ICU完全攻略 トラブルシューティング162

  • ページ数 : 334頁
  • 書籍発行日 : 2015年1月
  • 電子版発売日 : 2015年4月24日
¥7,480(税込)
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商品情報

内容

持ってて良かった… レジデントの強いミカタ

2014年度の初期臨床研修の中間マッチングで第1位に輝いた、東京都立多摩医療センター 救命救急センター部長・センター長 清水敬樹が編著の本書。
162のトラブルシューティングをフルカラーで掲載、見開き完結でわかりやすく、電子版なら目次から目的の場所にリンクや、重要な箇所はブックマークですぐに呼び出せます。
知りたい情報も探しやすく,忙しいうえに学ぶことが多いレジデントに,お薦めの1冊です。

序文

序章

私が現在赴任している東京都立多摩総合医療センターは今年度の初期臨床研修の中間マッチングで市中病院で第1位に輝きました。院内にはジュニア、シニアを合わせて100名を超えるレジデントがいます。レジデントであることから当然知識欲、手技欲に飢えておりその上で些細なミスやトラブルケースが散見されます。一定の確率で発生し得る異常事態をある程度予想しておきながら我々指導医は一緒に臨床、教育を行なう必要があります。彼らの誤りには一定の傾向があり、その傾向を分析して今回本書の作成に至りました。日本の医療において紛れもなく宝であるレジデント諸君をoff the jobは勿論、on the jobでもトレーニングさせながら正しい方向に導き尚且つ結果も出さなければなりません。レジデント諸君が実際に現場に出る前に本書を参考に少しでも理論武装や失敗体験、成功体験を感じられれば有難いと思います。当たり前と思われる記載もございますがこの「当たり前のこと」を「当たり前にこなす」ことも医療では非常に重要と考えます。本書により日本の宝の原石達を磨くお手伝いを少しでもできれば幸いです。

 

近年、絆や感謝という言葉をよく耳にしますが私自身としてもその言葉が非常に身に沁みます。先日、救命の狭い控室で30名程のレジデントにサプライズで自分の誕生会を開いてもらうという出来事がありウルウルしてしまいました。その他、私ごとになりますが今迄大変お世話になったさいたま赤十字病院・救命救急センターのスタッフ諸君には厚く御礼を申し上げます。また現在自分が非常に高く設定しているハードルを一つの文句も言わず?クリアしてくれている多摩総合医療センター・救命救急センターのスタッフ諸君にも感謝したいと思います。更に、現在の救命救急及び集中治療医学に非常に理解を示して最高の環境を与えてくださっている多摩総合医療センターの近藤泰児院長、ならびに我が師匠である昭和大学医学部救急医学講座の三宅康史教授にも御礼を申し上げます。

 

最後になりますが本企画の当初から我々を叱咤激励して頂いた中外医学社企画部の鈴木真美子氏、及び編集部の稲垣義夫氏にも改めて御礼を申し上げます。


2014年12月

清水敬樹

目次

I ライン・カテーテル・手技

1 輸液ポンプの使い方と注意点を理解してますか?

2 AラインやCVPラインなどをむやみにフラッシュしない

3 血液透析導入予定患者のCV挿入は鎖骨下静脈を避ける

4 重症呼吸不全でのECMOの治療戦略 ─既存概念からの脱却:ECMO残しで人工呼吸器離脱

5 CVカテーテル挿入中のガイドワイヤーが体内に迷入してしまった

6 胸腔ドレナージが胸腔外に入ってしまっ た

7 大腿動脈のシース抜去後の血腫形成

8 アスピレーション留置時の屈曲

9 中心静脈ラインの固定と閉塞

10 胸腔ドレーンのリークがとまったら

11 VA−ECMOカニュレーション時の「抵抗」

12 気管内吸引時に吸引チューブを回転させても意味がない

13 胃管を気管内に留置してしまった

14 直達牽引時には牽引すべき方向と神経損傷に注意する

15 スパゲティ症候群

16 アスピレーションキット挿入で逆に気胸

17 尿道バルーンカテーテルが挿入できない

18 ECMOプライミングラインからの急速輸液を施行する場合はairに注意

19 大腿静脈のカニュレーション時には逆血が多くても静脈血の場合がある

20 鎖骨下静脈穿刺時の気胸

21 点滴ラインが足りない!

