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MMT・針筋電図ガイドブック

園生 雅弘 (著)

株式会社 中外医学社

230 頁  (2018年5月)

Android 対応製品 iOS/iPhoneOS対応製品

eBook Price(ダウンロード販売): ¥5,940 (税込) 

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リリース日: 2018年09月28日

エキスパート直伝!専門医の技能とノウハウが満載

徒手筋力テスト(MMT)と針筋電図検査について同時に解説されており、神経内科医や脊柱・末梢神経外科医がこれらの検査法を用いて神経疾患や脊椎脊髄疾患の診断を行うために最適なガイドブック。MMTと針筋電図を同時に論じた貴重な一冊!

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徒手筋力テスト(MMT)と針筋電図検査について同時に解説されており、神経内科医や脊柱・末梢神経外科医がこれらの検査法を用いて神経疾患や脊椎脊髄疾患の診断を行うために最適なガイドブック。針筋電図とMMTは密接に関係しており、特に神経生理検査の計画を立てる際の神経診察の中核はMMTである。各論では写真をふんだんに用い、各筋ごとに診察-検査の流れに沿って解説。この一冊で筋電図室での神経診察の習熟に大いに役立つ本となった。


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神経診察は,他の器官系の診察とは本質的に異なっており,診察(と病歴聴取)のみから診断を7割方下すことができる.これは神経系が外界と関わるために発生した器官系であるという事実に直接関係するということを筆者はこれまでも強調してきた[1][2].

その診察において,徒手筋力テスト(manual muscle testing; MMT)は,運動系の出力という神経系に不可欠な側面を評価するもので,運動麻痺をきたす多くの疾患の診断において,威力を発揮する.そのMMTの評価法としては既にいくつかの有名な成書があり,特にDanielsの教科書がdefact standardとして広く用いられている[3].しかしこの本はリハビリテーション領域や作業療法士が障害を評価して,経過を追うには向いているかもしれないが,特に神経内科医,あるいは脊椎・末梢神経外科医が,神経疾患・脊椎脊髄疾患の診断に用いるという観点からは必ずしも最適とは言えない面があると感じている.

本書では,筆者が常々MMTを神経筋疾患を始めとする筋力低下を呈する疾患の診断に用いてきた中で体得した(あるいは独自のものかもしれないが)数々のノウハウ,また実際にその筋の評価がどのように臨床に役立つかを各筋ごとに述べることを,第一の目的とした.

そして,おそらく本書が初めての試みと思われるが,それを針筋電図の各筋ごとの施行のガイドブックと兼ねることを目指した.MMT検査と針筋電図検査とには以下のような非常に深い関わりがある.即ち,1.MMTの手技は,針筋電図の随意収縮時検査で力を入れさせる手技と共通する.2.針筋電図では筋腹の同定が必須だが,これはMMTでも必要な知識となる.3.針筋電図検査は,筋力低下を認める筋において,まず行われるべきである.4.針筋電図検査の結果は,その筋の筋力と対比して解釈される必要がある.5.筋力低下が明らかでない筋でも針筋電図が障害を示す場合があるなど,針筋電図がMMTを補完する役割を有する場合がある.6.MMTないし針筋電図で障害が示された場合の臨床的意義は,多くの場合共通する.そして,最も大事なこととして,7.針筋電図などの神経生理検査の前には必ず神経診察を行って診断の推測をし,検査計画を立てるべきだが,その神経診察においてもMMTが中核となる.

以上より,MMTと針筋電図を別々の本とするのではなく,同じ本で論じることで,実際の筋電図室での診察-検査の流れにも一冊の本で役立つと考えたものである.

この本の内容を難しいと感じる神経内科などの医師,電気診断医もいるかもしれない.しかし,筆者がMMTを臨床診断に今ほど使い出したのは,ほんの10年少し前である.10数年前の検査報告を見ると,カルテも含めてMMTの記載が全く不十分で,過去の自分にダメ出しをすることもしばしばある.針筋電図施行筋のvarietyも同時期から増えたもので,今回記載した筋のかなりはそれ以後の経験に基づいて書いている.逆に言えば若者でも数年間の経験を積むことで,これらのMMTや針筋電図検査に習熟できると考えている.

MMT検査と針筋電図を含む神経筋電気診断検査は,正しくそれを評価することで,神経筋疾患の診断に大きく貢献できる.逆にそれが不十分だとどんなに画像や遺伝子診断を行っても診断に至らない疾患も多い.そしてこれらの手技は専門医の身に付いた技能であり,どんな器械でもAI でも代替不可能なものである.そのような医師はこれからの時代にこそますます重宝され,重みを増す.そのような意義深い道を志す若者が増えると嬉しいし,本書が少しでもその助けになるなら,望外の喜びである.


2018年4月

園生 雅弘


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第1部 総論

1-1  MMT

1-1-1 MMTについての教科書とその間の相違

1-1-2 近位身体部分の固定(fixation)

1-1-3 ブレークテスト(break test)

1-1-4 適切な検査肢位(test position)

1-1-5 健常者でのvariation(正常変異)

