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- jmedmook62 あなたも名医!診断につながる病歴聴取
商品情報
内容
「実際にどのような質問が診断に結びつくのか」「患者の訴えをいかに解釈すべきか」「患者からとった病歴をどう利用するのか」といった疑問に応える臨床医必携の一冊です。 「患者と話す前からわかること」「疾患が浮かばないときの対応」についても多くの項目を設け、経験に基づく達人のワザを豊富に掲載! 各項目の最後ではコラム「驚きの病歴シリーズ」として、リアルな症例をベースに執筆者たちが得た学びや反省のポイントを紹介します。
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序文
巻頭言
研修医時代,患者から一通り話を聞いてもさっぱりわからなかったとき,上級医が改めて病歴を取り直すと,「さっきはそんなこと言っていなかったのに...」というような重要なことを患者が語る場面がよくあり,「何で自分のときにはそれを言わないのだろうか」と患者のせいにしていた。また,ベテラン医師は山のように外来をこなしているのに,ほとんど間違いがないことが不思議であった。患者の話を聞いていないように見えるが,定期の患者でもきちんと問題点を拾い上げていて,予定外入院などは少なかった。
この正確さとスピードのある病歴聴取力には明らかにコツがあるのだろうが,医療技術は伝統工芸などと同じく,先輩たちや患者から毎日少しずつ学び,染み込むようにしてしか覚えられず,また各人にそれぞれ流儀が生まれてくるものであり,画一的なやり方はない。
ただベテラン医師に共通しているのは,患者に会った瞬間から見た目で多くの情報を得て,数回の会話で鑑別診断が浮かび(しかもそれが大体正解),それを効率よく病歴聴取で絞り込んでいるということで,単に病歴を聞いているだけではないということである。
「病歴聴取と身体診察で8~9割の診断ができる」と言われても,これだけ検査の多い現代では実感できないこともあるだろう。しかし,病歴をしっかりとらなかったばかりに誤診したり,無駄な検査・治療をしてしまったことは皆経験があるだろうし,検査で異常の出ない疾患では当然,病歴で診断するしかない。また,「治療は病歴から」という格言があるように,きちんと行われれば病歴聴取そのものに治療の効
果があることも間違いない。このように病歴聴取の大切さが強調される中で,各論として聞くべきポイント的な記載は多くみられるものの,そもそもどのように病歴をとり,語られた病歴をどう活かすかなど,その方法を総論として述べている書籍は少ない。
・そのため今回,病歴聴取に重きを置いている先生方に,少しでもコツを教えてもらうため執筆を依頼した。過去に同様の書籍が少ないため参考文献はほとんどなく,文献的な裏付けはないものの,臨床的な裏付けがあると思って頂きたい。そして,病歴聴取と見た目の所見に少しでも興味を持って頂ければ幸いである。
2019年6月
今村総合病院救急・総合内科主任部長 西垂水和隆
目次
第1章 総論:診断につながる病歴聴取
A 患者さんと話す前に
1 病歴の重要性
2 病歴を聞く前の準備
3 問診票について―問診票・バイタルサインからわかる情報
4 患者が一言目を話す前にわかること
B 定番の質問をより詳しく
1 O:いつから始まりましたか?
2 P:増悪因子/寛解因子―どうしたら悪く/楽になりますか?
3 Q:表現するとどのような感じですか?
4 R:他にどのような症状がありましたか?どこか別の場所も痛みますか?
5 S:程度はどれくらいですか?どのような状況で起こりましたか?
6 T:どれくらい続きますか?悪くなっていますか?
7 繰り返す疾患―こういうことは初めてですか
C ルーチンの質問では何がヒントになるか?
1 既往歴
2 生活歴・家族歴
3 薬剤歴
4 旅行・曝露・動物など
D 疾患が浮かばないとき
1 Nature:何系の疾患?―病歴から予測する
2 Site:内臓?内臓外?―臓器別の特徴
3 よくわからない症状,あまり聞いたことのない症状
4 メンタル系の疾患?と思うとき
E 病歴を診断に使うために整理する
1 主訴は何か?外せる病歴,外せない病歴
2 病歴をまとめてstoryをつくる
第2章 各論:主訴別の問診をとるべきポイント
1 発熱―感染症か非感染症かを見きわめるポイント
2 食欲低下―器質的疾患かどうか
3 胸痛―心疾患
4 息苦しい
5 倦怠感―器質的疾患を考えるポイント
6 体重減少
7 悪心・嘔吐―消化器症状かそれ以外か?
8 腹痛
9 頭痛
10 ふらつき
11 浮腫
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書籍情報
- ISBN:9784005006200
- ページ数:196頁
- 書籍発行日:2019年6月
- 電子版発売日:2019年6月19日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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