EBM血液疾患の治療2017-2018

  • ページ数 : 542頁
  • 書籍発行日 : 2016年10月
  • 電子版発売日 : 2017年5月12日
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商品情報

内容

日本血液学会総会売り上げランキングでも常に上位!

「造血器腫瘍の新しい分類」という大項目が加えられた最新版。血液内科のスペシャリストたちが集い編集された今日の血液疾患診療の指針となる書。
必要な項目をすぐに検索。該当文献にはPubMedへの参照リンクも貼られており電子版ならではの機能がお役にたちます。

EBMシリーズ

序文

「EBM血液疾患の治療」の2017-2018年版が完成した.長年続いている本シリーズは,日本血液学会総会における売り上げランキングでも常に上位に入る好評書だそうである.今回の改訂版も引き続き評価をいただける良書に仕上げるべく,2016年3月31日に東京で編集会議が開かれた.本書の企画は,4名の編者が担当を分担して,「赤血球系疾患」,「白血病」,「リンパ系腫瘍」,「多発性骨髄腫と関連疾患」,「出血・血栓性疾患」,「支持療法・輸血」,「造血幹細胞移植」の各領域のテーマと執筆者を編集会議前に提案し,会議当日に議論を重ねたうえで詳細を定めていく.今回は冒頭に「造血器腫瘍の新しい分類」という大項目が加えられた.これは前版以降の大きなトピックスとしてIMWGの多発性骨髄腫の診断基準の変更,WHO分類の改訂という2つの大きな変化を重視したものである.その他の項目については前版を踏襲しているものが多いが,筆者を変更することによって異なる視点から解説が行われている.前版の同テーマの項目と比較することによって,その分野の進歩の速度,あるいは筆者による考え方のちがいなどを眺めてみるのも興味深い(もし前版をおもちでなければ,前版も御購入ください,ということである).

進歩の速度といえば,やはり造血器腫瘍に対する新薬である.前版の時点では国内で使用することができなかった数多くの薬剤が本版で取り上げられている.一方,造血幹細胞移植領域は目立った進歩には乏しいかもしれないが,国内からのエビデンスが次々と発信されており,実際に研究成果を発表された先生方を中心に執筆をお願いした.

さて,仕上がった本書を手に取ってみると(実は序文執筆時には完成していないので校正刷りからの想像であるが),手のひらに感じる重み以上の重要な内容が,執筆者の個性も交えて,タイムリーに書き込まれている.編集に携わらせていただいたものとしても大変うれしく思う.しかし,本書が本当に成功したといえるのは,診療現場で活用されて,患者さんの診療に貢献することができてからである.この改訂版が,医師のみならず様々な医療スタッフに役立つ一冊になることを祈念している.最後に,ご多忙の中,素晴らしい原稿をご執筆くださった先生方への感謝を申し上げたい.


2016年9月

編者

目次

I.造血器腫瘍の新しい分類

1.骨髄系腫瘍と急性白血病におけるWHO分類2016

2.リンパ系腫瘍におけるWHO分類2016

3.IMWGの新しい多発性骨髄腫の診断基準

II.赤血球系疾患

1.鉄代謝研究の進歩と慢性疾患に伴う貧血

2.再生不良性貧血に対する蛋白同化ステロイド療法

3.低リスクMDSの治療

4.高リスクMDSの治療

5.MDSに対する新規治療薬

トピックス MDSの分子病態の解明はどこまで進歩したか?

6.MDSに対する同種造血幹細胞移植の適応と治療成績

7.自己免疫性溶血性貧血の治療(難治性含む)

8.発作性夜間ヘモグロビン尿症に対する治療

III.白血病

A.急性骨髄性白血病(AML)

1.初発AMLの層別化治療

トピックス AMLにおける遺伝子異常と予後は?

2.高齢者AMLに対する治療

トピックス 高齢者AMLにおける寛解後療法の意義は?

3.再発・難治AMLの治療

トピックス AMLに対する分子標的薬の可能性は?

4.第1寛解期AMLにおける造血幹細胞移植の適応

B.急性前骨髄球性白血病(APL)

1.初発APLの治療

2.再発APLの治療

3.APL分化症候群の病態と治療

C.急性リンパ性白血病(ALL)

1.Ph陽性ALLの治療

2.Ph陰性ALLに対する化学療法

3.AYA(Adolescent and young adult)世代ALLの治療

4.再発・難治ALLの治療

5.T細胞性ALLの治療

D.慢性骨髄性白血病(CML)

1.初発CP-CMLの治療

2.TKIsによるCML治療のモニタリングと予後予測

トピックス TKIによる晩期有害事象

3.TKI投与中止の可能性

4.移行期/急性転化CMLの治療方針

トピックス POST 2ndTKI時代におけるCML治療は?

