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シリーズ生命倫理学 第17巻 医療制度・医療政策・医療経済

今中 雄一, 大日 康史 (編)

丸善出版 株式会社

294 頁  (2013年2月)

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第17巻は医療制度・医療政策・医療経済を扱い、アジア、オセアニア、アメリカ、ドイツ、スウェーデン各国の状況を紹介する。医療を安全に推進するための法政策、感染症対策としての医療経済、国際的な健康水準の現状把握、国家・地域間の健康格差の要因や原因、その格差を最小限にするための対策や政策などを研究する国際保健学について論じ、我が国における医療安全推進のための取り組みとして、医療事故情報の収集、医療事故の原因解明と分析についてその目指すべき方向性と課題を検討する。医療を安全に推進するための法政策、感染症対策としての医療経済、国際的な健康水準の現状把握、国家・地域間の健康格差の要因や原因、その格差を最小限にするための対策や政策などを研究する国際保健学について論じる。我が国での医療安全推進のための取り組みとして医療事故情報の収集、医療事故の原因解明と分析についてその目指すべき方向性と課題を検討する。

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第17巻は医療制度・医療政策・医療経済を扱い、アジア、オセアニア、アメリカ、ドイツ、スウェーデン各国の状況を紹介する。医療を安全に推進するための法政策、感染症対策としての医療経済、国際的な健康水準の現状把握、国家・地域間の健康格差の要因や原因、その格差を最小限にするための対策や政策などを研究する国際保健学について論じ、我が国における医療安全推進のための取り組みとして、医療事故情報の収集、医療事故の原因解明と分析についてその目指すべき方向性と課題を検討する。医療を安全に推進するための法政策、感染症対策としての医療経済、国際的な健康水準の現状把握、国家・地域間の健康格差の要因や原因、その格差を最小限にするための対策や政策などを研究する国際保健学について論じる。我が国での医療安全推進のための取り組みとして医療事故情報の収集、医療事故の原因解明と分析についてその目指すべき方向性と課題を検討する。


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緒 言

本巻のミッションは,医療制度・政策の全貌を描出し,重要課題とその解決策に関連する情報を提供し,将来の社会設計・医療制度設計に資することである.「シリーズ生命倫理学」の内の一巻として,生命倫理の視座を底流に据え,医療システムの現状と持続性ある将来像について論じる.これまでにない多角的な陣容(法学・行政学,倫理学,経済学,医学・社会医学及び行政を含む)で,資源の分配,効率性,公正性,質と安全,超高齢社会,財源確保といった重要課題に,理論と制度の両面から実践的に迫る.


医療制度・政策・経済-概論

まず,「医療制度・政策・経済―概論」として,今中雄一が「医療の質,経済性,公正性,そして制度づくり(第1章)」にて,医療の質,効率,公正についてデータを以て可視化し,政策やシステムを構築していくというこれからの姿を,具体的実例を用いて論じる.


保健医療政策における決断と展開

さらに,「保健医療政策における決断と展開」について,保健医療政策におけるホット・トピックを取り上げ,第2章から第5章において解説する.まず,蔵田伸雄氏が,政策上の決断において重要な,有限資源の分配,優先順位づけの問題について,特に倫理学的側面から,「医療資源分配(第2章)」を論じる.玉城英彦氏が,自らの実践活動と研究に基づき,「国際保健(第3章)」を論じる.国際保健活動は,現状分析,有限資源と効果的方法を以て計画立案し,実践するという,医療制度づくり全体の縮図となっている.また,保健医療のリスク管理,クライシス・マネジメントで,倫理,経済,社会の側面で最も先鋭的な場面が生じるのが感染症対策である.これについては,大日康史,菅原民枝氏が,「感染症対策における生命倫理(第4章)」を論じる.一方で,中長期的視野で予防を含めた計画的な政策が必要となるのが,生活習慣病である.河口明人氏が「生活習慣病と健康政策(第5章)」にて論じるこの領域は,保健医療において社会的にも経済的にも最も大きな領域の一つである.


