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シリーズ生命倫理学 第9巻 精神科医療

中谷 陽二, 岡田 幸之 (責任編集)

丸善出版 株式会社

252 頁  (2013年5月)

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リリース日: 2018年05月18日

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精神疾患の原因究明と治療開発は人間という存在を生物・心理・社会という多次元において対象とするものであり、倫理に関わる問題も複雑である。本巻は精神医学分野が伝統的に倫理問題への関心が薄かったといわれる理由、また精神医学の濫用の実例として、ナチス・ドイツや旧ソビエト連邦の歴史とともに、現代の精神科医療が直面する多様な倫理的課題などを取り上げ、日本の一般精神科医療の現状を、臨床と研究におけるインフォームド・コンセントと守秘義務、強制治療と人権、再審の神経科学を応用した治療の可能性と限界といった多方面から提示し、専門家への実践的指針ばかりでなく一般読者にも資する内容を目指した。さまざまな論者の観点から今後の精神科医療の在り方を検討する。

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「シリーズ生命倫理学 全20巻」の読者対象は、

(1)医療関係者(医師、看護師、コメディカルなど)、

(2)介護・福祉関係者、

(3)生命倫理に関心のある人文・社会科学系研究者、法律実務家、学生などです。


本シリーズは、専門外の人にもわかるように、極力平易に執筆されています。基本事項や概念をわかりやすく説明した上で高度な事項が述べられています。もちろん、本シリーズは現場で役立つことを目指していますので、具体的な事例なども可能な限り盛り込まれています。


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緒言

生命倫理との関連で精神医学は後発分野である.周知のように,医療と医学研究の一般的な倫理原則は,ニュールンベルグ綱領(1947年)および世界医師会(WMA)によるジュネーブ宣言(1948年),ヘルシンキ宣言(1964年)などにより基礎がつくられた.一方,精神医学に特化した国際的な倫理原則は世界精神医学会(WPA)によるハワイ宣言(1977年)を嚆矢とするが,広く議論されたのは20世紀終わりからである.

精神医学分野において伝統的に倫理問題への関心が薄かった理由はいくつかあげることができる.第一に,患者を医師の裁量により保護される客体とみなすパターナリズムが他分野よりも支配的であった.精神疾患の罹患が,即,治療に関する判断や同意の不能とみなされ,患者を医師と対等のパートナーとするインフォームド・コンセントの理念が入り込む余地がなかった.研究においても精神疾患の患者に対して研究参加への同意を積極的に求める姿勢が乏しかった.

関心の遅れの第二の要因は,健康と病気の境界が不明確であるという精神疾患の特質に由来する.これは,病気でないものを恣意的に病気と判断し,治療に名を借りて反体制活動を抑圧する,精神医学の政治的濫用につながる.

多くの精神疾患では病因が特定されず,生物・心理・社会という多次元の要因を持つことも倫理問題を複雑にする.治療効果の検証が困難であり,治療技術の開発は試行錯誤となりやすい.科学的妥当性が疑わしい手法が往々にして試みられた.ロボトミーは,現在では精神医学がおかした過誤として語られている.しかし,決め手となる治療法を持たなかった当時,ロボトミーが即効的で目に見える効果をもたらす手法として歓迎された事実も忘れてはならない.

さて,精神医学倫理の代表的な課題は政治的濫用と行き過ぎた治療の強制である.前者としてはナチス・ドイツでの精神障害者の断種と安楽死の政策,旧ソビエト連邦などでの反体制活動家や宗教家に対する精神医学の濫用がよく知られている.後者は入院や薬物投与などの治療行為の強制がどこまで許容されるかという問題である.これらはいわば精神医学倫理の古典的主題ということができる.

一方,20世紀後半から精神医学・医療が多方面で発展するに従い,新たな倫理的課題が浮上した.まず,向精神薬とりわけ1990年代から急速に進められた新世代の抗精神病薬や気分安定薬の開発を背景にして,製薬企業と医師の関係のあり方が問われている.医療技術全般について言えることであるが,医師や研究者に対して企業から便宜が供与される場合,個人的利得が研究の客観性を歪める危険,すなわち利益相反が生じる余地がある.しかし,政治的濫用などの場合と異なり,どこからが倫理的な逸脱であるのかは往々にして線引きが困難である.

