放射線医学 放射線医学総論

  • ページ数 : 184頁
  • 書籍発行日 : 2012年1月
  • 電子版発売日 : 2012年7月21日
¥5,060(税込)
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商品情報

内容

全9冊からなる「放射線医学シリーズ」
放射線物理学、放射線生物学、CTやIVRにおける医療被曝や安全管理、放射線障害について詳しく解説。放射線医学の基礎から臨床までの知識と理解を深めることができる一冊。
医学生から研修医、診療放射線技師、看護師におすすめのテキスト。

序文

この放射線医学シリーズは,全9巻からなる放射線の全領域を網羅した医学書である.本書では第一線で活躍しておられる先生方に,放射線医学総論について執筆していただいた.はじめに,放射線医学の基礎といえる放射線の種類・意義など放射線そのものについての項目がある.折しも今年は東日本大震災という未曾有の大惨事により福島第一原子力発電所から多量の放射性物質が外部に漏れ出た.原発周辺はもとより,広く東北関東一円にまで放射能汚染をもたらしている.当然のことながら,放射線は目に見えず,感じることもできない.このことが,一層市民の不安を駆り立てている.テレビや新聞では,連日,放射能汚染について報道されていた.今回の事故で,放射線の専門家である我々は改めて放射線について考えることが必要とされ,正しい知識とデータに基づいた正確な判断が求められている.本書では,放射線物理学,放射線生物学,CTやIVRにおける医療被曝や安全管理,放射線障害について詳細に記述していただいた.

画像診断は大きく分けて,X線撮影(単純X線撮影・X線透視撮影),CT,MRI,超音波,核医学検査(PET/CTを含む)がある.いずれの診断装置においても診断能の向上や快適性を目指した進歩・発展が目覚ましい.特にX線撮影においてはCRをはじめとするデジタル化の波が押し寄せてきている.CTではMDCTに代表される高速撮影技術が画像診断に大きなブレイクスルーをもたらした.また,3テスラMRIの登場による高磁場MRI装置も普及してきている.超音波では3次元表示や他画像参照などの新機能が診断に寄与している.CT・MRI・超音波の検査において,病変の検出や診断をより確かなものにしてくれる各種造影剤は,現在多くの種類が開発され利用可能である.核医学検査においては次々と新しい放射性医薬品が開発され,またPET/CTなど他のモダリティーと融合された装置の臨床利用により診断能の向上が図られた.著者の先生方には,基礎から最新情報までを盛り込んでいただいた.

また,画像診断とともに放射線医学の大きな柱であるIVR・放射線治療は,その低侵襲性により臓器機能温存や早期社会復帰に寄与しており,近年社会的需要がますます高まっている.本書においてもIVR,それから放射線治療の基礎知識について概説していただいた.HCC の標準治療の地位を確立し保険収載されているラジオ波焼灼療法については別項を設けて解説していただいた.

放射線診断専門医認定試験の受験資格や資格更新には安全管理(旧被ばく・管理),医療の質(旧IT),遠隔画像診断の講習会出席が必要となった.放射線診断専門医としてこれらの知識の習得は,今後ますます重要になってくるとの判断からである.本書においても,遠隔画像診断,画像診断の医療情報システム,医療情報システムの安全管理の項を設け,詳細に記述していただいた.理解の助けとなれば幸いである.

放射線医学に関する社会的課題として,オートプシー・イメージング(死亡時画像診断),マンモグラフィ(乳腺X線撮影),骨粗鬆症がある.死因究明の手法として有用なオートプシー・イメージングは今後認定医制度が始まり,ますます普及すると予想される.近年,乳がん検診の早期受診を勧めるピンクリボン運動などの啓発キャンペーンにより,乳がん検診の受診者が増加している.乳がん検診において,マンモグラフィは乳がんの早期発見に威力を発揮する.超高齢化社会である日本国民にとって骨粗鬆症は大きな問題であり,骨粗鬆症の診断・治療による骨折の予防は,寝たきりの防止や医療経済的にもきわめて有益である.これらについては別項を設けて詳細に記述していただいた.

このように本書は,放射線医学を理解する上で不可欠と考えられる基本的な多くの情報を含んだ内容となっており,日常診療において,多くの読者のお役に立てるものと確信している.


平成23年 12月

編集代表 富山 憲幸

目次

1. 放射線の種類と意義

2. 放射線の量と単位

3. X線検査装置・機材およびX線検査の種類

4. CT(computed tomography)

5. マンモグラフィ(乳房X線撮影)

6. MR(I magnetic resonance imaging)・MRS(magnetic resonance spectroscopy)

7. 超音波検査

8. 骨塩定量

9. 医療被曝の軽減とその安全管理

10. CT被曝

11. 放射線障害

12. 放射線治療の基礎知識

13. 各種造影剤の種類と用法(X線検査,CT,MRI,US)

14. 放射線物理学

15. 放射線生物学

16. 画像診断の医療情報システム 

17. 医療情報システムの安全管理

18. 遠隔画像診断

19. IVR(interventional radiology)

20. IVRにおける被曝

21. ラジオ波焼灼療法(RFA)

22. オートプシー・イメージング(死亡時画像診断)

23. 核医学の基礎

24. 診断・治療用放射性医薬品

25. 核医学検査・SPECT(single photon emission computed tomography)

26. PET/CT(positron emission tomography/CT)

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書籍情報

  • ISBN:9784765315074
  • ページ数:184頁
  • 書籍発行日:2012年1月
  • 電子版発売日:2012年7月21日
  • 判:A4変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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