22 血液培養が採れない!

23 瞳孔が見えません!

24 輸血の際の配合禁忌に注意

II 薬剤

25 ワーファリン投与前にはヘパリンを入れる

26 拮抗薬のフルマゼニル,でも安易に使用すると逆に痙攣を誘発することも

27 鎮静・鎮痛後の血圧低下にはフェニレフリンを考慮

28 急速静注禁忌薬を知る

29 サクシニルコリンは高カリウム患者、熱傷患者に使用しない

30 インスリンは皮下注ではなく静注で

31 軟膏とクリームの違いは?

32 小児にはプロポフォールを持続投与しない

33 デクスメデトミジン使用時の鎮静

34 ATP投与時の心停止

35 鎮静ガイドラインでは1日1回は覚醒させる?

36 投与量や希釈方法に注意すべき薬 PG,hANPなど0.01γの使用

37 薬剤の誤投与に注意

38 フロセミド投与量の上限は?

39 心不全にPPIは使用禁忌?

III 検査・画像・モニター

40 血ガス採血後の圧迫止血の際には呼吸数を数える

41 胸部X線の臥位と座位

42 SpO2が不正確になる場合を知る ─酸素飽和度がモニターできない─

43 股関節置換後・クリッピング術後MRIは撮影してよいか

44 動脈ラインと血圧計の測定値の差はなぜか

45 動脈ラインの波形がなめってしまう

46 VA-ECMO 使用下における胸腹部造影CT撮影時の読影には注意を要する

47 低酸素性脳症の頭部CTのpseudoSAHは、あたかもSAHのように見えるのでそうよばれる

48 ACT採血・測定部位に注意する

49 アラーム不感症

50 FDP、D-dimmerに注意する

51 プリセップカテーテルのゼロ点調整法は?

52 血液ガス所見,必ずpHを意識する!

53 経胸壁心エコーが見えない,経食道心エコーは有用

54 外傷後高ビリルビン血症

IV 人工呼吸・エアウェイ・気管挿管

55 喉頭展開ができていない,酸素飽和度が低下した

56 リザーバー付きマスクやベンチュリの注意点

57 NPPV導入時には患者さんに積極的に話しかけて動機づけをさせる

58 気管切開チューブに関することはどんなに些細な問題でも直ちに対応する

59 気管チューブのカフ圧を上げすぎてしまい合併症が生じた

60 PSVでPsCO2が高い場合にPS圧を上げてもPaCO2は変化するとは限らない

61 PCVでPaCO2を下げたい場合に呼吸数を上げても必ずしもMVが増加するとは限らない

62 抜管する際の呼吸の位相 ─呼気で抜くか,吸気で抜くか?─

63 挿管介助の際に首のどこを押す? ─BURP法とSellic手技の違い─

64 気管挿管時に頭部へ枕をいれる適切なタイミングは喉頭展開直前である

65 挿管チューブの位置確認

66 計画外抜管

67 挿管チューブの屈曲

68 吸気と呼気に1回換気量の著明な差がみられた

69 突然のEtCO2の低下

70 脳低温療法における人工呼吸

71 分離肺換気時における換気トラブル

72 腹腔内圧上昇時の呼吸管理のためにヘッドアップすると腹圧は更に上昇する

73 画像や検査でのベッド移動時の簡易式人工呼吸器

74 呼吸不全の挿管適応は酸素飽和度が低下する前に決定しなければならない

75 食道挿管は必ず実施した本人が申告しなければならない

76 気管切開後の4日以内の計画外抜去では再挿入が厳しい

77 スパイラルチューブは噛みちぎられる

78 挿管チューブは単独で固定する

79 喉頭展開時のお作法

80 自発呼吸から陽圧換気へ

81 気管切開時の合併症

V 輸液・電解質

82 カリウム除去フィルター使用時の注意点

83 低K血症の補正

84 高K血症への対応

85 Ca・Pの異常

86 Mgの異常

87 低カリウムと低マグネシウムの関係

88 脳低温療法導入時の低カリウム血症の補正に注意

VI 感染症

89 手洗いをする

90 発熱の原因は感染症だけではない

91 β-Dグルカンが偽陽性になる状況を知る

92 CDトキシン陰性化の確認は不要

93 経口バンコマイシンの投与量

94 抗菌薬の予防投与

95 破傷風患者の管理には、暗室が本当に必要か?

