運動器局所解剖アトラス

  • ページ数 : 208頁
  • 書籍発行日 : 2016年3月
  • 電子版発売日 : 2017年11月10日
¥16,500(税込)
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商品情報

内容

《最新整形外科学大系》に収録されたカラーイラストを部位別に再構成!

整形外科手術に必要な局所解剖を「上肢」「体幹」「下肢」と3つの大項目に分け手術時に必要な部位の局所解剖が一目で理解しやすく図示されており、手術に大いに役立ちます。若手の医師や医学生にオススメです。

序文

近年の医療は目覚ましい進歩を遂げている.外科的治療においても次々と新たな手術用機器が開発され,臨床応用されている.その中には,ナビゲーションシステムや内視鏡,手術支援ロボット「ダヴィンチ」などの医療機器が含まれている.さらに運動器を扱う整形外科領域では,耐久年数が長く,人体に近い機能を持った各種人工関節から脊椎固定や骨接合のインプラント,骨や靭帯などの人工生体材料が次々に開発 されている.これら最先端医療機器の開発により,より低侵襲な手術,より安全・確実な手術が可能になっている.その結果,患者への負担は軽減され,治療成績も向上し,早期社会復帰も現実化している.加えて,各種画像診断技術も画期的な進歩を遂げ,今まで見えなかった組織も鮮明な画像として描出可能となり,より的確な術前診断と治療計画が立てられるようになってきた.手術時にも,術中CT やMRI を使用しての手術まで可能となってきている.

これらの進歩は,術者にとっても,また患者にとっても益すること大であり,今後のさらなる手術機器の開発が望まれる.しかし,外科手術はやはり従来からのopensurgery が基本であり,いかなる場合でも局所解剖と基本手術手技を習得することは必須である.内視鏡手術を行う場合でも,術中に何か有事が発生したときにopensurgery に切り換えられる技術は最低限持たなければならない.このため,手術に必要な局所解剖を十分に理解しておくことは外科医にとっての必要条件であり,内視鏡手術でも,ロボット手術でも,それは同様である.このように術者は,どの手術でも,どの部位でも,どの方法でも,先ずは局所解剖を理解することから始まると言っても過言ではなく,術前には神経や血管,重要臓器の局在や走行などを十分に理解し,手術に臨む必要がある.

そうした中,この度,《最新整形外科学大系》(全25巻,2006~2009年刊行,中山書店)に収載された運動器の解剖カラーイラストを部位別に再構成してまとめた『運動器局所解剖アトラス』を出版することとなった.本書は,整形外科手術に必要な局所解剖を「上肢」「体幹」「下肢」と3つの大項目に分け,手術時に必要な骨・関節・筋肉・神経・血管等の局所解剖が一目で理解しやすく図示されている.各イラストには《最新整形外科学大系》における巻数・掲載頁を示すとともに,各章ごとに一覧で出所(巻数・掲載頁・該当項目・著者名)を示すかたちになっている.

《最新整形外科学大系》ないし各種の整形外科手術書とともに,この度の『運動器局所解剖アトラス』は整形外科手術に大いに役立つ書と言える.整形外科を専門とする先生方だけでなく,これから専門医を目指す若手医師にも十分満足いただける解剖書であり,本書が運動器の手術に際して術者を含めた多くの医療従事者,また医学生にも参考となれば幸いである.


2016年2月

監修 越智隆弘/戸山芳昭

目次

[上肢]

1 肩関節・肩甲帯

肩の基本骨格

1 鎖骨

2 肩甲骨

3 烏口突起に付着する靱帯

4 上腕骨近位部

上腕骨大結節と腱板付着面

5 大結節の3つの腱板付着面(facet)

6 大結節のfacetと腱板構成各筋付着部との関係

胸鎖関節,肩鎖関節,肩甲上腕関節

7 肩甲帯の3つの関節

8 胸鎖関節

9 肩鎖関節

10 肩鎖関節と肩甲上腕関節

肩関節運動に関与する筋

11 背面

12 前面

13 左側(外側)

14 右上腕(外側)

15 右上腕(前面)

腱板

16 腱板

17 腱板の5 層構造

18 腱板疎部

肩甲骨関節窩と周囲の軟部組織

19 関節窩および肩甲上腕靱帯

肩甲上神経と腋窩神経

20 肩甲上神経の分岐

21 肩甲上神経(肩甲骨背面)と腋窩神経(quadrilateral space の出口)

