ってどうやって決めるの?添付文書にはどの薬も1回1g 1日2回って書いてあるけど、全部これでいいんじゃないの?
・バンコマイシンとかゲンタマイシンってどう使っていいの?面倒くさいから出すのやめちゃえ・・・
・抗菌薬☆☆出したけどだめで、■■に変えたけどダメで、切り札の●●出してもダメ。あー、どうすればいいの!!

一つでも当てはまる人は今すぐ本書をお読みください。

序文

感染症診療の勉強,なかでも抗菌薬の勉強は,いつの時代も医学生・研修医にとっては悩みの種です.抗菌薬を扱っている書籍はたくさんあるはずなのですが,どうもみなさん苦手意識をもってしまうようです.


なぜでしょうか?


それは,抗菌薬の構造・対象となる微生物・用法用量・対象となる疾患・・・と整理して学んでいっても,その知識を臨床の現場で生かすのが難しいからです.もう一つ問題となるのは,「臨床の現場では教科書には答えが書かれていないような問題が驚くほど多くある」ということです.多くは臨床上の判断,例えば診断・治療・経過観察・副作用発生時の対応・・・などですが,こうした臨床の現場で日々湧き起こってくる素朴な疑問は,本人にとっては深刻な問題なのに,答えが得られにくいのです.

これはなかなか根深い問題です.

そこで本書では,抗菌薬治療に関連して臨床の現場で日々湧き起こってくる素朴な疑問を丸ごととりあげることにしました.現場で起こる疑問には,現場の第一線の先生方に答えていただくのが一番です.そこで,今現在感染症の診療と医師・医学生教育に関わっている若手感染症医の方々にご執筆いただきました.彼らもそれほど遠くない昔には医学生であり研修医でもありました.自分たちがぶつかった疑問は,後輩医師たちにとっても大きな障壁となることを彼らはよく知っています.そして自分たちの実践のなかで,科学的知見を基礎としつつもそれを現場のあり方に的確にあてはめることによって,こうした疑問を解決しています.そして最も重要なことですが,現場の医師としての瑞々しい感性をもっています.回答者としてこれほどふさわしい方々はいないでしょう.

執筆者の方々の努力の結果として,本書では感染症診療における考えかたを非常に豊かに表現し伝えることが可能となりました.「感染症の診療=抗菌薬の選択」と非常に薄いとらえられ方をすることがありますが,決してそうではないことがわかっていただけるはずです.

本書を読むことで,抗菌薬治療はそれだけが切り離されて存在するのではなく,感染症診療の一連の流れからとらえるべきものであることをぜひ知っていただければと思います.感染症診療の流れのなかの一コマ一コマに各抗菌薬を織り込んでいければ,抗菌薬の知識は単に紙上の情報ではなく,臨床に生かせる知識として身についていくはずです.「抗菌薬の疑問」は実は「感染症臨床」の疑問なのです.読者の方々がこうした疑問を一つずつ解決していくことによって,やがては抗菌薬を自由に使いこなせる日が来ることを心から望んでいます.


2009年 9月

大曲貴夫

目次

第1章 概論:患者の基本的な評価方法と抗菌薬の種類

Q1 感染症臨床の進めかたや患者の基本的な評価方法を教えてください

Q2 抗菌薬は数や種類が多すぎて,なかなか覚えられません

第2章 初期評価からエンピリックセラピー決定まで

Q3 感染臓器はどのように同定したらよいでしょうか? コツを教えてください

Q4 血液培養の正しい取り方(手技)がよくわかりません

Q5 血液培養の適切な採取のタイミングがよくわかりません

Q6 グラム染色の意義と,その読み方を簡単に教えてください

Q7 感染性疾患の重症度はどのようなモノサシでみればいいのですか?

Q8 起因菌(微生物)が同定できるまでの間は,抗菌薬をどのように選択すればいいのでしょうか?

Q9 特に緊急な対応が必要な感染症とは,どのようなものでしょうか?

Q10 CRPが役に立つ状況があれば教えてください

第3章 抗菌薬処方時のさまざまな問題

Q11 抗菌薬の投与間隔・投与量はどのように決めればいいのですか?

Q12 アミノグリコシドやバンコマイシンの投与量はどのように決めればいいのでしょうか?

Q13 抗菌薬の併用が必要なのはどのようなときですか?

Q14 ブロードスペクトラム(広域)の抗菌薬は,どのようなときに使うべきなのでしょうか?

Q15 内服薬の選び方がよくわかりません

Q16 抗真菌薬の種類や使い方がよくわかりません

第4章 特別な背景のある患者への対処方法

Q17 抗菌薬を処方されてしまっている人への対処法を教えてください

Q18 腎不全の患者さんへの処方はどうすればいいのでしょうか?

Q19 妊婦への抗菌薬処方はどうすればいいのでしょうか?

Q20 高齢者の発熱のワークアップが難しいです

第5章 微生物検査結果に基づき最適治療を選択する

Q21 培養結果の解釈のしかたがわかりません

Q22 抗菌薬感受性試験結果はどのように読めばいいのでしょうか?

Q23 起因菌が判明した後の抗菌薬はどのように選択すればよいのでしょうか?

Q24 de-escalationって本当に必要ですか?

第6章 経過観察・効果判定・治療終了まで

Q25 抗菌薬治療の効果判定はどのようにすればよいですか?

Q26 経過観察が難しいです

Q27 抗菌薬開始後,下痢になってしまいました.どうすればいいのでしょう?

Q28 抗菌薬でアレルギーが出てしまいました.どのようにすればいいのでしょう?

Q29 抗菌薬治療中,その抗菌薬を無効と判断した場合,どうしたらよいですか?

Q30 静注薬から内服薬への切り替えのタイミングと内服期間がよくわかりません

Q31 抗菌薬治療の期間の決定はどのようにすればいいのでしょうか?

コラム

抗菌薬を使う判断・使わない判断・待つ判断【大曲貴夫】

“ではの守”にはご用心【岸田直樹】

いつも感染症医は悩んでいます...【井本一也】

アジアンスタンダード【大路 剛,岩田健太郎】

拡大と縮小,今向かっているのはどっち?【相野田祐介】

原因微生物がわからない...【荒岡秀樹】

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書籍情報

  • ISBN:9784758106801
  • ページ数:222頁
  • 書籍発行日:2009年11月
  • 電子版発売日:2012年12月29日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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