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からだの中の化学

立屋敷 哲 (著)

丸善出版 株式会社

222 頁  (2017年3月)

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リリース日: 2018年12月28日

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自分のからだの中で起こってることは科学的にどういうことなのか、基礎から応用へしっかり解説!

からだの中で起こる現象と化学を結びつけた内容となっており、初学者も興味を持って面白く学習できるよう工夫がされている。主な対象読者は栄養系の学生であるが、看護系の学生も使える内容である。図が多いことも、大きな特徴となる。近年、大学で専門分野を学ぶのに化学の知識が必要でも、高校でしっかり学ばなかった入学者が増加している。しかし、化学の全分野を学ぶことは難しいため、本書は専門学習において、理解しておいてほしい最低限の知識をまとめてある。

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からだの中で起こる現象と化学を結びつけた内容となっており、初学者も興味を持って面白く学習できるよう工夫がされている。主な対象読者は栄養系の学生であるが、看護系の学生も使える内容である。図が多いことも、大きな特徴となる。近年、大学で専門分野を学ぶのに化学の知識が必要でも、高校でしっかり学ばなかった入学者が増加している。しかし、化学の全分野を学ぶことは難しいため、本書は専門学習において、理解しておいてほしい最低限の知識をまとめてある。また、講義を受けたあと、自主学習ができるように非常に丁寧な説明がされている。


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はじめに

生物系の勉強をしたいと考えている人は,化学は必要ない,と思っているかもしれませんが,そうではありません.医・薬・保健・衛生・看護・栄養・食品・バイオテクノロジーといった分野を学ぶには,その基礎として,からだの成り立ちと仕組み,食物・薬の性質,消化吸収・代謝などを学ぶ必要があります.つまり,からだの科学・食品の科学としての生理学・生化学・食品学・衛生学・薬理学などの理系科目を学ぶことが必要です.これらの科目を学ぶ基礎として,物質の学である化学の基礎知識は必須です.

からだの仕組み,生化学や栄養学,食品学を学ぶための化学的基礎としては,高校「化学基礎」では未学習の「有機化学」が最重要です.さまざまな実験・実習の基礎として,モル・モル濃度や質量%・質量/容量%などの計算も必要です.加えてさまざまな元素やイオン・塩,酸と塩基,酸化還元,高校の「化学基礎」で未学習の反応熱・熱化学(カロリー計算の基礎),気体と溶液の性質(呼吸・消化吸収の基礎),反応速度などの知識も,生理学,栄養学などを学ぶ基礎として必要です.

しかしながら,これらの化学の基本を化学の論理に従って系統的に学んでもらうことは,大学への進学率が50%を超えたユニバーサルな大学教育の時代,学生の学習歴が多様化した近年ではますます難しくなってきました.

授業ではまず,学生が学習内容に興味をもち,これから学ぶ化学の基礎が自らの将来に密接に関わっていることを実感することが肝要と考えられます.そこで,医療・保健・衛生・健康・栄養系の分野の学生を対象に,からだを題材として,からだの論理に従って,高校の生物で学んだからだの仕組みの基礎を復習・学習するなかで化学の大切さを実感し,化学の基礎を身につけることを目標とした教科書を上梓しました.本書は,生物・からだの科学の門外漢である筆者が,門前の小僧の知識で,生物と化学の学習内容の多少の合体を試みたものです.高校化学のほぼ全領域,食品科学の分野,フードスペシャリスト試験の化学系キーワードもほぼカバーしています.


<中略>


本書で取り上げた化学の基礎に関して,より詳しい・力をつけるための学習には,まずは次の拙著(丸善出版)をご参照下さい.

『生命科学・食品学・栄養学を学ぶための有機化学 基礎の基礎』

『演習 溶液の化学と濃度計算-実験・実習の基礎-』

『ゼロからはじめる化学』

最後に,本書の出版にあたり多大なる労をいとわずご尽力いただいた丸善出版の方々,執筆にあたり参考にさせていただいた書籍類の著者の方々,本書執筆の契機をつくって戴いた高校生とその先生方,筆者とともに高校生たちの指導にあたっていただいた滝山(旧姓・清水)美帆氏,作図の一部や挿絵のご協力をいただいた中原馨子氏,筆者の授業の受講生であった放送大学学生・勤務先の学生たちに深謝します.なお,筆者の専門は無機錯体化学,無機光化学,無機溶液化学でからだの科学は素人です.十分に注意を払ったつもりですが,間違いも多々あるかと思われます.お気づきの点があればご教示いただければ幸いです.

筆者にとって,教員としての総決算となる本書を,育ててくれた亡父母,学生時代の恩師たち,学生たち,そして支えてくれた家内に,謝意を込めて,捧げたい.


2017年 初春

立屋敷 哲


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序 からだの不思議――もう一つの目次

1 なぜ食べるのか:理由・その1 代謝・同化

1.1 なぜ,何のために食べるのか

1.2 からだの構成と元素・原子・分子:からだの階層構造

1.3 からだはざまざまな元素の原子からできている

1.4 イオン:物質の第二の構成要素

1.5 分子:物質の第三の構成要素

1.6 タンパク質・アミノ酸,脂質,糖質,からだの構成成分

2 なぜ食べるのか:理由・その2 代謝・異化 酸化還元とカロリー・熱化学

2.1 なぜ,食べても,食べた物の重さだけ体重が増えないのか

2.2 呼吸とは何か,なぜ呼吸するのか

2.3 なぜ水を飲むのか,なぜ排尿するのか:からだの中での水の役割――運搬と排泄

2.4 化学反応と反応熱・熱化学方程式:食物の熱量は食物の燃焼熱

2.5 ヘスの法則(総熱量保存則):食物の燃焼熱から、体内における食物代謝の熱量計算ができる理由,熱量計算の原理

2.6 反応熱の実体は何か:反応熱と結合エネルギー

2.7 エネルギー保存則とエネルギーの相互変換

3 消化・吸収・運搬・代謝:からだの中の酸と塩基,水と油,気体,代謝反応

3.1 からだの中の酸と塩基,中和反応

3.2 からだの中の水と油:溶液と溶質の性質

3.3 酸素と二酸化炭素の交換と輸送:呼吸の仕組み

3.4 食べた物はどのように変化するのか

4 からだの恒常性(ホメオスタシス)

4.1 血液のpHはなぜ一定か

4.2 ヒトは食塩がなくてはなぜ生きられないのか

4.3 体温はなぜ一定か:恒温動物と変温動物――反応速度と反応速度定数

5 情報伝達:神経・ホルモン・免疫・遺伝と化学の原理――電池,分子間力

5.1 神経情報の伝達はどのように行われるのか:からだの中には電池がある?

5.2 ホルモンによるからだの制御と化学の原理

5.3 免疫:抗原抗体反応,免疫と分子間相互作用

5.4 遺伝情報はいかにして伝達されるのか:子が親に似る仕組みと水素結合

付録1 モル,モル濃度,中和滴定,密度,さまざまなパーセント濃度,希釈

6.1 物質量・モルとモル濃度,モル計算

6.2 中和反応:中和滴定と濃度計算

6.3 密度:密度(比重)と体積

6.4 さまざまなパーセント濃度

6.5 溶液の希釈

付録2 有機化合物の性質を理解するための基礎概念:化学結合,分子間相互作用,立体異性体

7.1 原子の電子配置とイオンの生成,共有結合と配位結合

7.2 共有結合の極性と電気陰性度

7.3 分子間相互作用・分子間力

7.4 立体異性体

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