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内視鏡診断のプロセスと疾患別内視鏡像-下部消化管 改定第4版

  • ページ数 : 380頁
  • 書籍発行日 : 2018年3月
  • 電子版発売日 : 2018年9月14日
¥11,000(税込)
ポイント : 200 pt (2%)
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商品情報

内容

初版から13年、急速に変貌を遂げつつある下部消化管内視鏡診断学を見据え第4版改訂!

バルーン小腸内視鏡やカプセル内視鏡の画像診断学や改訂された種々の規約・指針や,新しいガイドラインの内容も盛り込み,最新の下部消化管診断学の情報を網羅した診療に必須の書籍となっている。

内視鏡診断のプロセスと疾患別内視鏡像-上部消化管 改定第4版

序文

改訂第4版の序

 本書の初版は2005年に刊行され,好評のもと2007年には改訂2版が,2011年には改訂3版が刊行されました.本書は,通常の書籍と異なり所見ごとに項目立てされているのが特徴です.すなわち隆起・陥凹といった所見を見て,その所見から質的診断に至るプロセスを鮮明で美しい内視鏡写真と簡潔な説明・フローチャートを用いて解説しています.また,疾患ごとにも大切な事項は疾患別内視鏡像の項にまとめて示し,最新のトピック・技術的なコツは充実したコラムに盛り込まれています.このように,本書は診療の現場での即戦力として,また,診断学を系統的に脳裏に焼き付けるためのテキストとして手離すことのできない最高の書籍の一つとして皆さんのお役に立ってきたものと自画自賛しております.

今回,改訂4版を発刊することになりました.ここ数年の間に,NBI(NarrowBand Imaging),BLI(Blue Laser Imaging),LCI(Linked Color Imaging)などの画像強調観察(IEE;Image-Enhanced Endoscopy)を用いた新しい診断学が普及し,また,新しい分類も提唱され,日常の診療のなかでルーチン検査として導入されています.さらに,内視鏡のシステムも改良され内視鏡画像は著しく進歩しました.また,バルーン小腸内視鏡やカプセル内視鏡の普及と症例の集積によって,小腸疾患診断学も大きく進歩していますし,新しい疾患概念も構築されています.また,『大腸癌取扱い規約』『大腸癌治療ガイドライン』,さらに炎症性腸疾患の診断・治療指針や分類の改訂,新しい分類の提唱も相次いで行われ,内視鏡医が理解し身に付けねばならない新しい情報が山積しております.そこで,今回の3度目の改訂にあたり,最新の情報を詳しく解説するとともに,症例の差し替え・追加に加えて,各項目の内視鏡画像にもIEE画像を追加していただきました.稀少疾患は比較的古い画像も使用されていますが,全体的にはかなり洗練された内容に更新しています.

本書は,バルーン小腸内視鏡やカプセル内視鏡の画像診断学や改訂された種々の規約・指針や,新しいガイドラインの内容も盛り込み,最新の下部消化管診断学の情報を網羅した診療に必須の書籍となっていると思います.

本書の読者は,消化器内視鏡専門医を目指す若手医師をターゲットにしています.最近,ESD(endoscopic submucosal dissection)などの内視鏡治療手技の修得ばかりに没頭し,診断学が軽視される風潮があります.良質の画像による正確で緻密な診断学を論理的・系統的に身につけてこそ,正しい治療方針の決定が可能であり,治療の確実性が得られることは論を待ちません.この改訂4版を是非とも座右に備えて新しい情報を整理し,日常の消化器病診療に役立てていただきたいと思います.

最後に,ご多忙のなか快く改訂に協力して下さった諸先生に御礼申し上げますとともに,このような素晴らしい書籍を刊行する機会を下さり御協力頂いた日本メディカルセンターのスタッフに心から感謝致します.


2018 年立春

田中 信治
長南 明道
武藤 学
田尻 久雄

目次

Ⅰ.総論

1.症状・身体所見から何を考えるか

腹痛と病態生理

便通異常

下血

腹部膨満感(abdominal distension, abdominal fullness)

発熱

2.内視鏡検査の適応と禁忌

下部消化管内視鏡検査の心構え

適応と禁忌

インフォームド・コンセント

偶発症

3.内視鏡検査の準備

前処置

前投薬

使用するスコープの特徴と選択

内視鏡機器の再生処理

4.部位別解剖と正常内視鏡像

大腸の走行と部位別解剖

大腸の正常組織所見と血管支配

5.大腸内視鏡挿入観察法

スコープ操作の基本

内視鏡挿入法について

内視鏡観察の基本

6.小腸内視鏡挿入観察法―バルーン法を中心に

バルーン内視鏡の原理

ダブルバルーン電子内視鏡システム

シングルバルーン電子内視鏡

挿入方法

バルーン内視鏡による観察

7.カプセル内視鏡検査

(1)コヴィディエン・メドトロニック

PillCam SB3 カプセル内視鏡システムとそのメカニズム

パテンシーカプセルとそのメカニズム

PillCam SB3 カプセル内視鏡,パテンシーカプセルの保険適用対象・禁忌

検査法の概要

カプセル内視鏡用画像調節機能FICEについて

(2)オリンパス

第一世代オリンパス社製カプセル内視鏡のメカニズム

検査の実際

読影の実際

第二世代オリンパス小腸カプセル内視鏡(EC‒10)

8.色素内視鏡観察

色素内視鏡観察の種類,原理,特徴

色素散布の方法とコツ

9.色素拡大観察

色素拡大観察の臨床的意義

色素拡大観察を始める前に

色素拡大観察の手順と手技

コントラスト法による拡大観察

染色法による拡大観察

色素拡大観察と実体顕微鏡観察によるpit pattern 一致率

コントラスト法と染色法によるⅤ型pit pattern の診断能

10.画像強調観察(IEE)

