Crosslink 理学療法学テキスト 理学療法評価学

  • ページ数 : 432頁
  • 書籍発行日 : 2022年3月
  • 電子版発売日 : 2022年3月9日
¥5,500(税込)
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商品情報

内容

講義,実習,臨床に! 広く長く活用できる,オールカラーの新テキスト!

理学療法学専門科目に対応し,講義・実習・臨床まで広く長く活用できる新テキスト。平易な表現を用いながらも詳しく記述した本文と,図表を多用した紙面で理解しやすく,どこに重点を置いて学習すべきかが一目でわかる構成。また,さまざまな角度からの情報を盛り込んだ囲み記事も充実。
本巻では,臨床における理学療法の流れ(情報収集 → 面接 → 理学療法基本評価 → …)に沿って,さまざまな評価法を解説。各検査ごとに目的(“何を”みるか)や手段(“何で”みるか)を明確に記載し,学生でもわかりやすい内容となっている。

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序文

編集の序


理学療法とは,理学療法士が物理的な手段を用いて人の体の動きをコントロールする医療技術や,痛みや不具合の緩和や除去を目的として行われる治療法を指します。治療を行うにあたり理学療法士は,運動学を基盤としてさまざまな医学知識を総動員することにより,患者さんの体の状態を正確に理解する必要があります。その際に用いる「理学療法評価」技術は,理学療法の本質を問う重要な役割をもっています。なぜならばA という時期の評価結果とB という時期の評価結果を比較して差があれば,その差こそがリハビリテーション医療,理学療法による治療効果ということになるからです。

理学療法評価は基本的にどの患者さんに対しても同じプロセスで行われる必要があり,取り出す情報は常に高い精度が求められます。そのため我々理学療法士は,患者さんの前では「精密機械であるべき」ということになります。すべての理学療法士の評価の仕方を共通させることができれば,評価技術の向上に必ずつながります。臨床データの蓄積にもつながりますので,患者さんの利益になることは間違いありません。しかし,今日の臨床現場では,500〜800 種類にものぼる評価法が存在しています。医療や福祉の質の向上を考えると,できうる限り臨床的に有用性が高い評価方法を選ぶこと,そして使用する評価方法の標準化をすることが求められています。この本は,そのような目線で編集しています。

本書の執筆は,日本の理学療法をリードされる先生方にお願いしました。標準的理学療法に関する解説を軸として,役立つヒントやコツを織り交ぜていただき,「何をみるか」「何でみるか」といった学び手の目線に立った切り口で,わかりやすく執筆していただきました。イメージをつかむためにイラストや写真も多数使用していただいております。本書を読んで,読者が授業を受けたり,先輩や指導者とディスカッションしたりしているように感じてもらえれば幸いです。そして,臨床現場に入ってからも新たに学んだことを書き加えながら活用してもらったり,研究のたたき台を作るときなどに使ってもらえる本になれば嬉しく思います。

私は『Crosslink テキストシリーズ』の企画段階から携わらせていただきました。「Crosslink 」は文字通り,基礎と臨床,基礎と研究,そして臨床と研究,それぞれをつなげるように解説された新しいタイプの教科書となっています。ぜひ多くの学生の皆様に本書を卒後も継続的に使っていただければと思います。そして,一つでも多くの理学療法が誕生することを願っています。


2022年1月

中山恭秀

目次

第1章 患者をみる前に(理学療法士の役割)

(1)理学療法評価の意義と目的  [中山恭秀]

1 患者をみる前に

2 理学療法評価の意義

(2)理学療法における評価の目的と臨床的STEP  [中山恭秀]

1 理学療法評価の目的

第2章 理学療法評価の準備

(1)障害モデル  [藤澤宏幸]

1 障害モデルとは

2 Nagiモデル

3 NCMRRモデル

4 国際障害分類試案(I CI DH)

5 国際生活機能分類(ICF)

6 行動制約モデル

7 モデルの選択と活用方法

(2)理学療法評価プラン  [中山恭秀]

1 概説

2 理学療法評価プランの実際

3 現実論

4 効果の検証は厳密に

第3章 Step1 情報収集

(1)疾病に関する情報  [樋口謙次]

1 疾病に関する情報とは

2 病歴

3 画像検査

4 血液・生化学検査

5 超音波診断装置

6 体組成検査

(2)個人情報(家庭情報)  [中山恭秀]

1 概説

2 氏名・年齢・性別

3 家族構成・キーパーソン・その他の身辺情報

第4章 Step2 面接(問診と観察)

(1)問診  [中山恭秀]

1 問診とは

2 家屋

3 居住区域・環境,活動範囲

4 職業と社会的役割

5 主訴とニーズ,デマンドとホープ

(2)観察  [中山恭秀]

1 観察する際のポイントとは

(3)心理状況への配慮  [中山恭秀]

1 障害受容とは

第5章 Step3 理学療法基本評価(検査・測定・観察・分析)

(1)バイタルサイン  [中山恭秀]

