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小児・若年者の起立性頭痛と脳脊髄液減少症

中川 紀充 (編者) / 小林 修一, 髙橋 明弘, 高橋 浩一 (著)

株式会社 金芳堂

177 頁  (2014年11月)

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リリース日: 2016年04月28日

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診療実践から得られた知見や症例をもとに丁寧に解説

小児・若年者の脳脊髄液減少症を扱った専門書ですが、この疾患と密接な関係にある起立性頭痛に関して、頭痛診療の視点から掘り下げて解説したのが他に類を見ない最大の特徴です。
画像検査情報や種々のテストなど貴重な臨床データも豊富で、この分野の診療には欠かせない一冊。

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診療実践から得られた知見や症例をもとに丁寧に解説。特に脳脊髄液減少症の症状で最も特徴的な起立性頭痛を頭痛診療の視点から詳述。画像検査や種々のテストデータも豊富。


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筆者が医師になった20 数年前,「起立性頭痛」「低髄液圧性頭痛」などの症状名は,聞き慣れないものであった。当時の教科書を見直しても「牽引性頭痛」があるのみで,腰椎穿刺後やシャント手術などに関わる特殊な頭痛と考えられていた。最近では,よく知られるようになったが,「起立性頭痛は,起き上がって15 分以内に増悪するもの」,「脳脊髄液減少症の起立性頭痛は,歩いて病院へ来られないほど強い」などの誤った認識は,現在でも少なくないようである。また,小児・若年者に脳脊髄液減少症は発症しない,または稀な病態であるとする意見もある。実際に,脳脊髄液減少症患者は存在するし,稀なものでもないと考えている。日常診療において,一般的な画像検査(頭部CT,MRI など)で異常を認めにくいことから,見過ごされているのが現状であろう。起立性調節障害,心因性,外傷後頭痛,その他の診断を受けている場合が多いと考える。

本書は,小児・若年者の起立性頭痛,脳脊髄液減少症について述べている。第Ⅰ部では,頭痛診療の視点から「起立性頭痛」に着目し,実際の病状や診察方法,診断,治療についての知見が詳述されている。本年代の「起立性頭痛」の訴えでは,起立性調節障害・体位性頻脈症候群と脳脊髄液減少症との鑑別は大切であり,この点について解説もされている。第Ⅱ部では,3 名の筆者が10 年近く脳脊髄液減少症診療に取り組むなかで,多数の小児・若年者症例を診療してきており,その経験に基づいて診断と治療について記した。

現在,厚生労働省の研究班により脳脊髄液減少症の診断・治療法の確立に関する研究が進行中であるが,診断確定例以外の周辺病態については,まだ行われていない。さらに,小児・若年者例の検討については,未定である。本書は,研究班のこれまでの成果を踏まえながら,小児・若年者例の特性を考慮したものである。

今後の新たな知見にも,柔軟に対応していくつもりである。


2014年 8月

明舞中央病院脳神経外科
中川紀充




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Ⅰ.頭痛診療という視点から見た小児・若年者の起立性頭痛

1 総論 ― 小児・若年者の頭痛診療における起立性頭痛の位置づけ

1.小児・若年者において特に重要な頭痛は何か?

2.片頭痛以外の重要な頭痛としての起立性頭痛

3.起立性頭痛の検出方法をめぐる問題

4.潜在する起立性頭痛の問題

5.小児・若年者における起立性頭痛の特異性


2 各論 ― 小児・若年者の起立性頭痛をめぐる問題と慢性化回避のstrategy

1.起立性頭痛の病態とその検出法

2.Lumbar-uplift test (LUP test)

3.起立性頭痛の臨床的特徴

4.LUP testを取り入れた低髄液圧性頭痛のスクリーニング

5.低髄液圧性頭痛への最初のアプローチ ― 持続性・連日性頭痛の鑑別診断 ―

6.LUP test陽性頭痛(起立性頭痛)を引き起こす原因疾患

7.小児のPOTSをめぐる問題

8.LUP test陽性頭痛(起立性頭痛):外来での初期対応と改善の乏しい症例への対応

9.症例 Illustrative cases

Ⅱ.(小児・若年者の)脳脊髄液減少症

1 小児・若年者の脳脊髄液減少症の概要


2 脳脊髄液減少症の病態,症状について

1.脳脊髄液減少症の病因・病態

2.脳脊髄液減少症の発症原因・誘因

3.脳脊髄液減少症の症状


3 病名について(成人例を中心として)

1.低髄液圧症

2.脳脊髄液漏出症

3.脳脊髄液減少症

4.初期対応における病名


4 検査

1.頭部CT・MRI

2.脊随MRI/MRミエログラフィー

3.RI脳槽・脊髄液腔シンチグラフィー

4.CTミエログラフィー

5.その他:硬膜外生理食塩水注入試験


5 治療

1.外来での保存的治療

2.入院による保存的治療

3.治療としての硬膜外生理食塩水注入

4.ブラッドパッチ治療について

5.各施設の症例

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