1-1-6 MMTのgradingについて

1-1-7 重力の問題

1-1-8 MMTの信頼性について

1-2  針筋電図検査

1-2-1 針電極の種類

1-2-2 器械の設定

1-2-3 安全対策

1-2-4 痛みとその対処

1-2-5 等尺性収縮

1-2-6 検査施行の実際:準備とノイズ対策

1-2-7 検査施行の実際:安静時活動

1-2-8 検査施行の実際:随意収縮時活動

1-2-9 Focusingのためのコツ

1-3  筋節

第2部 各論

2-1  上肢・上肢帯筋

2-1-1 三角筋:外側筋束(肩峰部)Deltoid:Acromial part

2-1-2 三角筋:前部筋束(鎖骨部) Deltoid:Clavicular part

2-1-3 上部僧帽筋 Upper Trapezius;UT

2-1-4 前鋸筋 Serratus Anterior;SA

2-1-5 大菱形筋 Rhomboid Major;RM

2-1-6 棘下筋 Infraspinatus;Isp

2-1-7 肩関節内旋 internal rotation

2-1-8 広背筋 Latissimus Dorsi;LD

2-1-9 上腕二頭筋 Biceps Brachii;BB

2-1-10 上腕三頭筋 Triceps Brachii;TB

2-1-11 肘筋 Anconeus

2-1-12 腕橈骨筋 Brachioradialis

2-1-13 手関節伸展(背屈) wrist extensors

2-1-14 短橈側手根伸筋 Extensor Carpi Radialis Brevis;ECRB

2-1-15 長橈側手根伸筋 Extensor Carpi Radialis Longus;ECRL

2-1-16 指伸筋 Extensor Digitorum;ED

2-1-17 尺側手根伸筋 Extensor Carpi Ulnaris;ECU

2-1-18 短母指伸筋 Extensor Pollicis Brevis;EPB

2-1-19 長母指伸筋 Extensor Pollicis Longus;EPL

2-1-20 示指伸筋 Extensor Indicis

2-1-21 円回内筋 Pronator Teres:PT

2-1-22 手関節屈曲(掌屈) wrist flexors

2-1-23 橈側手根屈筋 Flexor Carpi Radialis;FCR

2-1-24 浅指屈筋 Flexor Digitorum Superficialis;FDS

2-1-25 尺側手根屈筋 Flexor Carpi Ulnaris;FCU

2-1-26 深指屈筋 Flexor Digitorum Profundus;FDP

2-1-27 長母指屈筋 Flexor Pollicis Longus;FPL

2-1-28 方形回内筋 Pronator Quadratus:PQ

2-1-29 短母指外転筋 Abductor Pollicis Brevis;APB

2-1-30 母指対立筋 Opponens Pollicis;OP

2-1-31 母指内転筋 Adductor Pollicis;AP

2-1-32 第一背側骨間筋 First Dorsal Interossei;FDI

2-1-33 小指外転筋 Abductor Digiti Minimi;ADM

2-1-34 第一掌側骨間筋 First Palmar Interossei;FPI

2-1-35 虫様筋 Lumbricales

2-2  体幹筋群

2-2-1 頸部前屈 neck flexor

2-2-2 胸鎖乳突筋 Sternocleidomastoideus;SCM

2-2-3 頸部後屈 neck extensor

2-2-4 頭板状筋 Splenius Capitus

2-2-5 頸部傍脊柱筋 Cervical Paraspinalis, Paraspinal muscles;PSM

2-2-6 胸部傍脊柱筋 Thoracic Paraspinalis, Paraspinal muscles;PSM

2-3  下肢・下肢帯筋

2-3-1 腸腰筋:大腰筋+腸骨筋 Iliopsoas:Psoas Major+Iliacus

2-3-2 大殿筋 Gluteus Maximus;Gmax

2-3-3 中殿筋 Gluteus Medius;Gmed

2-3-4 大腿筋膜張筋 Tensor Fascia Latae;TFL

2-3-5 内転筋群 leg adductors

2-3-6 長内転筋 Adductor Longus;AL

2-3-7 大内転筋 Adductor Magnus

2-3-8 縫工筋 Sartorius

2-3-9 大腿四頭筋 Quadriceps Femoris;QF

2-3-10 大腿直筋 Rectus Femoris;RF

2-3-11 内側広筋 Vastus Medialis;VM

2-3-12 外側広筋 Vastus Lateralis;VL

2-3-13 大腿屈筋群 hamstrings

2-3-14 半腱様筋 Semietendinosus;ST

2-3-15 大腿二頭筋長頭 Biceps Femoris Long Head;BFLH

2-3-16 大腿二頭筋短頭 Biceps Femoris Short Head;BFSH

2-3-17 薄筋 Gracilis

2-3-18 前脛骨筋 Tibialis Anterior;TA

2-3-19 足趾背屈 toe extensors

2-3-20 長趾伸筋 Extensor Digitorum Longus;EDL

2-3-21 短趾伸筋 Extensor Digitorum Brevis;EDB

2-3-22 母趾背屈 big toe extensors

2-3-23 腓骨筋群 fibular muscles

2-3-24 長腓骨筋 Fibularis Longus;FL

2-3-25 下腿三頭筋 Triceps Surae

2-3-26 腓腹筋内側頭 Gastrocnemius Medial Head;GcMH

2-3-27 後脛骨筋 Tibialis Posterior;TP

2-3-28 長趾屈筋 Flexor Digitorum Longus;FDL

2-3-29 短趾屈筋,固有足筋 Flexor Digitorum Brevis;FDB, intrinsic foot muscles

2-3-30 長母趾屈筋 Flexor Hallucis Longus;FHL

2-3-31 短母趾屈筋 Flexor Hallucis Brevis;FHB


コラム

1 ALSの診断基準とALSの診断(1)

2 ALSの診断基準とALSの診断(2)

3 電気診断検査の診療報酬

4 神経筋電気診断の専門性について

5 神経痛性筋萎縮症の病変局在

6 神経痛性筋萎縮症と頸椎症性筋萎縮症の鑑別

7 C8/T1筋節の問題

8 封入体筋炎の針心電図について

9 神経症候学とMRI

10 頸椎症性神経根症の診断

11 胸郭出口症候群

12 筋炎の針筋電図:特に被検筋選択について

13 錐体路性の筋力低下分布

14 Rimmed vacuoleを伴う遠位型ミオパチー(DMRV)

15 下垂足の鑑別


文献

謝辞

索引

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