がんの薬物療法マニュアル 第2版

  • ページ数 : 540頁
  • 書籍発行日 : 2014年12月
  • 電子版発売日 : 2015年5月8日
¥8,140(税込)
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商品情報

内容

第2版では新たに内容を追加!癌診療に関わる医療スタッフにとって必携の書

現場での研修医や薬剤師、看護師の方々だけではなく、外来診療にもそのまましやすい内容、になっています。
また、患者さんへの説明資料などもサンプルとして記載がされているので現場で役立ちます。

序文

第2版の序

幸いなことに,初版から多くの抗がん剤が承認・発売となり,がんの薬物療法はますます奏効率の向上,無増悪期間の延長または生存期間の延長などをもたらしている.以前は学会などの市民参加パネルなどで,腫瘍内科は抗がん剤治療の成績向上を本当にもたらしているのか?などど厳しいことを言われたことがあった.

血液腫瘍領域は言うまでもなく,乳癌,消化器癌,肺癌など主な腫瘍では新薬の適切な導入が良好な成績をもたらしている.さらに遺伝子変異の有無によって,分子標的治療薬については利益のある患者群,ないまたは不利益となる患者群などがわかってきて,さらに標的治療が進んでいる.まれな肺癌などではALK阻害剤やCD30陽性再発ホジキンリンパ腫,Her2陽性乳癌,前立腺癌などでも新薬が出てきた.一方,全国的にみるとまだまだ専門医の数も体制も充分でないところもある.

本書第2版では,さらに安全にスピード感をもって,適切に患者さんに正しい薬剤を,有害事象を管理して治療にあたられることを祈って,内容を新たに追加した.ぜひ本書をご利用いただいて,治療にあたっていただければ幸いである.


2014年11月
畠 清彦

目次

A 総論

1.Performance Status(PS)

2.抗がん薬の分類

3.定義

4.効果の判定

5.有害事象対策について

a.支持療法

b.貧血

c.血小板減少

d.制吐剤について

6.リスクマネジメント

B 外来治療研修の実際を学んで─後輩へのアドバイス─

1.患者の把握

2.レジメの決定

3.有害事象の説明

4.投与指示票の作成

5.投与直前の確認

6.末梢ラインの確保

7.実際の投与にあたって

8.有害事象のモニターおよび出現時の対応

9.効果判定

C 外科医からみた化学療法の重要性

1.外科医が関与している化学療法

a.術前化学療法

b.術後補助化学療法

c.切除不能進行再発がんに対する化学療法

2.要点と工夫

a.確実な治療効果を得るために

b.チーム医療の確立

c.腫瘍内科医との連携

d.診療ネットワークの構築

3.今後の展望

D Oncologic emergency

1.代謝障害

a.高カルシウム血症

b.腫瘍崩壊症候群

c.低ナトリウム血症

d.過粘稠度症候群

2.構造的障害

a.頭蓋内圧亢進

b.脊髄圧迫

c.上大静脈症候群

d.心囊水貯留(心タンポナーデ)

3.化学療法に伴うemergency

a.血管外漏出

b.Hypersensitivity/infusion reaction

c.血栓症

d.間質性肺炎,間質性肺疾患

E 化学療法におけるリスクマジメント

E‐1 システム管理と処方鑑査

1.化学療法のシステム構築と安全対策

a.治療レジメンの院内登録制度

b.化学療法における安全対策

2.薬剤師による鑑査業務と調製業務

a.処方鑑査業務

b.薬剤の調剤(個人セット)と鑑査業務

c.注射抗がん薬の調製

E‐2 病棟薬剤師が行うリスクマネジメント(服薬指導と有害事象モニタリング)

1.病棟薬剤師が行う業務

a.入院時初回服薬指導

b.持参薬管理業務

c.がん化学療法導入時の服薬指導

d.有害事象モニタリング

2.薬剤師が行うリスクマネジメントの実例

a.血液病棟において,リツキサン®のinfusion reaction重篤化回避に向けた取り組み

b.整形外科病棟でがん化学療法の支持療法を薬剤師が提案した事例

E‐3 外来治療センターにおける看護と血管確保

1.外来治療センターの概要

2.がん研有明病院における「看護師の静脈注射実施に関する基準」

3.安全に血管確保を実施するために必要なこと

4.投与前・中の看護─血管外漏出時の早期発見と早期対応(対処とケア)

a.血管外漏出時の早期発見

b.血管外漏出時の早期対応(対処とケア):基本的な対処法を知る

c.漏出部位の観察と記録

5.看護師が静脈穿刺をすることで大切なこと

F 代表的な薬剤

1.リツキシマブ,イブリツモマブチウキセタン

A.リツキシマブ

B.イブリツモマブチウキセタン

2.トラスツズマブ

3.ベバシズマブ

4.セツキシマブ,パニツムマブ

5.イマチニブ

6.ダサチニブ,ニロチニブ

I.第2世代ABL TKIへの切り替え

II.第2世代ABL TKIs

A.ダサチニブ

B.ニロチニブ

III.First lineとしての第2世代ABL TKI

7.スニチニブ,ソラフェニブ

8.エベロリムス,テムシロリムス

9.ベンダムスチン

10.ボルテゾミブ

11.レナリドマイド

12.サリドマイド

13.カペシタビン

14.オキサリプラチン

15.テガフール,ギメラシル,オテラシルカリウム

16.メルファラン(L‐PAM)

