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- 循環器内科医のための災害時医療ハンドブック
商品情報
内容
必携品や感染症/放射線対策といった基本事項、発災時~3カ月以降の時系列順の対応、災害時に起こりやすい疾患別の対応、公的機関との関わりなど、災害時医療のAtoZが一目瞭然です。循環器科以外の先生にもお読みいただけるよう、配慮しています。
被災地に向かう! そのときにはこの一冊を!
序文
『循環器内科医のための災害時医療ハンドブック』刊行に当たって
東日本大震災から1年半が過ぎて,私たちの日常はほぼ元通りになっているように感じられますが,災害現地では今も復興への努力が続けられています。あらためて亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに,被害に遭われた方々の回復と現地の復旧を願います。
この大震災はわが国の防災の問題点を浮き彫りにするとともに,災害医療体制や個々の医師の災害対応についての課題をも明らかにしました。日本心臓病学会は,日本循環器学会とともに震災直後から支援活動を行いましたが,その過程で学会としてこのような災害時の支援活動にどのように関わるべきか,またその活動の中で循環器専門医はどのような役割を担うのかを論議しました。
被災地は急性期災害診療から中長期の医療体制の確保,慢性疾患への対応,保健衛生問題へとその焦点が刻々と変化していきます。私たち循環器診療の専門集団も,その時の必要性に応じて迅速に対応するべく普段から準備しておく必要があります。今回の経験を通じて,日本心臓病学会では循環器病学の専門医師を対象として,災害時の実践的対応をハンドブックとしてまとめることとしました。
日本心臓病学会員だけでなく,震災当時に活躍された多くの先生や救急医療の先生方の協力を得て『循環器内科医のための災害時医療ハンドブック』として発刊しました。いざというときに参考にしていただけるように,簡潔かつ実践的なハンドブックとしてまとめました。非常時のために手元においていただければ幸いです。
2012年 9月
日本心臓病学会理事長
鄭 忠和
目次
第Ⅰ章 災害時医療のための必須事項
1 災害時医療に携わる医師の基本的な心得
2 循環器内科でない先生に向けて...
3 災害医療の基本的な考え方
4 必携品
5 感染症への備え
6 放射線障害の基礎知識など
第Ⅱ章 災害状況に応じた診療のために
1 急性期(初期1週間以内)
(A)現場(避難所,個人の家)での急性期対応
(B)現場(避難所,個人の家)からの後方施設搬送
(C)医療施設(仮設施設,恒久施設)
(D)後方施設(災害の被害を受けていない)
2 亜急性期(2週間目以降~急性期2カ月以内)
現場,最前線医療機関,医療施設
3 慢性期(3カ月以降)
医療施設,避難所
トピック 災害の種類による特徴 ─地震,水害,火災
第Ⅲ章 疾患別の対応
1 災害時に起こりやすい循環器疾患
(A)たこつぼ心筋症
(B)肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症
(C)脳卒中
(D)心筋梗塞・狭心症
(E)心不全
(F)不整脈
(G)心房細動
(H)災害高血圧
(I) 大動脈解離
2 非循環器疾患
(A)外傷の基本的な診かた
(B)溺水,熱傷
(C)クラッシュシンドローム
(D)腎不全・透析患者
(E)糖尿病・脂質代謝異常
トピック 日本の災害医療教育の現状
第Ⅳ章 公的機関の役割・関わり方
1 災害時の救急対応:DMAT(Disaster Medical Assistance Team)
2 自衛隊の災害医療体制と循環器疾患医療
3 行政との関わり方
コラム
災害に備える~患者への教育と薬の備蓄~
災害における遺族への対応(1)
災害後の子どもへの対応
災害における遺族への対応(2)~会話上の注意~
被災者の心理的回復のプロセス
被災地の粉じんについて
被災地でのし尿処理
下肢静脈血栓エコーの撮り方
深部静脈血栓症に対する運動療法およびマッサージ
トイレ設置場所と悪臭予防
感電に注意
一酸化炭素中毒を予防する
災害における保健師の役割
災害時の安否確認方法
災害時の循環器予防スコア(DCAPリスク・予防スコア)の活用ポイント
災害時循環器疾患の予防:DCAPネットワーク
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書籍情報
- ISBN:9784784954605
- ページ数:228頁
- 書籍発行日:2012年9月
- 電子版発売日:2013年7月12日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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