不妊・不育診療指針

  • ページ数 : 766頁
  • 書籍発行日 : 2016年11月
  • 電子版発売日 : 2017年11月24日
¥13,750(税込)
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商品情報

内容

エキスパートが集結した、不妊・不育の決定版!

日進月歩で進歩する不妊症・不育症の診療を行ううえで必須の基礎知識やポイントを可能な限り網羅し、丁寧に解説。専門医のみならず、不妊不育診療に携わる看護師や胚培養士、カウンセラーなどにもお薦めです。

序文

巻頭言

 

このたび「不妊・不育診療指針」を上梓する運びとなりました.

このテキストは,不妊症ならびに不育症の診療現場で現在用いられている用語を可能な限り網羅し,それらを詳細に解説するような内容になることを目標として企画し,各項目の執筆は目下第一線でご活躍中の方々にご担当いただきました.この場をお借りしまして,ご快諾下さいました執筆陣の皆様方に,改めまして厚く御礼を申し上げます.

生殖医療の歴史を振り返りますと,ノーベル賞に輝かれたエドワード博士らが1978年に世界で初めて体外受精に成功されたのが,既に40年近くも昔の出来事になりました.生殖医療関連の技術は瞬く間に世界中に普及し,かつ日進月歩で進歩し,人類の発展にも大きく貢献してきました.

私自身,医学部5年生のポリクリ時代を過ごしていた1983年に,東北大学のグループが我が国で初めて体外受精児の誕生に成功されたニュースを知り,「試験管ベビー」という言葉に非常に興味を覚えて産婦人科医になることを決意しました.その後の不妊治療の目覚ましい進歩が,現在の我が国における深刻な少子化対策への一助となっていることを思いますと,改めて最先端の知識やより高度な技術の習得に,日々一層の努力を惜しんではならないと考えています.

本書が今後も不妊・不育診療の担当医師のみならず,看護師,胚培養士,カウンセラーなど,チーム医療に携わられる皆様方の座右の銘となれば幸いです.


平成28年10月

柴原 浩章

目次

I 女性不妊症

1.総論

1 女性内分泌

2 女性生殖器の発生

3 受精・胚発生

4 着床

5 不妊症と問診

6 一般不妊外来の流れと治療のstep up

7 生殖補助医療(ART)の現状

8 調節卵巣刺激法の変遷〜COHからiCOSへ〜

9 生殖医療と遺伝カウンセリング

10 生殖医療と心理カウンセリング

11 生殖医療とナーシング

12 生殖補助医療胚培養士の資格制度

13 生殖医療・生殖医学と倫理

14 生殖医療と法律

2.各論 (1)検査

1 画像診断

2 血液検査

3 子宮頸管の検査

4 子宮内腔の検査

5 卵管の検査

6 診断的検査

2.各論 (2)診断

1 視床下部性排卵障害

2 下垂体性排卵障害

3 黄体機能不全

4 卵巣性排卵障害

5 PCOSの診断

6 不妊症と婦人科合併症(治療法も含む)

2.各論 (3)治療

〔1〕一般不妊外来

 1 内分泌療法

〔2〕ART外来

 1 治療の適応と流れ

 2 内分泌療法

 3 処置

 4 麻酔

 5 着床能の改善策

〔3〕合併症と予防法

 1 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

 2 採卵による合併症:骨盤腹膜炎(PID),卵巣出血

 3 子宮鏡による合併症

 4 卵管鏡による合併症

 5 腹腔鏡(経腹法)による合併症

 6 腹腔鏡(経腟法)による合併症

〔4〕不妊治療と妊娠

 1 妊娠判定法

 2 不妊治療後妊娠・分娩の特徴

 3 非配偶者間ARTによる妊娠・分娩

 4 NIPT

 5 インプリンティング異常

 6 流産・早産

 7 異所性妊娠

 8 多胎妊娠

 9 大学病院のNICUの立場から

 10 総合病院のNICUの立場から

 11 出生児の長期予後

〔5〕培養室業務

 1 胚培養士の業務と役割

 2 培養室の構造・設備と点検

 3 培養液の種類と管理法

 4 滅菌法

 5 培養室の安全管理

 6 培養室のリスクマネージメント

 7 顕微鏡の種類と操作法

 8 ライブセルイメージングによる初期胚の観察

 9 精液の採取と評価

 10 精子の凍結保存と融解

 11 採卵の準備および検卵

 12 卵子の観察

 13 卵子の凍結保存と融解

 14 ARTにおける精子調製

 15 精液中のHIVの除去

 16 性の出生前選択―X,Y精子分離法

 17 体外受精の媒精

 18 ICSI

 19 IMSI

 20 Rescue ICSI

 21 卵子活性化

 22 正常受精と異常受精

 23 胚の発生と評価法

 24 アシステッドハッチング(孵化補助法)

 25 胚移植の準備

 26 受精卵の凍結保存と融解

 27 TESE・MESA検体からの精子確認

 28 着床前遺伝子診断(PGD)

 29 米国におけるCCSプログラム

 30 卵巣の凍結保存

II 男性不妊症

1.総論

1 男性内分泌

2 男性生殖器の発生

3 問診と身体の診察

4 診断の手順

2.診断

1 超音波画像診断

2 精液検査の標準化の実際

3 内分泌検査

4 精管・精囊造影

5 精巣生検

6 染色体検査

7 遺伝子検査

3.治療

1 特発性乏精子症,精子無力症

2 精索静脈瘤

3 閉塞性無精子症

4 非閉塞性無精子症

5 勃起障害・射精障害

III 不育症

1.総論

1 不育症診療の現状

2 不育症と問診

2.診断

1 抗リン脂質抗体症候群

2 血栓症(第因子欠乏,プロテインS,C欠乏)

3 染色体異常

4 内科内分泌異常

5 婦人科内分泌異常

6 子宮形態異常

7 頸管無力症

3.治療

1 抗リン脂質抗体症候群

2 血栓症(第因子欠乏,プロテインS,C欠乏)

3 染色体異常

4 内科内分泌異常

5 婦人科内分泌異常

6 子宮形態異常

7 頸管無力症

8 原因不明不育症

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書籍情報

  • ISBN:9784498060807
  • ページ数:766頁
  • 書籍発行日:2016年11月
  • 電子版発売日:2017年11月24日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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