22 腋窩神経(quadrilateral space の入り口)

肩周囲筋群の血管

23 肩周囲筋群の主要血管

2 上腕・肘関節・前腕

上腕骨

1 上腕骨

上腕の筋

2 上腕部筋群(屈側)

3 上腕部筋群(伸側,表層)

4 上腕部筋群(伸側,深層)

上肢の筋付着部

5 上肢の筋付着部

上肢の主な神経

6 腕神経叢

7 筋皮神経

8 橈骨神経

9 正中神経

10 尺骨神経

上肢の動脈

11 上肢の動脈

肘関節を構成する骨

12 肘関節の骨解剖

肘関節の靱帯

13 内側側副靱帯と外側側副靱帯

肘部の血管と神経

14 肘部での血管と神経

15 Frohseのアーケードと肘前方の解剖

肘部管

16 肘部管

橈骨と尺骨

17 橈骨,尺骨,骨間膜

前腕の屈筋

18 前腕の屈筋

前腕の伸筋

19 前腕の伸筋

前腕の皮静脈

20 前腕の皮静脈と皮神経

3 手関節・手指

手関節を構成する骨

1 手関節の骨解剖(右手)

手関節の靱帯

2 手関節の靱帯

手関節運動を行う筋腱

3 手関節の屈曲運動を行う筋腱

4 手関節の伸展運動を行う筋腱

5 手関節の断面図

三角線維軟骨複合体(TFCC)

6 TFCCの立体構造

手関節の動脈

7 手関節の動脈

手指の骨

8 手指の骨

手内在筋

9 母指球筋と小指球筋

10 掌側骨間筋と母指内転筋斜頭

11 背側骨間筋と小指外転筋

12 虫様筋

指屈筋腱

13 屈筋腱の構造

14 指の屈筋腱腱鞘

15 腱鞘内の屈筋腱への血行

指伸筋腱

16 指伸筋腱

手指の動脈・神経

17 手掌,指の動脈・神経走行

18 指神経と指動脈

爪の構造

19 爪の構造


[体幹]

4 脊椎・脊髄

脊椎の形態

1 脊柱側面

2 胸椎と腰椎の椎間関節の差異

3 脊椎の横断面

脊柱筋

4 前方筋群(頚椎部)

5 前方筋群(胸腰椎部)

6 後方筋群

脊椎の血行

7 脊椎の動脈

8 脊椎の静脈

9 頚椎の動脈

10 腰椎の動脈

脊髄の外観と構造

11 脊髄の外観

12 脊髄の構造

13 脊髄の断面

14 脊髄の膜構造

15 脊髄の動脈分布

脊椎高位と脊髄節

16 脊椎高位と脊髄髄節

17 円錐部での脊髄節

5 頚椎・胸椎

上位頚椎

1 環軸関節の構造

2 環椎後頭関節の構造

上位頚椎の靱帯

3 環軸椎を連結する靱帯群

4 後頭骨,環椎および軸椎を連結する靱帯(後面)

5 頚椎,後頭骨の矢状断面

6 上位頚椎の矢状断図

頚椎の後方筋群

7 浅層筋群と中層筋群

8 深層筋群と椎弓・椎間関節

9 上位頚椎高位水平断面図

10 上位頚椎の水平断面図(後方)

椎骨動脈,硬膜外椎骨静脈叢

11 椎骨動脈と硬膜外椎骨静脈叢の解剖

中下位頚椎

12 第5頚椎(C5)の構造

13 隣接椎骨間の連結

14 第5 頚椎高位水平断面図(後方)

15 第5-6 頚椎高位水平断面図(前方)

中下位頚椎の靱帯

16 頚椎前面の靱帯

17 椎間板と前・後縦靱帯

胸椎

18 第7胸椎の構造

19 胸椎の高位による形態の違い

20 第4・5 胸椎(側面)

21 第9 ~ 12 胸椎(側面)

22 胸椎の椎弓と椎体の関係

23 上位胸椎高位水平断面図

24 骨粗鬆症に伴う椎体の変形

胸椎の靱帯

25 胸椎部の解剖

26 椎間板と靱帯の矢状断面

27 脊柱管および脊柱前面の靱帯

胸椎と胸郭

28 胸椎と胸郭

6 腰椎・仙椎

腰椎

1 腰椎の外観(第3 腰椎)

