鎮静ポケットマニュアル

  • ページ数 : 226頁
  • 書籍発行日 : 2018年10月
  • 電子版発売日 : 2018年12月7日
¥3,740(税込)
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商品情報

内容

安全な鎮静を実践するための必携書!

鎮静が行われる場所,診療科はさまざまであり,鎮静の医療安全には多職種間のコンセンサスがきわめて重要である.ガイドラインの実践的な解説から,医療安全を維持するための注意点,鎮静中の急変対応のノウハウ,トレーニングのポイントなどを網羅した鎮静マニュアルの決定版.すべての医療職の方の読んで貰いたい1冊.

序文

緒 言

─院内多職種で創る鎮静医療安全─

米国麻酔科学会は,1993年に『非麻酔科医のための鎮静・鎮痛薬投与に関する診療ガイドライン』(Practice Guidelines for Sedation and Analgesia by Non-Anesthesiologists. An Updated Report by the American Society of Anesthesiologists Task Force on Sedation and Analgesia by Non-Anesthesiologists)を発表し,2002年に改訂した.このガイドラインは,全ての職種,診療科に対する鎮静の基本を示している.その後,鎮静に関するさまざまなガイドラインが上梓されたが全てはこれを基本にしている.

医学シミュレーション学会鎮静委員会は,各診療科の医師,歯科医師,看護師などを含めた医療従事者を対象とした鎮静トレーニングコース(SED実践セミナー,2016年に鎮静実践セミナーに改称)を開発した.学習目標を明確化し,コース開催を重ねる中で,教育工学を活用してコース設計改善を継続的に行っている.

多くのシミュレーション講習会と同様に,形式的な内容では,受講生の意識変化もしくはアクティブラーニング活性化にとどまると感じた.そして,学習効果をあらわすカークパトリックモデルのレベル1もしくはレベル2は超えられない,と考え,コース改良を目指した.この取組の中で気付いたことは,「鎮静が行われる場所,診療科はさまざまであり,鎮静の医療安全向上には多職種間のコンセンサスが必要」ということである.すなわち,1つの診療科,職種だけが安全を唱えても安全性は向上しない.鎮静の危険性を認識し,多職種連携で「鎮静の医療安全を創る」ことが求められている.そして,多職種連携により,各病院での実際の鎮静医療安全の向上につながるカークパトリックモデルのレベル4が達成できる,という結論に至った.

このポケットマニュアルは特定の診療科に限定されず,全ての鎮静に関わる医療スタッフを対象にしている.是非とも,病院全体でこの書をご覧いただき,多職種で鎮静医療安全を構築いただきたい.

現在,医療の質を評価するJoint Commission International(JCI)が注目されている.JCIの14分野1,220項目にわたる医療システム審査項目に「鎮静の質の向上」が含まれている.これは,適切な鎮静管理方法,副作用対応への危機意識を重視し,各分野での鎮静に対する医療安全意識の活性化を期待していることの裏付けである.このポケットマニュアルが,鎮静多職種連携における共通認識として機能し,鎮静医療安全体制が向上することを祈念する.


2018年10月吉日

編著者 記

目次

緒言 院内多職種で創る鎮静医療安全

総論 鎮静ガイドラインと実践応用

1.中等度鎮静の目的

2.鎮静の危険性

3.鎮静の適応

4.非麻酔科医のための鎮静・鎮痛薬投与に関する診療ガイドライン(ASA-SED)

5.鎮静前の絶飲食

6.鎮静前患者説明

7.鎮静前のリスク評価

8.鎮静前の気道・呼吸評価

9.薬剤投与の原則

10.鎮静深度評価法

11.鎮静中のモニタリング

12.鎮静終了時の注意点

13.拮抗薬投与時の注意点

14.鎮静後のモニタリング

15.鎮静後酸素投与

16.鎮静後の退室基準

各論I 患者対応と医療安全

1.鎮静前の不安への対応

2.鎮静前の病棟からの申し送りで確認・注意すること

3.点滴確保時の注意点

4.経皮的酸素飽和度(SpO2)の評価と注意点

5.主な鎮静薬・鎮痛薬とその注意点

6.処置時鎮静における局所麻酔薬の意義と注意点

7.鎮静中の看護師の役割

8.鎮静後の患者さんの移動・搬送時の注意点

9.鎮静終了後の患者退室時申し送り事項と患者指導

各論II 各領域の鎮静医療安全

1.歯科鎮静時の問題点と注意点

2.消化器内視鏡鎮静時の問題点

3.カテーテル検査鎮静時の注意点

4.気管支鏡鎮静の問題点と注意点

5.局所麻酔時の鎮静の問題点と注意点

6.小児処置鎮静時・MRI鎮静時の注意点と問題点

各論III 鎮静中の急変対応の注意点

1.鎮静のセーフティーネットとしての院内急変対応システム

2.過鎮静時の急変─現場対応者と応援者がするべきこと

3.過鎮静時の緊急対応─基本的な考え方

4.鎮静時に用意すべき救急カート

5.過鎮静時の気道確保

6.過鎮静時の心停止対応

各論IV 院内の鎮静医療安全を高めるための訓練

1.国際認証における鎮静医療安全の位置づけ

2.鎮静医療安全向上のために

3.鎮静多職種連携構築のためのシミュレーション教育の意義

4.シミュレーションを用いた鎮静トレーニング

5.鎮静トレーニングコースにおける気道確保の目的

6.鎮静トレーニングコースにおける薬剤カードを用いたグループディスカッション

7.鎮静トレーニングコースにおけるシナリオトレーニングの意義

8.院内型鎮静トレーニングコースの必要性

9.院内鎮静トレーニングコースの学習目標の設定


巻末資料 米国麻酔学会『処置目的の中等度鎮静に関するガイドライン2018年度版』のまとめ

あとがき

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書籍情報

  • ISBN:9784498055421
  • ページ数:226頁
  • 書籍発行日:2018年10月
  • 電子版発売日:2018年12月7日
  • 判:B6判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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