プロフェッショナル腰痛診療

  • ページ数 : 176頁
  • 書籍発行日 : 2018年10月
  • 電子版発売日 : 2018年11月23日
¥4,400(税込)
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商品情報

内容

腰痛診療のプロフェッショナルと、プロフェッショナルを志す医療者に捧ぐ書。

腰痛診療の「プロフェッショナル」として活躍している医師・メディカルスタッフの知識をブラッシュアップし、日常診療の円滑に役立つ一冊。各項目の冒頭には《KEY NOTE》として、重要なポイントを迅速かつ的確に表現できるよう提示しています。

序文

本書『プロフェッショナル腰痛診療』は,文字通り,腰痛診療のプロフェッショナルのための,そしてプロフェッショナルを志す人のための本です.

ところで,「プロフェッショナル」とは何でしょうか?NHKのテレビ番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』で,ノーベル医学賞受賞者の山中伸弥教授は,「プロフェショナルとは何か?」という問いに,「自分が何も分かっていないということを分かっていること,そして,それを乗り越えられるように,ずっと努力ができること」だと答えています.

すなわち,プロフェショナルとは,謙虚で冷静な自己分析ができ,自己を高めるためのたゆまぬ勉強,努力,研鑽を続けることのできる人ということだと思います.本書は,そんな真摯かつ前向きに腰痛の治療や病態解明に取り組む,意欲あふれる医療者・研究者をサポートするための本です.

近年,腰痛治療に関連して,新たな薬剤の登場,運動療法の進歩,手術療法の低侵襲化など,様々な変革が生じています.また,腰痛を含む慢性痛の概念や治療方針に関する考え方にも大きな変化が生まれています.その一方で,腰痛の病態や慢性化のメカニズムについては,依然として未解明の部分も多く残されています.

本書では,このようなバックグラウンドを意識しつつ,腰痛診療のプロフェッショナルとして身に着けておくべき知識・ノウハウや,腰痛診療にかかわる最近の動向や考え方を,わかりやすく解説しています.各項目の冒頭には「KEY NOTE」として,重要なポイントを迅速かつ的確に把握できるよう提示しました.

本書の内容は,従来の成書や教科書の記載内容にこだわらず,各執筆者が自らの臨床活動で得た知見や経験,そして自らが行った臨床研究・基礎研究のデータに基づいたものが中心となっています.そのため,やや独自の考え方・私見が反映されている部分もあろうかと思いますが,生きた臨床や研究に根ざした各執筆者の熱意と努力の結実がそこに表れています.

本書が,腰痛診療の「プロフェッショナル」として活躍している医師・メディカルスタッフの方々の知識のブラッシュアップや日常診療の円滑化に寄与でき,そして腰痛に興味のある研修医や学生の皆さんが近い将来に「プロフェッショナル」となることを応援する力となることができれば,編者・執筆者にとってこれほど嬉しいことはありません.


2018年10月

編者 山下 敏彦
西良 浩一
金岡 恒治

目次

I プロフェッショナルのための腰痛基礎知識

1.現代腰痛事情

1.腰痛の疫学

2.腰痛の社会的影響

3.アスリートの腰痛

4.腰痛の原因

2.腰痛に関する生理学・解剖学

腰痛の発生・伝達の生理学

1.腰椎組織の侵害受容器

2.腰痛の伝達と制御

腰痛発生源の解剖・生理学

1.筋肉・筋膜

2.椎間関節

3.椎間板

4.仙腸関節

3.腰痛診療のストラテジー―最近の考え方

1.腰痛症例の初期診断

2.腰痛の治療方針の策定

3.慢性腰痛症例への対応

4.治療のゴール設定

II 腰痛の発生源を見極める

1.腰痛患者の初期対応―問診・身体診察の手順

1.問診

2.身体診察

2.腰痛診療のトリアージ

1.Red flags

2.下肢症状

3.深刻な原因のない腰痛(従来の非特異的腰痛)

3.若年者(アスリートを含む)の腰痛の原因究明

1.若年者(アスリート)の腰痛の特徴

2.腰痛の発生メカニズム

3.腰部障害と他の運動器障害との関連性

4.中高年の腰痛の原因究明

1.問診から画像診断

2.下肢症状の診断

3.腰痛の診断

III 腰痛をどう治す?