近年,神経科学が驚異的な進歩を見せ,精神医学の研究と臨床にさまざまな応用がなされている.その結果,脳神経倫理(neuroethics)と呼ばれる新しい課題が関心を持たれている.脳画像技術の進歩と軌を一にして脳深部刺激法や経頭蓋磁気刺激法など新規の生物学的治療の実用化が試みられている.しかしこれらの脳に直接作用する治療法に関して,かつてロボトミーの場合に経験された倫理的課題が克服されているのかは未知数である.神経科学への過度の期待は幻想を生む.ロボトミーの轍を踏まないためにも慎重な検証が求められる.

医療環境の変化も倫理と無関係ではない.精神科医療の理念が入院中心から地域中心へと舵を切って久しい.多職種の専門家と機関が共同して担う医療とケアが進展している.連携する上で患者個人の情報の共有が避けられないが,そのことが医療者の守秘義務と衝突する局面が生じる.また,地域中心の医療では心理社会的治療が重要性を増しており,従来の精神療法や作業療法に加えて,認知行動療法,訪問診療・看護などのアウトリーチ型ケア,相談活動などが普及している.これらの形態でのサービス提供者と利用者の関係も倫理の側面から検討される必要がある.さらには急増する認知症患者に対する保護と自律性尊重のバランス,他害行為により刑事司法が関与する患者の強制治療,性同一性障害者に対する性転換手術など,多様な倫理的課題に現代の精神医学が直面している.

法制度は枠組みをつくるに過ぎない.倫理すなわち専門家の自覚的で主体的な行動規範が確立されて初めて適正な医療が保証される.倫理課題がどれほど意識されるかは医療の成熟のバロメーターである.日本では精神科医療の法的整備は図られてきたが,学会組織による倫理綱領やガイドラインづくりに向けた活動,精神医学教育・研修への組み込みは立ち遅れている.本書が関心喚起の起爆剤となることを期待している.


第9巻編集委員 中谷 陽二
岡田 幸之


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第1章 精神科治療法の歴史と倫理―精神医学の濫用

1 歴史的指摘

2 現在に続く問題

3 なぜ精神医学は濫用されるのか

第2章 精神科医療の法規制と倫理

1 精神科医療における倫理とは

2 精神衛生法から精神保健福祉法への推移

3 非告知投与ないし強制的治療

4 その他の法規制

第3章 精神医学における研究倫理

1 研究倫理原則,ガイドライン(指針)

2 インフォームド・コンセント,研究説明の理解と同意の能力の問題

3 ランダム化比較試験におけるプラセボの使用

4 研究対象者の適格,除外基準の合理性

5 ブレインバンク研究

6 自殺傾向ハイリスク者を含む研究

7 利益相反(Conflict Of Interest:COI)の問題

第4章 守秘義務と守秘義務の問題

1 精神科領域における守秘義務の法的側面

2 生命倫理学と守秘義務

第5章 ロボトミー・精神外科・ニューロエシックス―いわゆる内因精神病に対する治療思想の視点から

1 精神外科前史

2 精神外科の盛衰史

3 ロボトミー後史

4 現代精神医学の治療思想

第6章 薬物療法と電気けいれん療法

1 治療開始に先立って必要なこと

2 薬物療法

3 電気けいれん療法

第7章 地域精神医療をめぐる倫理的な問題とはなにか

1 地域精神医療のありかたについて

2 情報の共有の必要性と守秘義務のあいだ

3 パターナリズムの法理,ポリスパワーの法理が検討されるとき

4 倫理的問題の解決のために

第8章 心理療法

1 倫理規定とその役割

2 心理療法における倫理的課題

3 倫理的意思決定

4 日本における心理療法家の職業倫理トレーニング

第9章 司法精神医学と倫理―鑑定・治療・研究

1 背景

2 精神鑑定と倫理

3 司法精神医療と倫理

4 司法精神医学研究と倫理

5 死刑と精神科医

第10章 性と精神科医療の倫理的側面

1 生命倫理からみた「性の問題」

2 同性愛と生命倫理

3 性同一性障害と生命倫理

4 倫理委員会答申と日本精神神経学会答申

5 生命倫理の立場から

第11章 認知症

1 超高齢化社会を迎えて

2 認知症の方々を支える倫理と権利擁護の必要性

3 認知症者への危機介入支援

第12章 自殺と精神疾患

1 自殺の要因

2 自殺の危険因子

3 自殺と精神疾患

第13章 嗜癖と依存

1 嗜癖から依存へ

2 依存から再び嗜癖へ

3 我が国の医療者における嗜癖/依存の理解

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクは現在AndroidOSには未対応となっております。何卒ご了承下さいませ。

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