96 抗菌薬投与,はずれたら負け,しかし...

97 外傷後の髄膜炎への予防的抗菌薬投与

98 カテーテル感染が疑われたら即カテ抜去?

99 多剤耐性菌患者に超音波検査を施行しなければならない

100 多剤耐性菌が出現時の家族への説明,対応

VII 脳神経

101 せん妄の際は低酸素,貧血,低血糖,電解質異常をルールアウトする

102 低栄養患者にはVit B1を忘れずに投与する

103 へッドアップ30度って意外に高さがある

104 シバリングには速やかに対応する

105 脳低温療法中の体温が乱高下してしまう

106 脳幹梗塞患者のNIHSS

107 比較的若年者のgradeが悪いSAHは「ひょっとする」かも?

VIII 循環・呼吸

108 ガイドライン2010 ABCからCABへ

109 偶発性低体温症の患者を安易に動かさない

110 アスピリン喘息に注意

111 DVTの予防を怠らない

112 頻脈への対応

113 VV-ECMO時の送脱血のカテーテルの位置と選択

114 気道異物解除後の対応

115 重症呼吸不全患者への気管支鏡検査中には酸素飽和度低下に注意する

116 低酸素性肺血管収縮をご存知ですか?

117 ショックの頻脈性不整脈へのカルディオバージョンの際は必ず同期させる

118 頻脈性不整脈には原因があるはず

119 血管透過性亢進性肺水腫での輸液速度

120 偶発性低体温からの復温時のショックに注意する

121 精神疾患で抑制中の患者は深部静脈血栓症,肺塞栓症に注意する

122 急激な大量喀血!への対応

IX 腎臓・アレルギー

123 腎不全患者にNSAIDsを使わない

124 低用量ドパミンは腎を保護しない

125 血清Creがいくつまでなら造影剤を使用してよいか

126 ステロイドカバーは必要か?

127 尿が少ない

128 CHDFの脱血不良への対応

129 脱水患者へのフロセミド投与

130 尿が赤褐色.診断は? 治療は?

X 消化器・栄養

131 経腸栄養は早い方がいいが,過剰栄養には注意する

132 急性膵炎に乳酸菌製剤は禁忌?

133 急性膵炎の際の鎮痛薬の選択

134 血糖の目標値を明確にする

135 経口摂取の開始は水でなくとろみから

136 アミラーゼ値が上昇しなくても急性膵炎?

Ⅺ 外傷

137 Deadly Triadを避ける

138 CT撮影などの患者移動は最も危険な時間

139 頭部外傷患者の血圧上昇時には安易に降圧せずに病態の評価を優先する

140 自分が縫合した創部は必ず上級医とともに自分の目で経過観察する

141 出血性ショックへの急速輸血時のジレンマ高カリウム血症vs低Hb)

142 外傷患者の低体温は危険な徴候

143 外傷患者はrepeat FASTを必ず行う

144 鈍的外傷にはトラネキサム酸を入れる

145 RCC:FFPは1:1にする

146 大量輸血時にはカルシウムを補充する

Ⅻ その他294

147 ポケットには常にデジカメを入れておく

148 針刺し事故を起こした時は隠さずに報告する

149 ICUでも携帯電話を使用するな!

150 ふだん自分の体の上に置かないものを患者の体の上に置かない

151 外科医の腕をよい意味で常に疑ってかかる.術後管理はリスクマネージメントの一つ

152 病態によって患者ごとにDr callの基準を明確にさせる

153 判断に迷ったら自分の家族であればどのように対応するかを考える

154 急変現場で指揮者不在と判断した場合には積極的に指揮者に名乗りでよう

155 コメディカルへの対応

156 「今夜は眠らさないよ」なんてオールナイトの美学は昔話

157 チーム医療である

158 カルテ記載は必ずアセスメント

159 超高齢者で重症肺炎,挿管は望まない,でも呼吸苦が強い

160 停電時の対応

161 触診に勝る最新医療機器はない!

162 家族が医療訴訟をちらつかせる


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  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784498066748
  • ページ数:334頁
  • 書籍発行日:2015年1月
  • 電子版発売日:2015年4月24日
  • 判:A5変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

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