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なぜあのクリニックは待ち時間があっても満足度が高いのか?~待ち時間対策24の手法~

根本 和馬 (著)

株式会社 中外医学社

168 頁  (2017年5月)

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リリース日: 2018年06月15日

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クリニックの待ち時間対策のヒントになる24の処方箋。

長すぎる待ち時間は患者のストレスを増大させクレームの温床となり、さらには非効率的な業務、スタッフの負担増、人材定着率の低下といった負のスパイラルに陥ってしまうことも……。待ち時間対策が良い人材の流出を防ぐ! 「なるほど~」と思わず感心したくなる24の手法をみなさんのクリニックでも是非お試しください◎

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患者向けのアンケートでよくありがちな不満、「待ち時間が長すぎる!」。長すぎる待ち時間は患者のストレスを増大させクレームの温床となり、さらには非効率的な業務、スタッフの負担増、人材定着率の低下といった負のスパイラルに陥ってしまうことも......。本書では「クリニックの待ち時間対策」に主眼をおき、診療スピードアップの手法や、待ち時間があっても患者満足度の高いクリニックのあり方について具体的に解説します。


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はじめに

●現代人は待つのが苦手!?

私はこれまで10年以上のクリニック経営コンサルティングを通して数百のクリニックを見てきましたが、「待ち時間対策はクリニック経営において永遠の課題である」と痛感します。

と言うのは、コンサルティングの中でスタッフひとりひとりと個人面談を実施すると、「あなたの目から見て、当院の問題点はどこだと思うか?」という私からの問い掛けに、大多数のスタッフは「うちのクリニックは患者様を長時間お待たせします」という回答が返ってくることが多いからです。

実際、患者さん向けアンケートをサービスとして提供している会社は多くありますが、それらのアンケートを取りまとめたら、「待ち時間が長い」は、医療機関に対する不満ランキングベスト3に確実に入ります。

思えば現代人は「待つ行為」や「時間がかかる」というのが苦手になってきていると感じます。例えばコンビニでの支払いはSuicaやPASMOなどのICカードで決済する人が増えていますし、電車を利用する際、切符を買う人は次第に減り、これもICカードをかざして改札を通る人が多数になっています。ICカードを利用して、自動販売機で飲み物を買う人も随分増えてきました。宅配便も高速道路の整備などの環境が整い、そのほとんどは翌日や翌々日には到着します。

それに銀行での個人の預入や支払いも窓口に並ぶ人はほとんどおらず、ATMやインターネットバンキングで済ませる人が多いですし、電気・ガスなどの光熱費の支払いもコンビニで可能になっています。

映画を観るのも窓口でチケットを購入する人は次第に減り、予め観る予定の劇場のサイトから、観たい映画とその時間帯に空いている席を必要人数分購入した上で、劇場内にある発券機で発券するということが主流になっています。

大手デパートやスーパーが経営面で苦戦している中、コンビニエンスストアは年々店舗を増やしていますし、書籍やちょっとした日用品の購入はAmazon、洋服などのファッションアイテムを購入するためにはZOZOTOWNなど、インターネットを利用して手早く、手軽に商品を購入する人が増えています。

更に「10分1000円カット」で業績を上げ続けているQBハウスや、顧客の注文を受けてから最短30分でメガネを作るJINS、「顧客の平均滞在時間が約20分」という「いきなり!ステーキ」などが店舗を増やしているのも「待たずに必要なサービスを受けたい」という人々が増えてきているからではないでしょうか。

そして、そもそも医療機関はその多くの場合が「行きたくないけど、仕方ないから行く場所」です。元々行く上でマイナスな感情を抱えている人達が、必要以上に待たされたら大きなクレームに繋がります。

そしてその場のクレームで済めば良いですが、現代はフェイスブック、ツイッター、ブログなど、個人で情報を発信出来る環境が良くも悪くも整っていますので、あなたのクリニックに来院した患者さんが、待ち時間に耐え切れず「○○市にある△△クリニック、凄く待たされる。もう二度と行かない」などと投稿したら、それが一気に拡がる可能性もあるのです。

このように、どんどん時代のスピードアップが進んでいく中で「うちは患者さんが多いんだから、待たせるのは仕方ないんだ」と、何も変化しないでいると、次第に患者さんが遠のいていく可能性が十分にありますし、例外を除いて、医療は保険診療という形で、どのクリニックで診療を受けても支払う金額は同じですので「支払う金額に差がないのであれば、出来るだけ待たないクリニックに行きたい」と、患者さんが思うのは当然です。


●待ち時間短縮が、人材の定着率の高さにも関係がある!