E.骨髄増殖性腫瘍(MPN)

1.真性赤血球増加症の治療

2.本態性血小板血症の治療

3.骨髄線維症の治療

4.好酸球増加症あるいは好酸球増加症候群の病態と治療

IV.リンパ系腫瘍

A.慢性リンパ性白血病(CLL)

1.初発CLLの治療

2.再発・難治性CLLの治療

3.CLLに対する分子標的治療薬

B.Indolent B細胞リンパ腫

1.初発低腫瘍量濾胞性リンパ腫の治療

2.進行期高腫瘍量濾胞性リンパ腫の治療

3.再発・再燃濾胞性リンパ腫の治療

4.濾胞性リンパ腫に対する造血幹細胞移植

5.消化管MALTリンパ腫の治療

C.マントル細胞リンパ腫

1.若年者マントル細胞リンパ腫の治療

2.高齢者マントル細胞リンハ?腫の治療

D.Aggressive B細胞性リンパ腫

1.びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の初回治療

2.再発・治療抵抗性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療

3.CD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療

4.高齢者DLBCLの治療

5.中枢神経原発大細胞型B細胞リンパ腫の治療

トピックス 節外性リンパ腫の中枢神経浸潤の予防対策は?

E.T/NK細胞リンパ腫

1.T細胞リンパ腫の初回治療

2.節外性NK/T細胞リンパ腫の治療

F.成人T細胞性白血病/リンパ腫(ATLL)

1.ATLの治療

2.ATLに対する同種造血幹細胞移植の現状

G.ホジキンリンパ腫

1.限局期ホジキンリンパ腫の治療

2.進行期ホジキンリンパ腫の治療

3.ホジキンリンパ腫における分子標的治療

H.総合・その他

トピックス リンパ系腫瘍で最近判明したゲノム異常

1.リンパ系腫瘍に対して今後期待される新薬

トピックス 免疫チェックポイント阻害薬の血液腫瘍に対する臨床応用は?

V.多発性骨髄腫と関連疾患

1.移植適応初発骨髄腫の治療

2.移植非適応初発多発性骨髄腫の治療

3.再発・難治性多発性骨髄腫の治療

4.多発性骨髄腫に対する同種造血細胞移植の可能性

5.多発性骨髄腫に対する合併症の治療(腎,骨,感染症)

6.形質細胞性白血病の治療

7.原発性マクログロブリン血症の治療

8.原発性アミロイドーシスの治療

9.Castleman病

10.POEMS症候群

11.TAFRO症候群の診断と治療

VI.出血・血栓性疾患

1.ITPの治療

トピックス 妊娠ITPの治療方針は?

2.血友病に対する補充療法の新展開

3.von Willebrand病に対する治療

4.DICに対する治療

5.血栓性血小板減少性紫斑病/溶血性尿毒症症候群に対する治療法

6.静脈血栓塞栓症に対する抗凝固療法

VII.支持療法・輸血

1.TRALIとTACOの予防と治療

2.赤血球保存期間が赤血球輸血に及ぼす影響

3.顆粒球輸血の感染症の予後への影響

4.造血器腫瘍治療時の制吐療法

5.著明な白血球増多症に対する白血球アフェレーシス

6.抗菌薬予防投与の耐性菌への影響

7.抗真菌薬の予防投与の意義

8.発熱性好中球減少症に対する抗菌薬の選択

9.造血器腫瘍患者の肺アスペルギルス症の手術適応

10.成人造血器疾患患者に対するワクチン接種

トピックス 化学療法実施時のB型肝炎ウイルス対策

VIII.造血幹細胞移植

1.同種造血幹細胞移植におけるドナー年齢の影響

2.骨髄性腫瘍に対するブスルファンを用いた前処置の最適な組み合わせ

3.造血幹細胞の凍結状態での保存可能年数

4.集中治療室に入室した造血幹細胞移植患者の予後

5.同種移植後のGVHD予防におけるシクロスポリンとタクロリムスの比較

6.ステロイド抵抗性急性GVHDに対する救援治療の意義

7.慢性GVHDの重症度評価

トピックス 造血幹細胞移植後の二次発癌はどのようにスクリーニングすべきか?

8.移植後サイトメガロウイルス感染と造血器腫瘍の再発との関連

9.同種造血幹細胞移植後の維持療法の意義

10.CD19に対するキメラ抗原受容体発現T細胞療法の長期予後への効果


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書籍情報

  • ISBN:9784498225022
  • ページ数:542頁
  • 書籍発行日:2016年10月
  • 電子版発売日:2017年5月12日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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