実践・心不全緩和ケア

  • ページ数 : 176頁
  • 書籍発行日 : 2018年8月
  • 電子版発売日 : 2018年9月28日
¥4,950(税込)
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商品情報

内容

循環器内科医、総合診療医、在宅医らが取り組んできた実践例を症例に基づいて解説

心機能が衰えていく心不全は癌にも匹敵するほど予後不良と言われており、呼吸困難や浮腫がとれないことから堪え難い苦痛を伴う症例が存在します。高齢化の進展に伴い心不全患者に対する緩和ケアのニーズは高まっており、そのノウハウの蓄積と共有化が急がれています。本書は、循環器内科医はもちろん、総合診療医や在宅医、コメディカルらが真正面から取り組んできた実践例を具体的な症例に基づいて解説します。

序文

監修者から

急性期循環器診療の発展や社会の高齢化などを背景に、我々は"心不全パンデミック"と称される心不全患者の急激な増加に直面している。そのような中、心不全の緩和ケアへの注目が年々高まっている。2018年3月に発表された本邦の心不全ガイドラインにおいて、終末期心不全におけるAdvance Care Planningの実施および症状緩和はclass Ⅰの推奨として明記され、また同年4月より緩和ケア診療加算の対象に末期心不全が追加され、ついに時代は動き始めた。

緩和ケアはQOLの維持・改善を目的とした、全人的で"積極的"なケアである。しかし、心不全の緩和ケアは「誰が」「いつ」「どのように」提供すべきものであるか、その最適解は示されていない。本書の臨床講座をプロデュースしている「九州心不全緩和ケア深論プロジェクト」では、そのカギが循環器、緩和ケア、プライマリ・ケア従事者の積極的な協力体制の構築にあると考えている。既存の緩和ケアシステムは癌患者にフィットするようにデザインされているため、心不全患者へ適合させるためには新たな工夫が求められるであろう。循環器専門家は、適切な治療を提供しながらも、「Hope for the best, and prepare for the worst」の見地に立って適切に緩和ケアのリソースを使い、自らも基本的緩和ケアに精通する必要がある。また、癌と比較して循環器疾患はプライマリ・ケアで管理されていることが多く、プライマリ・ケア従事者も心不全緩和ケアの担い手として欠かせないであろう。

エビデンスが整備されていない本領域において、「実践」を通して心不全緩和ケアの"今"を切り取り、その普及への足がかりをつくりたいという思いから生まれたのが、「実践・心不全緩和ケア」である。成書とは異なり系統立った内容ではないかもしれないが、実践者の息遣いが聞こえてくるような試行錯誤の日々がそこにある。本書が緩和ケアを心不全の" 標準治療"として提供できる世の中を実現するための一助になれば幸いである。


柴田 龍宏
(久留米大学医学部 内科学講座心臓・血管内科部門)

目次

臨床講座

第1回 適切な治療を行いながらの心不全緩和ケア

第2回 心不全の緩和ケア、何が難しいのか?

解説 非癌の緩和ケアも学べる機会に

第3回 心不全緩和ケアを若手心不全医はこう考える

第4回 心不全緩和ケアから見た補助人工心臓治療

第5回 心不全のアドバンス・ケア・プランニングとは

第6回 心不全緩和ケアを在宅に持ち込む3ステップ

第7回 心不全緩和ケアチームが学ぶべきこと

第8回 心臓だけでなく、心のケアも忘れずに

第9回 がん緩和ケアチームが無理なく関わるポイント

第10回 癌とHIVだけじゃない!心不全も緩和ケアの時代

第11回 在宅医が心不全緩和ケアに関わる時

第12回 心不全に伴う症状緩和に漢方を生かすには

第13回 外来看護師の視点から考える心不全緩和ケア

第14回 ステージCから始める「基本的」心不全緩和ケア

第15回 心不全の予後予測・告知、どうしたらよいのか

スペシャルリポート

Report 兵庫県立姫路循環器病センターの試み

介入時期、意思決定支援、薬物療法はどうする?

Report Circulation Journal誌から

心不全緩和ケア、専門施設の98%が「必要」

Report 第20回日本心不全学会学術集会

高齢心不全患者の治療に関する指針を発表

Report 全面改訂された心不全診療ガイドライン

予防から緩和ケアまで最新の心不全標準治療示す

Report 「心不全パンデミック」の脅威《1》

心不全患者、2025 年には120 万人超へ

Report 「心不全パンデミック」の脅威《2》

「隠れた心不全」も拾い上げ、先手を打つ

Report 「心不全パンデミック」の脅威《3》

心不全ハイリスク者への積極介入がカギ

Report 「心不全パンデミック」の脅威《4》

循環器専門診療所が振り分け機能

Report 「心不全パンデミック」の脅威《5》

多職種による介入は必須条件

Report 「心不全パンデミック」の脅威《6》

2次医療圏ごとに心不全センターを配置


重要資料

循環器疾患の患者に対する緩和ケア提供体制のあり方について

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書籍情報

  • ISBN:9784822292744
  • ページ数:176頁
  • 書籍発行日:2018年8月
  • 電子版発売日:2018年9月28日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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