待ち時間を短縮するために診療をスピードアップしたり、業務を効率化することは「スタッフの負担を軽減し、良い人材に出来るだけ長期に働いてもらう」という観点からも重要です。

医療業種は患者さんから感謝されるという、とてもやりがいのある業種である一方、「勤務時間が長い」「終業時間が遅い」「基本的に立ち仕事である」「異性との出会いが少ない」という点で敬遠されがちな業種でもあります。それに加えて、診療が長引き、昼休みがほとんど取れなかったり、午後の診療を終えて、クリニックを出るのが夜10時という状態が連日続くと、どんなにやる気のある人材でも「患者さんのことを考えると、ここで働きたいけど、これから結婚して、子供を産んで、家事育児をしながら働くことを考えると、もう少し早い時間に帰れる職場が良いかな......」「本当はこのクリニックで働き続けたいけど、この前旦那から"こんなに帰りが遅くなるなんて、仕事と家庭とどっちが大事なんだ!?と叱られてしまったから、これからこのクリニックで働くことは出来ないな......」と、クリニックを去っていく可能性があります。

このような観点から、診療が早く終わることで、スタッフがお昼休みの時間をしっかり確保出来たり、仕事を終え、家に帰る時間が早くなることで、スタッフの「このクリニックは仕事とプライベートを両立出来る職場である」という認識が高まり、結果的に人材の定着率の向上に繋がっていくのです。

これからどんどん人口が減っていく中で、良い人材を採用し、出来るだけ長く働いてもらうというのは、クリニックが発展・成長する上では不可欠な要素です。そしてそれを実現するためには、診療をスピードアップしたり、効率化することで、患者さんの待ち時間を短縮化することが重要です。

本書は私が10年間以上のクリニック経営コンサルティングを通して培った「待ち時間対策」に関するノウハウを余すことなく伝えたものです。

本書における「待ち時間」とは、基本的に「患者さんが来院してから、診察を終え、医院を出るまでの時間」と定義します。例外があれば、その都度記載します。

なお、私が考えるクリニックにおける待ち時間の限度は「患者さんが来院してから検査、診察、お会計を終えて医院を出るまでに、どれだけ長くかかっても1時間」と設定しています(急患対応や、花粉症シーズンにおける耳鼻科や眼科などの繁忙期は例外です)。ちなみに予約制のクリニックは予約時間から15分以内に診察を始められないと、患者さんから「何のための予約制なのか」とクレームがあったり、「あのクリニックは予約制と言っておきながら、どうせ時間通りに診てくれないから、時間通りに行かなくても良いだろう」と、予約時間を守らなくなっていきます。

本書はこの「予約制ではないクリニックは最長1時間以内に診察、お会計が終えられるように。予約制のクリニックは出来れば予約時間通り、もし予約時間を過ぎたとしても15分以内に診察を開始する」というクリニックを実現するためにはどうしたら良いかという基準で読んで下さい。

特に予約制ではないクリニックに言えることですが、読者の中にはここまで読んで「待ち時間は1時間以内って言うけど、出来れば待ち時間ゼロの方が良いんじゃないの?」と思う方がいるかも知れません。

しかし、待ち時間ゼロということは、元々の患者数自体も少ない可能性があり、それはクリニック経営という観点から考えた時に、果たして発展しているのかと考えることも出来ますし、これから更に「元々患者さんが多いクリニックには、更に患者数が増え、元々少なかったクリニックからは、どんどん患者数が減っていく」という「二極化」」という現象が顕著になっていきます。

そして本書を熱心に読むような院長のクリニックは、おそらく現時点でも多くの患者さんが来院していることが考えられ、待ち時間をゼロにするということは現実的ではないのではないかという思いから、敢えて「待ち時間をゼロにしましょう」ではなく、前述した基準を設定したという背景があります。

現時点で、来院からお会計を終えて帰るまでの間に2時間かかるというクリニックがすぐに1時間短縮することは難しいですが、何事も小さな結果の積み重ねが大切ですので、本書を「この取り組みによって、5分でも10分でも、待ち時間が短縮出来ないか?」という観点で読み進めて下さい。