1.患者への説明と指導(ムンテラ)

1.患者への説明

2.患者への指導

2.薬物療法の方針と実際

1.腰痛に対する薬物療法の基礎知識

2.腰痛に対する第一選択薬について

3.腰痛に対する第二選択薬について

3.理学療法の方針と実際―運動療法,物理療法

1.腰痛治療のエビデンス

2.腰痛の病態分け

3.病態に応じた腰痛の運動療法

4.腰痛に対する物理療法

4.装具療法の方針と実際

1.腰痛に対する装具療法の効果

2.腰痛に対する装具の種目

3.腰痛に対する装具療法の実際

4.著者らの装具療法の選択

5.腰痛は装具で予防可能か?

5.他診療科・メディカルスタッフとの連携(集学的治療)

1.病態把握

2.Red flag+α

3.「痛い」に対し包括的意義付けを

4.病態に応じた治療

5.集学的治療の意義

6.集学的治療形態

7.集学的治療にかかわるスタッフ

8.治療はオーダーメード

9.集学的治療の有効性

10.集学的治療の問題点

6.心理・社会的要因の評価と対応

1.痛みに対する評価

2.患者に話させよう

3.Hospital Anxiety and Depression Scale(HADS)

4.Pain Disability Assessment Scale(PDAS)

5.Pain Catastrophizing Scale(PCS)

6.Brief Scale Psychiatric Problem in Orthopaedic Patients(BS--POP)

7.Athens Insmonia Scale(AIS)

8.General Self--Efficacy Scale(GSES)

9.Narrative--based Medicine(NBM)

10.心理・社会的評価の意義

IV 腰痛を起こさないために(腰痛予防のストラテジー)

1.日常生活指導

1.腰痛の発生因子

2.腰痛発症の危険因子

3.日常生活指導のポイント

2.腰痛予防のための運動療法

1.腰痛の発生因子

2.機能面からの椎間板変性,椎間板性腰痛予防

3.伸展型腰痛,椎間関節性腰痛の予防

4.腰痛予防の基本としての腹筋運動

3.腰痛予防のための環境整備

1.腰痛を構成する要素

2.腰痛と加齢的変化

3.腰痛とストレス

4.腰痛と運動療法

5.職場における腰痛予防対策指診

6.職業性腰痛

7.リスクアセスメント

8.家庭におけるリスクマネジメント

9.腰痛に対する理解

V 腰痛診療アドバンスド

1.腰痛に対する低侵襲手術の適応と注意点

1.腰痛に対する手術療法の適応

2.危険信号(red flag)を有する腰痛に対する低侵襲手術

3.神経症状を伴う腰痛,椎間板性腰痛,腰椎分離症に対する低侵襲手術

2.トップアスリートにおける腰痛診療

1.トップアスリートの腰痛の実態

2.診療に訪れるトップアスリートの腰痛の原因と特徴

3.トップアスリートの腰椎分離症

4.腰部障害と鑑別が必要な腰痛

5.変形性変化に関係した腰痛(棘突起間インピンジメントなど)

6.トップアスリートの診療におけるポイント

3.難治性腰痛患者への対応

1.身体的要因からも難治化する

2.何をしてあげられるか考えよう

3.「痛い」は「辛い」である

4.鎮痛薬にこだわらない

5.薬物療法の意義

6.運動療法の有効性

7.認知行動療法の有効性

8.慢性腰痛の治療目標

9.身体的評価は定期的に行う


別添 がん検診のあり方に関する検討会中間報告書

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  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784498054806
  • ページ数:176頁
  • 書籍発行日:2018年10月
  • 電子版発売日:2018年11月23日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

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