• m3.com 電子書籍
  • 極めに・究める・運動器疾患【極めに・究める・リハビリテーション】シリーズ 第2巻

極めに・究める・運動器疾患【極めに・究める・リハビリテーション】シリーズ 第2巻

  • ページ数 : 176頁
  • 書籍発行日 : 2019年1月
  • 電子版発売日 : 2020年1月1日
¥3,850(税込)
ポイント : 70 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

リハビリテーション専門職として絶対に避けられない道が「運動器疾患」です。
肩・腰・膝・外傷といった運動器,そして整形外科疾患は,リハビリテーション分野のまさに「鉄板」! 臨床に立つ前にぜひマスターしておきたい患者の前で困らない「現場のリクツとケアのコツ」をエキスパートが伝授します。

序文

監修者序文

「運動器疾患」とは,関節運動や身体活動を担っている四肢や体幹の骨格,関節,靭帯,神経・筋の異常,もしくは病態の総称です.運動器は自分の意思で動かすことができる唯一の器官です.ヒトが「起き上がる」「立つ」「歩く」「走る」といった動作をできるのは運動器のおかげといっても過言ではありません.一方で,痛みや機能障害により運動器を思うように動かせなくなると,動作や活動にもろに影響が出ます.「ヒトが思い通りに運動,移動,作業ができない」という問題が,患者個人はもちろんのこと,集団や社会全体に及ぼす負担は甚大です.


理学療法士,作業療法士,リハビリテーション等の専門医のような「リハビリテーション専門職(リハ専門職)」には,運動器疾患における症状や障害の原因・誘因を的確なリーズニングで絞り込み,根拠に基づくアプローチを選択できる能力が必要です.今後は,患者1 人ひとりについて結果を出すとともに,予防的な視点をもって集団や社会にアプローチできる能力もさらに求められるようになるでしょう.つまり,自分が行おうとするアプローチの手法や,その効果を正しく評価するために,


統計学的な知識とそれを実際に応用できるスキルを身につけておく


必要があります.もちろん,平均的なデータですべての患者の問題を解決できるほど,個人差や病態は単純ではありませんから,個々の患者の状態を注意深く洞察し,ナラティブな対応ができる柔軟性も必要でしょう.


丸善出版より,『極めに・究める・リハビリテーション』シリーズの監修を依頼され,「第2 弾は"運動器疾患"」と相談されたときに,真っ先に頭に浮かんだのが美﨑定也先生でした.美﨑先生は大学卒業後,駿河台日本大学病院で運動器疾患リハの最前線で活躍された後に,現職である人工関節専門病院で人工関節リハに関する臨床,研究,教育にバランスよく取り組まれています.特筆すべきは統計学への造詣が非常に深いことで,人工関節置換術前後を含め,運動器疾患全般のリハにおいて統計学的な視点から研究に取り組まれ,主要学会でエッジの効いた発表や教育講演を数多くされています.また,本文にもあるように,病院を飛び出して集団や社会へのアプローチも実践されており,人工関節リハ分野のキーパーソンといえます.しかも美﨑先生は,日本スポーツ協会のアスレティックトレーナーのライセンスもおもちであり,スポーツ活動を通じた健康増進や疾病予防の専門家でもあるのです.こんな方はそうそういません.もし私が知人から「人工関節置換術前後を含めた運動器疾患リハができるよい先生を知りませんか?」「運動器疾患リハの統計学に関する講演ができる人はいませんか?」と聞かれたら,


真っ先に美﨑先生を紹介する


ことでしょう.


本書は,美﨑先生の哲学,ご自身の研究によるエビデンス,リハの考え方と実践テクニックが非常にバランスよく述べられており,他のテキストでは学ぶことができない本音ベースの臨床エッセンスが満載されています.


すでに運動器疾患リハを専門としている先生だけでなく,何を専門とするか迷っている方にも,ぜひ読んでいただければと思います.丸善出版による卓越したリライトやデザインによって,堅苦しい教科書とは全く異なる"手に取りやすい読みもの"となりました.そして,私の本音は,学生に気軽に読んでいただき,この本によって,「運動器疾患リハの世界に一歩足を踏み入れてほしい」と願っていることです.きっと,皆さんの今後の羅針盤の1 つとなってくれることでしょう.


最後にわれわれに素晴らしい企画を提案し,出版まで導いてくれた丸善出版の堀内志保さんをはじめとするスタッフの方々にお礼を添えて,監修の序とします.