(1)総論

画像強調内視鏡観察法の分類

基本的原理

大腸腫瘍に対するNBI 拡大内視鏡観察の基本所見

NBI拡大内視鏡観察のピットフォール

NICE分類

JNET分類

(2)NBI

1 スクリーニングにおける有用性

 NBIによるスクリーニングの検討

2 腫瘍・非腫瘍の鑑別

 大腸非腫瘍/腫瘍性病変に対する質的診断

3 組織型・深達度診断

4 炎症性腸疾患での有用性

 潰瘍性大腸炎に対するサーベイランス内視鏡の基本的事項

 NBIによる潰瘍性大腸炎サーベイランス内視鏡の実際

 NBIから色素拡大内視鏡へ:colitic cancer/dysplasia に対する精査

(3)BLI

レーザー内視鏡の各種モードの特徴

小病変の検出

JNET分類を用いたBLI拡大観察

SSA/Pの診断

(4)AFI

AFI画像の原理

AFIによる大腸ポリープ拾い上げ診断能の評価

AFIによる大腸病変の質的診断

症例呈示

11.超音波内視鏡(EUS)

EUS(超音波細径プローブ)の適応

EUS の種類

EUS(超音波細径プローブ)の検査手技

正常大腸壁のHFUP像

HFUPによる早期大腸癌の深達度診断

HFUPによる大腸粘膜下腫瘍の診断と治療

Ⅱ.診断のプロセス

形態を表現する用語

隆起性病変を表現する用語

陥凹性病変を表現する用語

[大腸]

隆起

上皮性か非上皮性か?

単発か多発か?

随伴症状はないか?

ひだ

腫瘍性病変に伴うひだの所見

炎症性病変に伴うひだの所見

陥凹

病変の発見

陥凹の有無の確認

陥凹主体の病変か,隆起主体の病変か?

陥凹の性状

アフタ・びらん

腫瘍か非腫瘍か?

主病変の有無

注目すべき所見

病歴聴取

潰瘍

潰瘍性病変の鑑別におけるポイント

色調

腫瘍性病変に伴う色調の所見

炎症性病変に伴う色調の所見

血管透見

炎症性疾患

過形成性ポリープ

腫瘍性病変

変形,狭窄・狭小化

変形(狭窄・狭小化)の形態

随伴病変

好発部位

臨床像

他の画像所見

[小腸]

隆起

上皮性か非上皮性か?

腫瘍性病変の内視鏡像について

内視鏡所見のみで診断できない場合には?

アフタ・びらん

潰瘍

Ⅲ.疾患別内視鏡像

[大腸・小腸]

大腸癌取扱い規約の分類

解剖(腫瘍の占居部位)

肉眼型分類

大腸のpit pattern 分類

JNET分類(大腸腫瘍NBI 拡大内視鏡所見統一分類)

大腸鋸歯状病変(SSA/P,TSA)

大腸鋸歯状病変の分類

SSA/P,TSA の定義

SSA/P,TSA の内視鏡所見

取扱指針,癌化の特徴

大腸ポリポーシスの分類と鑑別

大腸ポリポーシスの分類

大腸ポリポーシスの内視鏡所見

大腸悪性リンパ腫の分類

大腸悪性リンパ腫の分類

大腸悪性リンパ腫の内視鏡所見

GIST(Gastrointestinal Stromal Tumor)の定義

GIST の定義とその病理組織学的特徴

GIST の発生部位および予後の組織学的評価について

大腸のGIST の特徴

他の消化管間葉系腫瘍との鑑別診断

潰瘍性大腸炎の内視鏡所見

潰瘍性大腸炎の診断

潰瘍性大腸炎の内視鏡所見

潰瘍性大腸炎の内視鏡分類

潰瘍性大腸炎の内視鏡分類

潰瘍性大腸炎のMatts 分類(内視鏡的重症度)

Mayo スコア

UCEIS

大腸クローン病の内視鏡所見

クローン病の診断

クローン病の典型的な内視鏡所見

小腸クローン病の内視鏡所見

クローン病の分類についての概説・現況

クローン病小腸病変の内視鏡像

感染性腸炎の分類と鑑別

感染性腸炎の分類

感染性腸炎の内視鏡所見と鑑別診断

虚血性腸炎の重症度分類

虚血性大腸炎の病型

虚血性大腸炎の重症度分類

薬剤性大腸炎の分類と特徴

薬剤性大腸炎の病態と診断

薬剤性大腸炎の分類と内視鏡所見

腸の血管性病変の分類

動静脈奇形(AVM)

血管拡張症(angioectasia)

血管の腫瘍性病変

特発性腸間膜静脈硬化症

臨床病理学的所見

X線・内視鏡所見

Collagenous colitis

臨床病理学的所見

内視鏡所見

Cap polyposis

Cap polyposis の疾患概念および自覚症状

Cap polyposis の内視鏡所見および病理組織所見

粘膜脱症候群

粘膜脱症候群の疾患概念

直腸粘膜脱症候群の臨床症状

直腸粘膜脱症候群の診断

鑑別診断

直腸粘膜脱症候群の治療

[その他]

大腸疾患の病理組織

大腸粘膜内腫瘍性病変は通常型腺腫,粘膜内癌,鋸歯状病変に大別される

大腸の粘膜内癌の概念は本邦と欧米で近接してきている

鋸歯状病変の分類は独立した分類が望ましい

大腸癌の組織分類は本邦とWHO では基本設計が異なっている

IBDの病理診断

内視鏡医が知っておくべき肛門病変

概説

各種肛門病変の特徴

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  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784888759328
  • ページ数:380頁
  • 書籍発行日:2018年3月
  • 電子版発売日:2018年9月14日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:2

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特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


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※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。