女性のための漢方薬

  • ページ数 : 120頁
  • 電子版発売日 : 2011年5月31日
¥2,420(税込)
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商品情報

内容

漢方薬処方に関する基本的事項、女性に頻用される漢方薬に関する解説、実際の治療例まで、わかりやすく解説した「女性のための漢方薬」が電子書籍になりました。

序文

漢方薬を求める女性は多い.漢方専門医を訪れる患者のうち2/3は女性といわれる.女性に漢方薬が好まれるのは,女性特有の症状や疾患に漢方薬がよく適合するからであろう.実際,古来から漢方医学には女性特有の病態に対応した考え方があり,月経,妊娠出産,更年期,閉経後などの諸症状に優れた治療手段が用意されている.いわゆる冷え症のように,通常では対応しにくい女性特有の愁訴に用いる漢方薬もある.また,婦人科疾患に限らず,一般的な全身の症状や疾患についても,漢方では女性の特性を考慮して薬が選択される.

しかし,女性の多彩な愁訴や疾患に漢方薬を用いるには,漢方薬の基本的な使い方について,ある程度の理解が望まれる.本書は,この要請に応えるべく,漢方薬をはじめて使う医師にも理解しやすいように,その使い方の特徴を平易に述べた.漢方特有の難解な用語は可能な限り避けた.女性に多い症状や疾患を中心に頻用漢方薬を簡潔に解説し,臨床でしばしば遭遇する症状や疾患については実際の治療例を紹介した.とくに女性に頻用される漢方薬では,より深い理解を得られるように,重要な古典文献をも紹介した.

臨床に有益であることが本書の第一の主眼である.漢方薬を用いることで,より多くの女性患者さんを治療できるようになる.これは臨床医にとって大きなメリットであろう.

本書が,女性の治療に携わる医師と女性患者さんのために少しでも役立つことを願っている.


2010年5月

青山稲木クリニック 稲木 一元
松田医院 松田 邦夫

目次

第1章 漢方薬についての基本的事項

1 漢方の考え方:陰陽,虚実

1.臨床的に漢方薬を使うために

2.病名で選んでも効きやすい漢方薬

3.漢方医学の古典的考え方を臨床的に理解する

2 女性の頻用漢方薬

1.一般的に頻用される漢方薬

2.女性疾患に頻用される漢方薬

3.即効を期待できる漢方薬

3 漢方薬使用上の注意・副作用

1.起こりやすい副作用とその注意

2.まれであるが注意しなければいけない重大な副作用

4 漢方における性差について

1.漢方古典にみる女性の特徴と頻用漢方薬について

2.臨床経験からみた漢方治療における性差

第2章 疾患・症候別解説

1 月経障害・不妊症

2 月経前症候群

3 更年期症候群

4 冷え症

5 産後の回復不全・精神症状・腰痛症

6 女性の肌のトラブル~ニキビ(尋常性痤瘡)・肌荒れ

A.ニキビ(尋常性痤瘡)

B.皮膚の愁訴および美容的訴え

7 アトピー性皮膚炎・湿疹・じんま疹など

8 頭痛

9 メマイ

10 疲れやすい・貧血

11 便通異常(過敏性腸症候群・便秘症・慢性下痢など)

12 上部消化管機能障害(胃もたれ・食欲不振・胸やけなど)

13 呼吸器の症状

14 運動器の症状

15 高齢女性の漢方治療

16 不定愁訴・自律神経失調症など

17 悪性腫瘍


索引

column

気血水という考え方

お血(おけつ)について

養生と長生き―運動のすすめ

妊娠中および授乳中の漢方薬

子宮内膜症・子宮筋腫

肥満・ダイエット

アレルギー性鼻炎

むくみやすい

太れない

痔核・脱肛

膀胱炎を繰り返す・頻尿・残尿感など

神経痛

こむらがえり

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書籍情報

  • ISBN:9784498017788
  • ページ数:120頁
  • 書籍発行日:Invalid date
  • 電子版発売日:2011年5月31日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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