17.パクリタキセル

18.ドセタキセル

19.エリブリン

20.ダカルバジン

21.ミトキサントロン

22.シスプラチン,カルボプラチン

A.シスプラチン(CDDP)

B.カルボプラチン(CBDCA)

23.リポソーム化ドキソルビシン

24.ゲムシタビン

25.ビノレルビン

26.フルダラビンリン酸エステル

27.イリノテカン塩酸塩水和物(CPT‐11)

28.ドキソルビシン塩酸塩(アドリアマイシン)

29.トレチノイン,亜ヒ酸

A.all‐trans retinoic acid(ATRA)

B.亜ヒ酸

30.シタラビン(Ara-C)

31.イダルビシン塩酸塩,ダウノルビシン塩酸塩

A.イダルビシン塩酸塩

B.ダウノルビシン塩酸塩

32.アザシチジン,ボリノスタット

A.アザシチジン

B.ボリノスタット

33.エトポシド(VP-16)

34.ゲフィチニブ,エルロチニブ

A.ゲフィチニブ

B.エルロチニブ

35.アプレピタント,ホスアプレピタント

36.パロノセトロン

37.高カルシウム血症の薬剤

38.アキシチニブ

39.パゾパニブ

40.レゴラフェニブ

41.クリゾチニブ

42.フルベストラント

43.デガレリクス

44.ブレンツキシマブベドチン

45.ペルツズマブ

46.トラスツズマブ エムタンシン(T‐DM1)

G 疾患別標準治療

1.頭頸部がん

a.疫学

b.頭頸部がんにおける化学療法の位置づけ

c.エビデンス

d.実際の治療と管理

2.肺がん

a.小細胞肺がんに対する化学療法

b.非小細胞肺がんに対する化学療法

c.化学療法の実際─方法および留意点

3.乳がん

a.術後化学療法

b.術前化学療法

c.転移乳がんに対する薬物療法

d.分子標的薬剤

A.ラパチニブ

a.ラパチニブの臨床成績

b.投与方法と注意点

c.有害事象とその対策

B.ナブ・パクリタキセル(Nab‐PAC)

a.特徴と効果

b.適応

c.投与法

d.有害事象

e.注意点

4.食道がん

a.疫学

b.組織型・部位

c.食道癌のステージ分類と予後

d.治療法別の概要とエビデンス

e.治療選択の実際

f.各レジメンの解説

5.胃がん

a.転移進行胃癌の化学療法

b.補助化学療法

c.日常診療での実際と今後

6.大腸がん

a.1次治療

b.2次治療

c.3次治療

d.4次治療

e.5次治療

7.肝臓がん,胆道がん,膵臓がん

a.肝細胞がん

b.胆道がん

c.膵臓がん

8.婦人科がん

a.卵巣がん(上皮性悪性腫瘍)

b.胚細胞腫瘍

c.子宮頸がん

d.子宮体がん

9.泌尿器がん

a.尿路上皮がん

b.前立腺がん

c.精巣腫瘍

d.腎細胞がん

10.骨肉腫

a.総論

b.薬剤と投与法

c.代表的プロトコール

d.有害事象対策

e.補助化学療法に抗して転移が現れた時の治療法

f.外来での治療

11.急性白血病

a.急性骨髄性白血病(M3以外)

b.急性前骨髄球性白血病

c.急性リンパ性白血病

d.各薬剤の有害事象

e.各治療プロトコール

12.慢性白血病

a.慢性骨髄性白血病

b.慢性リンパ性白血病

13.悪性リンパ腫

a.ホジキンリンパ腫

b.低悪性度非ホジキンリンパ腫の治療:エビデンスとその解釈

c.Aggressive non‐Hodgkin lymphomaに対する化学療法:エビデンスとその解釈(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を中心に)

14.成人T細胞白血病・リンパ腫

a.ATLの診断と病型分類

b.Indolent ATLに対する治療

c.70歳未満のaggressive ATLに対する初期治療

d.70歳未満のaggressive ATLに対するサルベージ療法

e.70歳以上のaggressive ATLに対する治療

f.緩和医療と緩和的化学療法

g.個別療法の解説

15.T細胞性リンパ腫

a.疾患についての基本的考え方

b.治療

c.主な有害事象とその対策

16.多発性骨髄腫

a.疫学

b.診断

c.分類

d.治療

e.支持療法

17.皮膚がん

a.有棘細胞がん

b.悪性黒色腫

c.皮膚附属器がん

d.悪性内皮細胞腫

e.隆起性皮膚線維肉腫

f.イミキモド

18.原発不明がん

a.疫学

b.臨床像

c.診断・検査

d.治療

e.最近の動向


事項索引

薬剤名索引

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書籍情報

  • ISBN:9784498022379
  • ページ数:540頁
  • 書籍発行日:2014年12月
  • 電子版発売日:2015年5月8日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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