世界の医療政策

今後の政策や制度づくりの選択肢を設計していく際には,海外の政策・制度も参考にすることが有効である.そこで,第6章から第9章では「世界の医療政策」を紹介し議論する.まず,猪飼宏氏が,「アメリカの医療政策(第6章)」において,自由主義の強い国であるアメリカでの医療制度・政策の経緯を概観し解説する.隣国のアジア,オセアニア地域でも,さまざまな医療制度改革が行われており,林田賢史氏が「アジア・オセアニア地域の医療政策・医療保障制度(第7章)」として韓国とオーストラリアの状況について解説する.一方で,社会福祉大国スウェーデンにおける制度に学ぶところは大きい.「スウェーデンの医療における基本法制―医療安全推進のための法政策)(第8章)」では,千葉華月氏が,法学的視点から主に医療安全に係る基本法制を論じる.また,日本の社会保障制度の源流はドイツに遡る.「ドイツの医療政策(第9章)」の経緯と現状について福田治久氏が解説する.


保健医療の質・経済性の向上のための政策・制度

次に,我が国に視点を戻し,具体的な「保健医療の質・経済性の向上のための政策・制度」について,第10章から第12章で論じる.保健医療の質や効率を向上させていくために具体的にどのような施策がとられてきているか,「保健・医療の行政学(第10章)」として,烏帽子田彰氏,曽根智史氏,村上玄樹氏,笽島茂氏,佐々木昌弘氏といった,研究のみならず現場と政策のいずれにも深く関与されている立場から共同で解説する.特に,この十数年は,医療安全に係る制度・政策や現場での実践は大きな変革をみた.その現場と政策に関与してきた橋本廸生氏が「医療安全の実践と政策(第11章)」を解説する.さらに,振り返って医療システムの評価を経済学的に行うことについて,吉田あつし氏,川村顕氏が「医療システムの経済分析(第12章)」で解説する.


医療システムの持続性

最後に,第13章から第15章では「医療システムの持続性」を議論する.医療システムの持続には,財源確保が必須であることはいうまでもないが,少子高齢化の中,医療を含む社会保障財政は悪化の一途をたどり重大な社会問題となっている.まず,「医療の財源(第13章)」において財政政策実践と研究の両者の立場から,上田淳二氏が,現状と将来を見据えたその課題について具体的に論じる.我が国は世界に冠たる超高齢社会であり,少子高齢化はさらに進行し,社会保障財源の確保は困難と化す.そうした現状を踏まえ,元国立社会保障人口問題研究所社会保障基礎理論研究部長として政策研究を行ってきた府川哲夫氏が「人口問題と医療政策(第14章)」を論じる.最後に,国民健康保険の広域化や保険料の将来シミュレーションを行ってきた大坪徹也氏,後藤悦氏,今中雄一により,「医療保険システムの持続性(第15章)」について解説する.


以上のように,本巻は,これまでになく,学術的に多方面からなる陣容で構成され,かつ,行政・学問それぞれの立場からも参画を得て,医療制度・政策に迫るものである.本巻が医療制度・政策の将来設計,あるいはそのための学術研究や政策研究・開発の一助となれば幸いである.


第17巻編集委員 今中 雄一

大日 康史


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第1章 医療の質,経済性,公正性,そして制度づくり

第2章 医療資源分配

第3章 国際保健

第4章 感染症対策における生命倫理

第5章 生活習慣病と健康政策

第6章 アメリカの医療政策

第7章 アジア、オセアニア地域の医療政策・医療保障制度

第8章 スウェーデンの医療における基本法制――医療安全推進のための法政策

第9章 ドイツの医療政策

第10章 保健・医療の行政学

第11章 医療安全の実践と政策

第12章 医療システムの経済分析

第13章 医療の財源

第14章 人口問題と医療政策

第15章 医療保険システムの持続性

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