現代社会の倫理を考える 看護の倫理学 第2版

  • ページ数 : 192頁
  • 書籍発行日 : 2007年12月
  • 電子版発売日 : 2019年7月3日
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商品情報

内容

最新知見が盛り込まれた「定番テキスト」の改訂版

看護師のジレンマ、インフォームド・コンセントと意思決定、患者・医師・看護婦関係、個人情報とプライバシーの保護、終末期ケア、看護婦の社会的責任、看護婦の法的責任、看護婦の倫理的行動規範などについて、実際に起きた事件(事例)を紹介しながら、分かりやすく解説。

序文

第2版まえがき

生命科学と医療技術は急速に進展し、医療は激動のときを迎えているが、看護師らは多忙な日々の業務に追われ、患者の訴えに耳を傾け、寄り添うことができない。対象である個としての「人」の尊厳を忘れ、命を軽視する過ちに陥りやすい状況にある。さらに利潤追求、成果主義が歪みに拍車をかけている。

人々のいとなみは、いつの時代においても基本的には変わりがない。身体的及び精神的に病んでいるときこそ、看護師に求められる優しさと信頼を忘れてはならない。

今、改めて看護の道、人の道を問いたい。

本書の「初版あとがき」に、課題として次の問いをした。『二一世紀は大きな転換期であるが、なかでも医療での変革は著しい。特にチーム医療を成熟させなければならない。成熟とは、各種専門職が相互に業務の内容を熟知し、連携を密にしながら、患者に適切な医療及び看護が提供できるように...機能しているということである。残念なことに、概念は広く浸透されつつも実態との解離は著しいものがある。まさに「絵に描いた餅」である。そこで、今世紀こそ先進国に恥じない医療体制にしたいものである。そのためにも、次の五項目について再度、問い掛ける必要がある。①患者中心の看護になっているか、②看護師は患者の代弁者になっているか、③個々の看護行為に倫理と責任をもつことを自覚しているか、④医師との連携はどうか、⑤看護体制は患者の安全・安楽よりも効率性が優先されていないか』。初版が発行された平成一四年から五年が経過したが、これらの問いは、いまだ解決に至っているとはいえない。

しかし、臨床における多くの事象を看護の倫理の視点から問うことによって、医療の概念も変わりつつある。例としてWHOが提唱する末期医療の概念である。また、人の生命の尊厳は、再生医療の基本倫理として生かされている。

患者の擁護者である看護師は、日々の倫理的問題に敏感に反応して欲しい。そうして培われた倫理的思考力により、患者・家族の意思決定の条件であるインフォームド・コンセントに看護独自のコミュニケーションスキルが機能し、悔いのない意思決定の支援ができる。つまり、「意思決定支援スキル」は、日本における医療のコーディネーターとしての看護の新たな挑戦でもある。

最後に、本書が看護の質の向上に少しでも役に立つことを願ってやまない。

2007年11月

石井 トク

目次

第1章 看護倫理

1 現象から看護倫理へのアプローチ

2 看護の倫理学とは

3 あらたな看護倫理に向けて

第2章 看護師のジレンマ

1 インフォームド・コンセントと意思決定の支援

2 胎児および新生児の人権

3 新生児のターミナルケア

4 暴力と拘束

5 東海大学「安楽死」事件とターミナルケア

6 患者と家族

7 「ジレンマ」の倫理的解決方法

第3章 個人情報とプライバシーの保護

1 患者の個人情報の擁護

2 情報の公開とプライバシーの保護

第4章 看護と地域医療

1 在宅医療と法

2 在宅医療における患者の権利

第5章 看護師の社会的責任

1 看護師の法的責任とは

2 看護師の倫理的行動規範

3 看護研究と倫理

4 看護倫理の教育


初版 あとがき

第2版 あとがき

参考文献

〔資料1〕ナイチンゲール誓詞

〔資料2〕看護師の倫理規定

〔資料2〕看護師の倫理規定

〔資料4〕ニュールンベルグ裁判における生体実験に関する一〇力条の規範(ニュールンベルグ綱領)

〔資料5〕ヘルシンキ宣言-臨床実験についての医師への勧告

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書籍情報

  • ISBN:9784621078655
  • ページ数:192頁
  • 書籍発行日:2007年12月
  • 電子版発売日:2019年7月3日
  • 判:四六判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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