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週刊日本医事新報 12月特集号 眠れない患者に対応する

  • ページ数 : 134頁
  • 書籍発行日 : 2014年12月
  • 電子版発売日 : 2015年2月12日
¥1,320(税込)
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商品情報

内容

外来で患者さんに「眠れない」と相談されたらどう対応しますか?

内科医が外来診療で遭遇しやすい睡眠障害の二大疾患である睡眠時無呼吸症候群などの睡眠呼吸障害と不眠症を中心に、専門家によるわかりやすく丁寧に解説されています。
内科医として押さえておきたい睡眠薬の知識も要点もバッチリつかめる、診療で役立つ一冊です。

序文

巻頭言

ノーベル物理学賞受賞で話題となっている青色発光ダイオードの発明とその応用の爆発的な普及から,21世紀の人類はLEDによる光の多大な恩恵を受けはじめている。一方,24時間型社会とも呼ばれる現代では,インターネットや多様なメディアの普及,コンビニエンスストアをはじめとする深夜営業の増加により,夜の光環境(LED照明など)が急激に変化してきた。睡眠医学的には,睡眠不足の人や夜型(睡眠相後退型)の人が増え,老若男女を問わず,「現代は誰でも不眠になりうる時代(現代の不眠)」とも言える。

内科などの一般開業医では,睡眠障害の患者さんを知らぬ間にたくさん診察している。特に内科医が外来診療で遭遇しやすい睡眠障害の二大疾患は, 睡眠時無呼吸症候群(sleepapnea syndrome:SAS)などの睡眠呼吸障害と不眠症である。この2つの睡眠障害はとても身近な話題のため,「習わなかったから気づかなかった」では,もう済まされない時代が到来している。SASについては別の特集や書籍にゆだねるが,内科医は不眠症の新しい診察方法についても早急に学ぶべきであろう。不眠症とは何かを改めて詳しく「知る」こと,また不眠症を正しく「診る(診察する)」こと,そして不眠症を適切に「治す」ことを,もう一度系統的に学び直すことから始めるべきである。

2014年に厚生労働省から「健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12箇条~」が発表された(右表)。また,海外では『睡眠障害国際分類 第3版』(The International Classificationof Sleep Disorders, Third Edition:ICSD-3)が発刊され,不眠症は①慢性不眠障害(chronicinsomnia disorder),②短期間不眠障害(short-term insomnia disorder),③その他の不眠障害(other insomnia disorder)の3つに,新たに分類された。

不眠の治療方法としては,メラトニン受容体作動薬に続いて,夜間の覚醒系に作用するオレキシン受容体拮抗薬という画期的な睡眠薬が登場してきた。一方,不眠症を診療するためには,睡眠薬の投与やその中止に関する知識も必要になるため,2013年にわが国では,「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」(委員長:三島和夫)が発表された。それと同時に,不眠の非薬物療法として,睡眠医療の専門家の間では「不眠症向けの認知行動療法(cognitivebehavioral therapy for insomnia:CBT-I)」の有効性が注目されはじめている。

本特集で,内科医のすべてが知っておくべき現代の不眠診療に必要な水準の知識を,様々な睡眠障害のケーススタディによる鑑別診断とともに少しでも学んで頂ければ幸いである。


2014年 12月

愛知医科大学睡眠科教授 塩見利明

目次

巻頭言

1 不眠と様々な睡眠障害

1.不眠は増加しているか?―疫学データから

2.不眠症の定義(DSM─5から)

3.不眠をもたらすその他の睡眠障害

トピック●現代の不眠とは

2 患者に「眠れない」と相談されたら

1.まず最初に確認すること

2.睡眠障害の分類と診断の手順

3.睡眠障害診断の手順

4.睡眠医療認定施設などへの紹介・依頼のタイミング

トピック●自立度と睡眠時間

3 ライフステージ別の対応

1.学童期

・学童期から青年期

・思春期、青年期

2.成人期

・成人期に代表的な睡眠障害―SASと睡眠不足症候群

・長時間労働を背景とする睡眠不足症候群

3.更年期

・女性の更年期

・男性の更年期

4.高齢期

・加齢に伴う生理的変化

・身体疾患の増加と睡眠障害

トピック●不眠とうつ病

4 知っておきたい睡眠薬の知識

1.ベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZA)

2.メラトニン受容体作動薬(ラメルテオン)

3.その他の睡眠改善薬

トピック●新しいオレキシン受容体拮抗薬
(スボレキサント)

睡眠薬Q&A

Q1)BZ系睡眠導入薬でせん妄や一過性前向性健忘が起きることがあるが,認知症との関連は?

Q2)服薬コンプライアンスを高めるには

Q3)高齢者に投与したところ夜間にふらついて転倒したが,どうすればよいか?

Q4)アルコール常飲者への処方はどうすべきか?

Q5)仕事で運転する人への処方の注意点は?

Q6)睡眠改善薬とはどのようなものか?その問題点は?

5 不眠の非薬物治療

1.不眠症とは?

2.睡眠日誌とアクチグラフの応用

3.不眠症向け認知行動療法(CBT-I

トピック●高齢発症のてんかん

6 ケーススタディ

CASE 01)寝付きが悪くなかなか眠れない

CASE 02)熟睡感がなく頭がぼんやりして血圧も高い

CASE 03)足がむずがゆくてたまらない

CASE 04)夜中に何回もトイレに行きたくて目が覚める

CASE 05)眠れなくて気分が悪く食欲もない

CASE 06)明け方近くまで寝つけず,いったん眠ると昼過ぎまで目が覚めない。夕方から眠くなり,起きていられず早朝に目が覚める

CASE 07)授業中にしょっちゅう居眠りをしてしまう

CASE 08)寝ている間に歩き回ってしまう

CASE 09)夢をみている時に暴れてけがをする

CASE 10)寝言と嗅覚障害を伴い認知機能が低下

7 診療こぼれ話

ケーススタディ(1)

CASE 01)眠れない―睡眠状態誤認(その1)

CASE 01)眠れない―睡眠状態誤認(その2)

CASE 03)PSG機器を持っているのに,残念

ケーススタディ(2)

ペットロスにて不眠となったうっ血性心不全

OSAS と不眠の関係

睡眠呼吸障害とその他睡眠障害

トピック●不眠症のCAP 解析

8 用語解説

9 巻末資料

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書籍情報

  • ISBN:9784784947310
  • ページ数:134頁
  • 書籍発行日:2014年12月
  • 電子版発売日:2015年2月12日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

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