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週刊日本医事新報 11月特集号 患者満足度を上げる院内・院外広報

  • ページ数 : 104頁
  • 書籍発行日 : 2014年11月
  • 電子版発売日 : 2015年1月16日
¥1,320(税込)
ポイント : 24 pt (2%)
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商品情報

内容

患者さんが思うように集まらない…広告を出しても効果がよくわからない…そんな悩みはありませんか?

そもそも広報とは何かというお話から、掲示物の管理、イベントの開催、ホームページの作成など、自院の魅力を発信する方法や、来院した患者さんの満足度を上げるためのヒントを、実例を交えて紹介しています。
あってよかったといわれる施設をめざして、ぜひ一読頂きたい特集です。

序文

まえがき

この特集は,医療機関や介護施設が,関わりのある専門連携機関や地域住民,その第一線で援助にあたる多くの医師・専門職とのコミュニケーションを通じて,より質の高いヒューマン・サービスができるよう改革して行くために書きました。コミュニケーションは人:人という1:1の基本を押さえつつ,一方で「1:∞」という組織と社会のコミュニケーション,つまり医療・介護施設の「広報」について考えて行くものです。当然のことながら,福祉の森に佇む医療や介護の広報ですから,泣く子も黙る「広告規制」の理念を最大限に配慮していくつもりです。


では,あなたはいま,「広報」という言葉を目の前にして,どんなことを連想しますか。街の一角にひっそりと立っている広報掲示板や企業の不祥事などでテレビの取材を受ける広報責任者,社長室の一角にある広報室が思い浮かぶかもしれません。一般に持たれている広報のイメージや認識は,企業や官公庁が行う「お知らせ」や,催事の「案内情報」,またはそのための諸活動でしょうか。それはその通り,間違いではありません。しかし,広報は通常コミュニケーションの姿勢をとりながら,必ず予算を付けて目的に向かう組織活動ですから,理解によって多様で高度な経営戦略にも関わることもあります。いえ関わるべきだというのが筆者の思いです。


ちょっと難しく感じるかもしれませんが,実は「広報」には,論理を学ぶという視点はあまりなく,情報の読み書きを「身に着ける」程度です。むしろよい姿勢で問題に向き合うことのほうが大切なのです。もちろんどんな仕事でも課題がある以上,その把握や認識のために学ぶことは沢山ありますが,いま実践しようとする広報の原則そのものは,頭の片隅においておけばよいのではないでしょうか。


問題は,様々な事実を理解可能なように工夫して,相手に適切に伝えて行こうとする場に生起します。「技術より熱意」です。それを丁寧に掬い取り,次の次元に生かしていくことで少しずつ「適切な広報」が生まれてくる,そんな感じです。その意味でいえば,広報は,クルマの運転に似ているかもしれません。適切なハンドル捌き,適切なブレーキ操作,適切なスピード。時には,天候や道路事情,もちろん同乗者や自分の予定など,すべての条件を適切に処理することが求められて行くのが広報です。適切はまさにその時のHIS(あなた・わたし・みんな)を満足させる判断基準と言ってよいと思います。「たかが広報,されど広報」というわけです。


さて,ここから先の,この特集の中心となる食材は,いま述べたように「病院広報」です。それがどうしたのかと言いますと,ここでいう「病院広報」の意味は病院が行う広報ではなく「みんながいう病院」,日本HIS研究センターの造語であるということです。つまり医療法でいう病院ではなく,医師が診察してくれる組織の広報という意味であることをご承知下さい。そうでないと利益を死守せんとする一般企業のサルマネ広報になり適切でなくなります。ここはシッカリと線引きしておかないと,宣伝上手な医療施設という印象になってしまうだけです。


このように広報は,どこかのサルマネではなく,「独自の」ものの見方考え方が大切なのです。ここがシッカリすると,広報だけでなく経営やサービス,つまり広報とは無縁のような仕事もグッとよく見えてきます。なぜなら,よい結果を導きだすためには,よい判断が必要であり,よい判断のためには,よい考えや知識が必要だからです。

目の前の,足下の出来事も,組織全体(みんな)が同じ方向に向いて考えるようになります。それらは組織文化と言い言葉を不要とします。組織文化は自然にみんなが思う方向に目線を整えていきます。そうです。職員に対しても,患者さんに対しても,連携先にも一般市民に対しても,この一貫した安心感の上に「信頼」というバッジが与えられるのです。

