CIRCULATION Up-to-Date Books 14 心不全×不整脈

  • ページ数 : 276頁
  • 書籍発行日 : 2016年9月
  • 電子版発売日 : 2016年10月28日
¥4,400(税込)
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商品情報

内容

クロスさせて考えたら診断・治療のヒントがみえてくる

増加する心不全合併不整脈。どちらが先でも合併しやすく相互に影響をおよぼし悪化します。
心不全と不整脈についてそれぞれ単独の書籍は多いが、双方の視点から論じた書籍は少なく、本書では、心不全に合併する不整脈を心室性期外収縮と心房細動に重きを置いて書かれています。

CIRCULATION Up-to-Date Booksシリーズ

序文

心不全の立場から

今や,心不全患者数はわが国全体で100 万人という規模であり,集中治 療室に搬送される患者も急性心筋梗塞よりも心不全のほうが圧倒的に多くなった.また高齢化の影響でその数は今後も増加する.従来,心不全に合併する不整脈といえば心室性の致死性不整脈を指すことが多かったが,近年の特徴として,心房細動が原因で心不全症状が徐々に悪化する症例も増えてきた.しかし,心不全と不整脈についてそれぞれ単独の書籍は多いが,双方の視点から論じた書籍は少ない.本書では,心不全に合併する不整脈を心室性期外収縮と心房細動に重きを置いて多くの先生にご執筆いただいた.これらの不整脈は心不全の自覚症状,病態をさらに悪化させ,時には生命予後も悪化させるが,治療のストラテジーは多施設研究におけるエビデンスを重視した.

内容は多岐にわたり,心房細動を例にとっても,薬剤治療におけるリズムコントロール,レートコントロール,至適心拍数,抗凝固療法など多くの検討課題があり,さらにアブレーションにも肺静脈隔離か,房室結節アブレーション+両心室ペーシングかといった議論がある.ICD,CRT-D というデバイス治療を行った心不全の患者では,デバイスを入れた後の生活指導や終末期のデバイス停止といった問題まで検討する必要がある.そこで,心不全の立場からは疫学に始まり,実臨床への応用を念頭に,救急集中治療の視点,心不全の基本治療と不整脈,生活指導,心不全の終末期と不整脈など多くの臨床場面を想定した.また心アミロイドーシス,サルコイドーシス,肥大型心筋症,心筋炎,不整脈源性右室心筋症については病態が特殊なので,別項目を作成した.本書が,専門家だけではなく多くの領域の医師に広く活用される書となれば幸いである.

2016 年7 月

兵庫県立尼崎総合医療センター

循環器内科 部長

佐藤幸人

目次

・心不全の立場から

・不整脈の立場から

・執筆者一覧

【第1章 疫学】

◆1 慢性心不全に合併する不整脈の疫学

◆2 急性心不全に合併する不整脈の疫学

【第2章 心不全合併不整脈の電気生理学】

◆1 心不全に伴う不整脈の遺伝的背景異常

◆2 心不全における細胞内カルシウムハンドリングから見た不整脈

◆3 心不全に伴う心筋伸展・神経体液因子異常が不整脈を惹起する

◆4 心不全の電気的リモデリング,構造的リモデリング

【第3章 心不全で不整脈検査はどの程度必要?】

◆1 心不全例における非侵襲的不整脈検査の意義

◆2 心不全例におけるEPS の意義

【第4章 心不全合併心房細動の治療】

◆1 心不全合併心房細動治療:AFFIRM,AF-CHF をどのように解釈するか

◆2 心不全合併心房細動におけるβ遮断薬,アミオダロンのエビデンス:どう解釈するか

◆3 心不全合併心房細動の目標心拍数の設定と薬物選択

◆4 心不全の抗凝固療法:ワルファリン,NOAC のいずれを選ぶ?

◆5 心不全合併心房細動のカテーテルアブレーション

◆6 心不全合併心房細動の治療に外科治療が奏功する例とは?:最新の知見を踏まえて

【第5章 心不全合併致死性心室性不整脈の治療】

◆1 心不全合併不整脈治療:CAST から学ぶべきこと

◆2 心不全合併致死性不整脈における薬物治療の実際とその限界

◆3 心不全合併心室不整脈に対するカテーテルアブレーションの効果

◆4 心筋梗塞後患者に対するICD,CRT-D の有効性

【第6章 不整脈の救急】

◆1 急性心不全における頻脈の管理(ジゴキシン,アミオダロン,ランジオロール)

◆2 致死性不整脈の救急治療

【第7章 心不全の基礎治療,生活指導と不整脈】

◆1 ACE 阻害薬・ARB の抗不整脈作用

◆2 心不全患者におけるβ遮断薬の抗不整脈作用

◆3 不整脈と心臓リハビリ・運動療法

◆4 ICD と車の運転,日常生活

【第8章 特殊な心不全疾患における不整脈】

◆1 心アミロイドーシス

◆2 心サルコイドーシス

◆3 急性心筋炎

◆4 肥大型心筋症

◆5 不整脈源性右室心筋症(ARVC)

【第9章 終末期】

◆1 ICD off

◆2 緩和ケアの不整脈改善作用の効果

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書籍情報

  • ISBN:9784840458214
  • ページ数:276頁
  • 書籍発行日:2016年9月
  • 電子版発売日:2016年10月28日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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