1 バイタルサインとは

2 意識

3 血圧

4 脈拍

5 呼吸数

6 酸素飽和

7 体温

(2)痛みやしびれ  [森下慎一郎]

1 痛みやしびれとは

(3)形態測定  [中山恭秀]

1 形態測定とは

2 身長・体重・体格指数

3 肢長

4 周径

⃝まとめ

(4)関節可動域  [石田和宏]

1 関節可動域とは

2 関節可動域測定とは

(5)筋力  [小林 武]

1 筋力評価とは

2 MMT

3 HHDを用いた筋力測定

4 motricity index

510 RM

(6)感覚検査  [坂本淳哉]

1 感覚と感覚検査(概説)

2 触覚

3 温度覚

4 痛覚

5 深部感覚

6 複合覚

(7)バランス  [浅賀忠義,長谷川直哉]

1 バランスとは

2 静的バランスと動的バランス

3 姿勢戦略と姿勢反応

4 立位

5 座位

6 重心動揺計

(8)動作  [帯刀隆之]

1 動作とは

2 動作の観察

3 分析のための観察視点

4 観察の進め方

(9)姿勢  [中俣 修]

1 姿勢とは

2 姿勢の観察とランドマーク

3 姿勢と動作の関係性

4 姿勢の保持能力

5 異常姿勢

(10)歩行  [中江秀幸]

1 歩行とその評価

2 観察と分析方法

3 運動学的指標について

4 時間距離的指標

5 運動力学的指標

6 歩行補助具の選択  [中山恭秀]

(11)歩行の耐久性  [坂本由美]

1 歩行の耐久性とは

2 Borg scale

36 分間歩行テスト(6 MWT)

4 生理的コスト指数(PCI)

(12)日常生活活動(動作)(ADL・BADL,IADL・APDL)  [中山恭秀]

1 概説

2 観察と分析の項目

3 代表的なADL評価指標

第6章 Step4 疾患特異的機能評価

(1)運動器疾患

1 運動器疾患と理学療法  [吉田啓晃]

2 頸部(頸椎)疾患

3 胸部疾患

4 腰部(腰椎)疾患

5 仙腸部疾患

6 肩関節疾患

7 肘・手関節疾患

8 手指疾患

9 股関節疾患  [木下一雄]

10 膝関節疾患

足関節疾患,その他

運動力学的検査(荷重検査)

(2)反射・筋緊張異常  [原田和宏]

1 代表的な反射と筋緊張異常

(3)分離運動  [原田和宏]

1 分離運動の評価

(4)脳神経検査  [原田和宏]

1 脳神経由来の機能障害と検査

(5)高次脳機能  [中村智恵子]

1 高次脳機能障害とは

2 失認(症)

3 失行(症)

4 失語症

(6)協調性検査  [中村智恵子]

1 協調性検査とは

2 評価法

(7)脊髄支配・電気生理学的検査  [浦川 将]

1 電気生理学的検査で何がわかるか

2 筋電図の基礎知識

3 神経伝導検査

4 針筋電図

5 誘発電位

(8)呼吸機能検査  [古川順光]

1 呼吸機能検査とは

2 聴診器による聴診

3 スパイロメトリー

4 フローボリューム曲線

5 呼気ガス分析

(9)循環機能検査  [古川順光]

1 循環機能検査とは

2 心電図の意味

3 運動負荷試験

4 METs

(10)小児疾患  [木元 稔]

1 小児における評価法の選択と結果の解釈

(11)精神疾患  [仙波浩幸]

1 精神疾患・精神症状

2 認知症とその評価

3 精神・心理機能評価法(認知機能評価)

第7章 Step5 疾患特異的重症度評価

(1)代表的な疾患特異的評価指標と重症度分類  [中山恭秀]

1 脳卒中

2 脊髄損傷

3 関節リウマチ

4 慢性呼吸器疾患

5 心疾患

6 腰痛

7 変形性股関節症

8 変形性膝関節症

9 切断

10 糖尿病

11 .がん

12 .パーキンソン病

13 .筋ジストロフィー

14 筋萎縮性側索硬化症(ALS)

15 .脊髄小脳変性症(SCD)

16 .重症筋無力症(MG)

第8章 Step6 患者が思う病気と生活の関係

(1)QOLの評価  [中山恭秀]

1 概説

2 代表的な評価指標

第9章 理学療法プログラムの立案に向けて

(1)理学療法評価の後に実施する統合と解釈  [中山恭秀]

1 統合と解釈

(2)理学療法評価結果を解釈する際の7つのポイント

1 理学療法評価を追跡して行う

2 動作の遂行と関節可動域を結びつけて考える

3 背臥位から立位,そしてその先にある日常生活動作を考える

4 動作能力とLSAをつなげて目標を考える

5 歩行補助具の適応を評価する

6 受傷・発症した原因を考え,元の生活に戻るという視点をもつ

7 フレイル・サルコペニアを考える

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書籍情報

  • ISBN:9784758320009
  • ページ数:432頁
  • 書籍発行日:2022年3月
  • 電子版発売日:2022年3月9日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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