本書は大きく、3つのステージに分かれています。


●1stステージ スタッフの時間に対する意識を高める5つの手法

とても当たり前のことのようですが、何事も「結果を出したい!」と強く望むところから話は始まります。元々痩せたいと思っていない人に「あなたは太っているから、ここに書いてあるダイエットの手法通りに取り組みなさい!」と言ったところで、それは単なる机上の空論で終わります。

「結果を出すためには、単に方法論だけを伝えてもダメなんだな。院長はもちろん、スタッフひとりひとりの意識を高めることが大切なんだな」

これは私がこれまでクリニックのコンサルティングを通して痛感したことです。医経統合実践会のコンサルティングで院長に最新のノウハウや他院の例をお伝えするだけでなく、スタッフひとりひとりと個人面談を実施したり、院長、スタッフ向けに約1時間の講演を実施しているのは、前述した「結果を出すためには、単に方法論だけを伝えてもダメなんだな。院長はもちろん、スタッフひとりひとりの意識を高めることが大切なんだな」という思いがあるからです。

1stステージでは、クリニックのリーダーである院長が、スタッフのモチベーションをどのように上げていけば良いのかを書いています


●2ndステージ 診療をスピードアップする15の手法

1stステージとは逆のことを書くようですが、意識だけが高くても、方法論が間違っていれば、望む結果が出にくくなります。楽天イーグルスなど数々のチームをAクラスに導いてきた野村克也氏は「結果を出すためには、"正しい努力?をすることが大切だ」と言っています。そこで2ndステージでは、診療をスピードアップしたり、効率化するための"正しい努力?の手法を書いています。


●3rdステージ 待ち時間があっても患者満足度が高いクリニックを創る4つの手法

前述したように、待ち時間をゼロにすることが本書の最大の目的ではありません。「多くの患者さんが来院する繁盛クリニックであっても、如何に今よりも待ち時間を短くするか」を主な目的としています。つまりある程度の待ち時間があることが前提です。

そこで3rdステージは、待ち時間がありながらも、結局最後はお会計を終えた患者さんが「このクリニックはとても良いところだな」と思うようなクリニックになるために、どのような取り組みが有効かを伝えています。

私自身、これまで多くの本を読んでいますが、その中で「で、これから、どうすればいいの?」という具体的な手法が書かれている本に高い満足を得てきた経験がありますので、本書も極力曖昧な表現は省き、今日からでも出来る取り組みを取り揃えました。

なお、本書の最後の「おわりに」の中に、私がこれまで10年以上に渡るクリニック経営コンサルティングの中で出会ってきた二千人を超える素晴らしい院長、スタッフの行動から学んだ「行動が迅速になる秘訣」が書かれています。それが一体何なのか? 最後まで楽しみにしていて下さい。

結果が変わるというのは、即ち、行動が変わった時です。

本書によって、ひとつでも多くのクリニックの待ち時間が短縮されたら、これ以上の喜びはありません。


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はじめに

1stステージ スタッフの時間に対する意識を高める5つの手法

手法1 どのような取り組みもリーダーである院長から率先して実践する

手法2 「医院月間目標」を設定し、チーム全体で時間を意識する

手法3 「すぐやる習慣」「如何にミスを減らすか」という種類の読書を推奨する

手法4 「クリニックで最も影響力の強い人」が定期的にメッセージを伝える

手法5 外部講師が定期的にメッセージを伝える

2ndステージ 診療をスピードアップする15の手法

手法6 閑散期に対策を練る

手法7 ミーティングで話し合う

手法8 「手が空いている時にやること」を掲示する

手法9 インカムを導入する

手法10 スタッフの出来る仕事を増やす

手法11 ホームページから問診表をダウンロード出来るようにする

手法12 「よくあるご質問」を作成する

手法13 業者の力を活用する

手法14 クラーク(シュライバー)を配置する

手法15 情報共有レベルを上げる

手法16 他院に見学に行く

手法17 ミスや失敗を減らす

手法18 目標を立てる文化を創る

手法19 探す時間を減らす

手法20 看護師を雇用する

3rdステージ 待ち時間があっても患者満足度が高いクリニックを創る4つの手法

手法21 患者アンケートを実施する

手法22 待合室の空間を充実させる

手法23 スタッフの接遇レベルを上げる

手法24 患者さんに積極的に情報を伝える


実践チェックリスト

おわりに

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクは現在AndroidOSには未対応となっております。何卒ご了承下さいませ。

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※書店でも購入できます。取り扱い書店は こちら

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