2 胸腰椎移行部の脊椎の形態

腰椎の靱帯

3 腰椎の靱帯

腰椎部の神経

4 胸腰椎部における脊髄と馬尾の関係

5 神経根の分岐(位置と角度)

6 腰神経叢と分岐神経

7 腰椎における神経分布

8 洞椎骨神経の模式図

9 神経根管の空間的余裕度

腰椎・腰仙椎部の解剖

10 腰椎および仙椎の構造(側面)

11 腰椎および仙椎の構造(後面)

腰椎前方侵入法と関連する解剖

12 腰椎前方侵入法と関連する解剖

椎間板

13 椎間板の構造

仙椎,仙腸関節

14 仙椎,腰椎,腸骨の連結

15 仙腸関節周辺の解剖

7 骨盤

骨盤を構成する骨

1 骨盤前面

2 骨盤後面

3 寛骨外側面

4 寛骨内側面

5 男性骨盤と女性骨盤の相違

骨盤の靱帯

6 骨盤前面の靱帯

7 骨盤後面の靱帯

8 仙腸関節部の靱帯

骨盤の構造と動脈系

9 骨盤腔面

10 寛骨外側面

11 寛骨内側面

骨盤内の血管・神経

12 骨盤内の血管・神経

13 骨盤輪周囲の神経


[下肢]

8 股関節

股関節の構造

1 股関節の構造(前額面)

2 右股関節の側面から見た寛骨臼,関節唇,靱帯群

股関節の関節包と靱帯

3 関節包と靱帯(前面)

4 関節包と靱帯(後面)

大腿骨頚部の動脈系

5 大腿骨頭の栄養血管(前面)

6 大腿骨頭の栄養血管(後面)

股関節部の筋肉

7 股関節部前面の筋肉(浅層)

8 股関節部後面の筋肉(浅層)

股関節部前面の解剖

9 股関節部前面の解剖(中間層)

10 股関節部前面の解剖(深層)

股関節部後面の解剖

11 股関節部後面の解剖(中間層)

12 股関節部後面の解剖(深層

9 大腿・膝関節

大腿部の神経

1 大腿部の神経(後面)

2 大腿部の神経(側面)

大腿部の動脈

3 大腿部の動脈(後面)

4 大腿部の動脈(前面)

膝関節を構成する骨

5 膝関節の概観

6 大腿骨顆部(右膝)の形状

7 膝蓋骨前面と関節軟骨面(右膝)

膝関節の構造

8 前面(90°屈曲位)

9 後面(伸展位)

半月板

10 半月板の解剖

膝関節の靱帯

11 前十字靱帯

12 後十字靱帯

13 膝関節内側・外側の靱帯と腱付着部(右膝)

14 内側側副靱帯(右膝)

15 後外側支持機構の解剖(右膝)

膝関節の運動に関与する筋

16 前面(右膝)

17 後面(右膝)

18 内側面(右膝)

19 外側面(右膝)

膝関節部の滑液包

20 膝関節部の滑液包(右膝)

膝関節部の神経

21 膝関節部の神経の走行(右膝)

膝関節部の動脈

22 膝関節部の動脈の分岐と走行(右膝)

10 下腿・足関節・足部

下腿体表面と骨性ランドマーク

1 ランドマークと皮下の神経

下腿の解剖

2 前方からの解剖(浅層)

3 外側からの解剖(浅層)

4 後方からの解剖(深層)

下腿の横断面とコンパートメント

5 下腿各レベルでの断面図

足部の骨

6 足の骨性構造

足関節の靱帯

7 足関節の靱帯構造

足関節の解剖

8 前方からの解剖

9 内側からの解剖

足のアーチ

10 足のアーチ

11 縦アーチの静的支持機構

12 横アーチの動的・静的支持機構

足部の主な筋腱

13 足部の外側

14 足部の内側

前・中足部の足背

15 浅層の解剖

16 中層の解剖

前・中足部の足底

17 足底の解剖

足根管と足底神経

18 足根管の解剖図

19 足底部の解剖図

20 足底の末梢神経分布

足底筋膜

21 足底筋膜の解剖

アキレス腱近傍

22 アキレス腱近傍の滑液包

母趾種子骨

23 母趾種子骨周辺の局所解剖

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書籍情報

  • ISBN:9784521743301
  • ページ数:208頁
  • 書籍発行日:2016年3月
  • 電子版発売日:2017年11月10日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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