日常診療で出会う腰痛の診かた

  • ページ数 : 250頁
  • 書籍発行日 : 2012年4月
  • 電子版発売日 : 2013年1月1日
¥7,480(税込)
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商品情報

内容

“腰痛を診るならまずこの一冊!”

一般病院や診療所で腰痛を診る機会のある整形外科医師、開業医を主たる対象に、腰痛を引き起こす様々な病態、疾患などの基礎知識から、実際の診療で必要な診断,鑑別,検査,治療やリハビリテーション、専門医への紹介のタイミングなど、日常診療で必要な診療のノウハウを非専門医にもわかりやすくまとめた書。医師のみならず理学療法士などのメディカルスタッフにもおすすめです!

序文

現代は,インターネットをはじめとする情報があふれた時代である.その情報量は,もはや個人が妥当性を検証するには限度を超えているようにさえ思える.このような時代背景の中で,書籍の意義は,しっかりとした情報源にもとづき,選択吟味された内容を,執筆者が責任をもって,簡潔に記載するところにある.中外医学社から本書の執筆を依頼された時,すでに腰痛に関する多くの書籍が出版されている中で,どのような本が求められているかを考えた.その結果,最新で正確な情報が簡潔に記載された書物が望ましいとの結論に達した.

すなわち,『日常診療で出会う腰痛の診かた』を編集するにあたっては,あくまで実学の書とし,使いやすく簡潔な内容をめざした.その結果,総論9項目,各論23項目が選定された.また,日進月歩の医学的知見を一人の執筆者が担当するよりは,それぞれの項目に精通した方々に執筆していただく方がよいと考え,各項目の分担をお願いした.幸いにして,千葉大学整形外科の同門には選定したすべての項目について最適な方々がそろっていた.このようにして,極めて短時間に本書を上梓することができた.執筆していただいた皆様に心より感謝申し上げる.

腰痛の多くが,原因が不明な「非特異的腰痛」に分類される.しかしながら,医療施設を訪れる患者の中には,適切な診断により治療可能な腰痛も多い.また,時には重篤な疾患も含まれることがある.すなわち,日常診療においては,問診,視診,触診,神経学的診察,画像検査などにより,正確な診断を行うことが大切であり,「非特異的腰痛」との診断は十分な除外診断の後につけるべきものである.

前述のごとく,本書はあくまでも診療現場で役立つ実学の書をめざした.また,執筆にあたってはできる限り,平易な記載をお願いした.このため,本書は脊椎を専門とする医師にとっては少しもの足りない感があるかも知れない.しかし,脊椎の専門医であっても,不確かな記憶を再確認するような場合に,役立てていただきたい.本書は,腰痛患者の診療にあたる整形外科医師のみならず,他の臨床科の医師,看護師,理学療法士,医学部学生などのすべての医療従事者および医療をめざす皆様にも役立つと考える.時間のある時には,ぜひ全体を通読していただきたい.また,病院,診療所の診察室や病棟においていただき,日常診療に役立てていただければ,これに過ぎる喜びはない.

最後に,本書の刊行に多大なご努力をいただいた,株式会社中外医学社の皆様に深甚なる謝意を表する.


2012年4月

高橋和久

目次

Ⅰ 総論

1.腰痛の疫学

罹患率

経済に与える影響

社会問題である慢性腰痛

危険因子

職業性腰痛について

若年者の腰痛について

高齢者の腰痛について

2.腰痛の病態

多様な病態理解

腰痛の基本的病態

腰痛の神経機構

病変部位の病理

腰痛の「構造」とその時間的変化

3.腰痛の基礎医学

Innervation: 感覚神経支配が存在すること

椎間板を支配する感覚神経における疼痛伝達因子

Inflammation: その感覚神経を感作する因子が存在すること

Pathway: それらの現象を脳に伝える経路があること

4.腰痛の診断

問診

視診

触診

神経学的所見

鑑別検査

心因性要素の検査

他科疾患の腰痛

5.腰痛の画像診断

単純X線

CT

MRI評価

脊髄造影

神経根造影

椎間板造影

核医学検査

6.腰痛のブロック治療

ブロック治療が効くメカニズム

ブロック治療の種類

ブロックの注意点

局所麻酔薬の急性中毒

各種ブロック治療

7.腰痛のリハビリテーション

8.腰痛の薬物治療

痛みの発生メカニズム

腰痛に用いられる薬物

9.腰痛の手術治療

手術計画

進入方法

手術術式

合併症


Ⅱ 各論

1.腰椎椎間板ヘルニア

2.若年性腰椎椎間板ヘルニア

3.腰部脊柱管狭窄症

4.腰椎変性すべり症

5.腰椎分離症・分離すべり症

6.腰椎高度すべり症

7.腰椎椎間関節症

8.腰椎椎間孔部障害

9.Schmorl結節

10.椎体辺縁分離

11.急性腰痛症(ぎっくり腰)

12.慢性非特異的腰痛

13.腰椎変性側弯症

14.骨粗鬆症

15.骨粗鬆症性椎体骨折

16.化膿性脊椎炎,結核性脊椎炎

17.リウマチ性脊椎炎,他

18.透析性脊椎関節症

19.脊椎腫瘍

20.腰椎外傷

21.脊髄円錐症候群

22.脊髄係留症候群

23.脊髄腫瘍,馬尾腫瘍

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書籍情報

  • ISBN:9784498054684
  • ページ数:250頁
  • 書籍発行日:2012年4月
  • 電子版発売日:2013年1月1日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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