2018年11月吉日

相澤 純也

目次

Chapter 1 まずは,運動器の痛みを取り除く!

極める1 「運動療法」「徒手療法」「物理療法」,痛みにはどれが効く?

極める2 痛みの病態はOPQRSTの問診で8割わかる

極める3 取り除かなければならない痛みがそこにある!

極める4 遅れてきた痛みは遅れる前に説明する

Chapter 2  疫学・統計・クリニカルリーズニングで運動器を評価せよ!

極める1 疾患ごとの疫学と予後因子で患者の予後を把握―治療目標の立て方①

極める2 対象疾患だけでなく,併存症も考慮―治療目標の立て方②

極める3 「エラー」「バイアス」「平均への回帰」が臨床判断の場で必須知識

極める4 クリニカルリーズニング(帰納的推論)とガイドライン(演繹的推論)を使いこなす

Chapter 3  変形性膝関節症は理論ではなく結果が重要

極める1 膝の痛みが先か,大腿四頭筋の弱化が先か,臨床家にとっては重大ではない

極める2 運動連鎖のリクツを理解して,とにかく結果を出せ!

極める3 診療ガイドライン推奨派からの提言

極める4 延々と続く保存療法の弊害

Chapter 4  肩関節疾患は保存療法で攻め,日常生活の痛みを取り除く

極める1 腱板損傷を保存療法で攻めるコツ

極める2 肩関節脱臼は積極的に「拘縮」を作る代表的な疾患

極める3 可動域制限は日常生活で困らなければよしとする

極める4 肩コリをほぐすだけならリハビリテーション専門職の免許はいらない

Chapter 5  非特異的腰痛は分類をはっきりさせる

極める1 腰痛の原因ははっきりしなくても,分類ははっきりできる

極める2 リハビリテーション専門職はレッド・フラッグの伝道師になれ

極める3 「私,腹筋ないんです」といわれたら,まず姿勢を直せ

極める4 情報を与えるだけの患者教育はナンセンス

Chapter 6  大腿骨近位部骨折は動作獲得の加速に目標をおく

極める1 付き添い屋さんはわれわれの仕事ではない

極める2 転倒リスクは,閉眼での片脚立位保持時間で予測する

極める3 動作獲得の加速が腕のみせどころ

Chapter 7  人工膝関節置換術の入院・外来リハビリテーション

極める1 「早期の起立歩行」「痛みのマネジメント」「膝可動域の評価」で短い在院期間を効率的に利用する

極める2 外来リハでは,「膝可動域の改善」「日常生活動作(ADL)の獲得」を目標に

極める3 「ウォーキング」と「立った生活」で退院後の身体活動性をキープする

極める4 「忘れ去られた関節」を目指せ

Chapter 8  行動変容を促して治療を促進する

極める1 「患者が〇〇してくれない病」にかかってはいけない

極める2 コトの重大さに気づいて,メリットを感じれば,患者は動く

極める3 患者が動くリクツがわかるなら,とにかく最初の1歩を出させよ

極める4 まずは自分が動いてみせよ!

Chapter 9  予防医学で運動器疾患を防ぐ

極める1 ポピュレーション・アプローチで予防医療に貢献する

極める2 介護予防教室で社会参加を促し,生きがいを見出させる

極める3 スクリーニングで,死亡にもつながる転倒を予防する

極める4 統計調査を利用して生涯運動を普及させる

COLUMN一覧

1 「運動療法」「徒手療法」「物理療法」,選びやすいから選んでいない?

2 術後急性期・亜急性期の痛み

3 心がモヤっとするリハビリテーション

4 基準範囲を外れた検査値は異常か?

5 腱板断裂,手術するならいつ?

6 保存療法 vs 手術療法

7 リハビリテーション専門職にも多い!? 非特異的腰痛

8 適用性判断,できてますか?

9 計画表通りに進めればよい!?

10 CPM何する者ぞ

11 スポーツレクリエーション指導のコツ

12 介護予防教室

13 転倒の定義と国際疾病分類

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:24.1MB以上(インストール時:51.0MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:96.4MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:24.1MB以上(インストール時:51.0MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:96.4MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784621303528
  • ページ数:176頁
  • 書籍発行日:2019年1月
  • 電子版発売日:2020年1月1日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。


※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcher(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。