いかがですか。これは「買って下さい」というだけのメッセージ,たとえば目を惹くだけの「広告」ではできません。多くの「広告」の本音は,自利(自分の利益)が隠されているから,心からの信頼は見つけにくいというのが常です。自利にも2つあると思います。

1)自分の利益をとるために,相手の利益を考えない

2)自分の利益をとるために,相手の利益を(真剣に)考える


当然,広報は2)の考えに立脚し,社会貢献(Social Good)を考えて理念を前に出します。社会貢献は「収益事業」を通してするのではなく,計画した事業の収益の一部を(次元を変えて)行うものです。社会貢献になるためには,まず「頑張って利益を出す」のが常識です。その意味で,利益を出すことを求められる医療サービス商品は,社会貢献とは言いません。


広報とは深く広いものであり,関わりのある人々,社会の共同体とともに,それぞれの明日を考えていく仕事です。「広報誌を発行しているから広報をしている」と勘違いしていた先生方,それを正しく修正し,きちんとやれば,"Social Good",みんな諸手を挙げて集まってくれる時代になりました。 それでは,病院広報の詳細や方法のひとつひとつを見ていくことにしましょう。


NPO法人日本HIS研究センター

石田章一

目次

1章 広報の本質を見極める

(1)医療サービスの特性を知る

1. サービスとは何か

2. 組織とは何か

(2)病院広報の社会的な役割

1. 地域での役割を明確にする

2. 正確に伝える仕組みが必要

(3)病院広報の定義と目的

(4)病院広報の対象

(5)院内広報の本質

(6)医療広告と広報

(7)病院広報から病院ブランディングへの途

2章 「伝える」は広報のエンジン

(1)「病院広報」がめざすもの

(2)情報のホスピタリティ・サイトの運営

(3)病院広報誌の企画と発行

(4)院内掲示物の管理

1. 癒しの環境への対応

2. 「施設内掲示・適正化10カ条」を読み解く

(5)イベントの企画と開催

1. 見学会を兼ねた交流機会

2. 自院での「健康講座」の開講

3. 図書コーナーの設置

(6)マスコミとの情報交流

3章 「聞く」ことで新しい前進

(1)地域社会の声を「聞く」広報

(2)社会満足(Social Good)をめざす広報

(3)アンケートで「聞く」こと

(4)ご意見箱から"聞こえてくる"もの

(5)市民と対話で癒し合う

(6)職員の声が聞こえない!

(7)相談窓口や地域連携室の活用

4章 「変える」で生まれる真価

(1)認識ギャップを調査する

(2)認識ギャップのつかみ方

(3)ワークショップによる問題解決とは

(4)「はとはあと」評価の活用

(5)HIS で安心を支える病院づくり

5章 病院広報・企画表現のスキル

(1)わかりやすくする表現法

1. 直感的理解を意識する

2. わかりやすさを理解する

(2)マスメディアへの対応の要点

(3)緊急時の広報態勢

(4)KJ 法での広報定義の進め方


*資料編

■NEWS■

●振り返り1week(2014.11.20-26)

●[特定健診・特定保健指導]積極的支援で翌年度医療費に抑制効果 -厚労省WGが20~23万人のレセプトデータ分析

●news topics

・「社会保障充実のスケジュール見直し」-衆院解散で安倍首相

・国家戦略特区の先進医療実施機関の要件を了承-中医協総会

・医療専用IDの創設求める-三師会、マイナンバー活用で

・地域医療構想の協議会メンバーで厚労省案-医師会など

・地域医療のための新基金交付先決定-官民比率は1対3に

・再生医療関連2法が施行-薬事法は「医薬品医療機器等法」に改称

・HPVワクチン問題、51施設が協力医療機関に

■お茶の水だより■

増税延期-社会保障政策を明示すべき

■感染症発生動向調査■

2014年第45週(11月3~9日)

■プラタナス■

●平成田舎医者考-四万十のほとりにて(小笠原望)

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対応機種

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    iOS 10.0 以降

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  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784784947270
  • ページ数:104頁
  • 書籍発行日:2014年11月
  • 電子版発売日:2015年1月16日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


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※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。